2017年12月2日、ロシアワールドカップのグループリーグ抽選が行われ、日本はグループHに入る事になりました。
同じグループに入るのは前回大会で敗れているコロンビア、アフリカの雄セネガル、欧州予選グループ1位のポーランドとなりました。
ラスト抽選は韓国との一騎打ちで韓国はイングランドとベルギーがいる強いグループに入ってしまいましたね。
そこから比較すると比較的戦力は落ちるグループに見えますが・・・しかし全くそんなことはなく、グループHには欧州リーグでエースを張るワールドクラスプレーヤーがたくさんいるのです。
今回はロシアワールドカップにて日本と対戦する国と注目すべき選手を紹介します。
日本の最初の相手はコロンビア
日本は未だ勝ったことなし!
ロシアワールドカップの日本が入るグループHで最も戦力が充実しているのが南米予選を4位で突破してきた強豪コロンビアです。南米のチームで弱いチームなど存在しないので最も警戒しなければならないチームでしょう。
2014年ブラジルワールドカップでも日本と同じグループに入り4-1で大敗したのは記憶に新しい所だと思います。
これまでの日本の対コロンビア戦の対戦成績は3戦2敗1分けとまだ勝ったことがありません。
日本は初戦でコロンビアと当たることになるので如何にここで勝ち点を得られるかで日本のロシアワールドカップが決まるといってもいいでしょう。
コロンビアの注目選手①ハメス・ロドリゲス
それではコロンビアの注目選手を紹介します。まずは前回大会ブラジルワールドカップで一躍名を挙げ、後にレアル・マドリードに移籍したハメス・ロドリゲスです。
美しいボールタッチと正確なパスとキック、鮮やかなプレービジョンを持つトップ下でコンビネーションでも個人技でもゴールに直接絡む仕事をしてくる選手です。
実際ブラジル大会では日本はハメス・ロドリゲスに息の根を止められるゴールを決められてしまいましたね。
2017-2018シーズンはバイエルン・ミュンヘンにレンタル移籍してプレーし、卓越したプレーを見せています。
ハメスの詳細なプレースタイルはこちらも参考に→コロンビア代表ハメス・ロドリゲスのプレースタイルは?バイエルンで巻き返しなるか
コロンビアの注目選手②フアン・クアドラード
ユベントスに所属するクアドラードも前回大会で日本相手にゴールを挙げているワールドクラスのプレーヤーです。
圧倒的なスピードとドリブルでサイドを抉るように切り裂いていくウインガーで日本人選手が最も苦手なタイプの選手でしょう。
サイドバックがどうクアドラードに対応していくかが鍵でしょうね。セリエAで何度か長友佑都とやりあっているので経験のある長友をマークに付けたいですね。
クアドラードの詳細なプレースタイルはこちらも参考に→コロンビア代表クアドラードのプレースタイルは?スピードとドリブルが凄い!
コロンビアの注目選手③ラダメル・ファルカオ
トップ下がハメス、ウイングにクアドラードがいるとしたらセンターフォーワードの位置にはこのラダメル・ファルカオがいます。
前回大会では負傷により参加していませんでしたね。マンチェスター・ユナイテッドやチェルシーでの挑戦は残念ながら上手くいきませんでしたが、ASモナコに復帰した2016-2017シーズンは公式戦43試合出場で30ゴールという驚異的な得点力を発揮して完全復調しています。
ボックスでファルカオをどう抑えるかが戦術の焦点になりそうですね。
ファルカオの詳細なプレースタイルはこちらも参考に→コロンビア代表ファルカオのプレースタイルは?モナコで復活を遂げた「虎」
コロンビアの注目選手④カルロス・バッカ
元ACミランのエースで、現在はリーガ・エスパニョーラのビジャレアルに所属するカルロス・バッカも招集されれば要注意の選手です。
スピードとフィジカルに優れており、ディフェンスラインの裏に抜け出して得点を決めるタイプですね。日本の守備陣はラインコントロールが上手く機能しない時があるので、状況によってファルカオより怖い選手かもしれません。
コロンビアの注目選手⑤ダビンソン・サンチェス
コロンビアの守備陣では若手のダビンソン・サンチェスを注目選手とします。
所属チームはトッテナム・ホットスパーで移籍初年度からフィットしていますね。フィジカルはもちろんのことスピードに優れていてドリブルや裏抜け対応が完璧なディフェンダーです。
将来はワールドクラスのディフェンダーになりそうな逸材なのでそういう意味でも注目しておくといいでしょう。
ダビンソンの詳細なプレースタイルはこちらも参考に→コロンビア代表ダビンソン・サンチェスのプレースタイルは?トッテナム守備の逸材
日本の2戦目はセネガル
アフリカ最終予選無敗のセネガル
セネガルはロシアワールドカップアフリカ第三次予選Dグループを4勝2分の無敗で突破してきたアフリカの雄です。
アフリカの国だけあってどの選手も身体能力が強烈の一言。個人のスピードとフィジカルでゴリゴリと攻めてくるので日本としてみたら一番苦手なタイプの国でしょう。
実際コロンビアと同じく日本はこれまでセネガルと3戦していますが1分2敗でまだ勝ったことがありません。
日本対セネガルは2戦目に行われる予定です。日本は初戦がコロンビア相手であり、勝つまでは正直かなり厳しいのでセネガル相手にしっかり勝ち点を取っていかなくてはなりません。
セネガルの注目選手①サディオ・マネ
セネガルで最も有名かつ怖いのはリヴァプールFCに所属するサディオ・マネでしょう。
異次元のスピードとランのセンス、高いボールスキルを持っておりセネガルの攻撃は主にこのマネがウイングの位置でディフェンスラインを切り裂く事からはじまります。
ドリブル突破だけでなく裏抜けも上手いですね。リヴァプールではエジプト代表のサラーと共にプレミアでも最速のカウンター攻撃を繰り出しています。
日本が攻める時にはもちろんラインを上げて攻めたいですが、マネに裏抜けされてしまうと非常に厳しい状況になってしまうのでそこの駆け引きが重要かつ今から楽しみです。
マネの詳細なプレースタイルはこちらも参考に→セネガル代表マネのプレースタイルは?リヴァプールのスピードスター!
セネガルの注目選手②イドリッサ・ゲイェ
中盤で気を付けたい選手はエバートンに所属するイドリッサ・ゲイェです。
タイプ的には「潰し屋」なプレースタイルを持っており、センターハーフ、及びアンカーの位置で強烈なタックルと高いインテンシティでボールを奪いまくるタイプです。
そのタックルとインターセプトの数はプレミアリーグにおいて一時期あのフランス代表エンゴロ・カンテを上回るほどの数字を残していましたね。
日本はこのゲイェのタックルを何とかかいくぐって前線にボールを繋げたいです。タックルが強烈な分ファウルも多いので序盤で一枚イエローカードを喰らわせると有利に運べるかもしれません。
ゲイェの詳細なプレースタイルはこちらも参考に→セネガル代表ゲイェのプレースタイルは?プレミアトップクラスのハードタックラー
セネガルの注目選手③カリドゥ・クリバリ
ディフェンスラインではセリエA・ナポリの守備の大黒柱カリドゥ・クリバリの攻略も必須ですね。
アフリカ系のディフェンダーらしくスピードとフィジカルインテンシティに優れており一対一で抜群の強さを見せつけるタイプです。
日本のフォワードは大迫勇也に期待が掛かりますが、いかにポストプレーの上手い大迫だとしてもクリバリを背負ってポストするのはとても難しいので状況によっては簡単にサイドにボールを回して攻める選択肢も重要でしょう。クロスをクリバリのいるボックスに通すのは簡単ではないですが・・・
クリバリの詳細なプレースタイルはこちらも参考に→セネガル代表クリバリのプレースタイルは?パワーとビルドアップ技術を両立させる怪物DF
セネガルの注目選手④ケイタ・バルデ
セネガルのスピードスターはマネだけではありません。ラツィオからモナコに移籍して大活躍を続けるケイタ・バルデも怖いアタッカーです。
スピードだけでなく体の使い方の上手さやボディバランスの能力も高く、長い足でボールをキープしたままシュートに強引に持ち込める日本のディフェンダーが特に苦手なタイプですね。
元バルセロナの下部組織出身ということもあり足元の技術も高いので要注意です。
セネガルの注目選手⑤ディアフラ・サコ
身体能力の高いアタッカーはまだまだいます。プレミアリーグのウェストハムに所属するディアフラ・サコもフィジカルコンタクトに優れるフォワードです。
ジャンプ力とヘディングの能力に長けており空中戦に気を付けたい選手の一人ですね。ウェストハムでは途中投入から一気に流れを変える事もあり、危険な選手と言えます。
日本は前回大会で途中出場したドログバに痛い目に合っていますので、流れを変える身体能力の高いアタッカーには特に注意です。
セネガルの注目選手⑥シェイク・クヤテ
ウェストハムに所属する選手ではセンターハーフのシェイク・クヤテも要注意人物です。
身長189cmと大柄で、セネガル選手の例に漏れず身体能力が高いです。というかセネガル代表はみんな身体能力がエライ事になっています。得点能力もけっこう高いですね。
センターラインをダイナミックに上下してくるのでクヤテのポジションには常に注意をしてボックスに近づかせないようにしたいです。
グループ3戦目は欧州予選1位のポーランド
近年欧州でも強豪の仲間入り
ロシアワールドカップ予選ヨーロッパEグループを1位で突破してきたポーランドとの試合は第三戦、日本が2連敗でもしていない限り大一番になるでしょう。
以前はそんなに強いチームではなかったですが、近年は成績を上げており、2016年フランスで行われたEUROではベスト8まで順位を上げています。
日本とポーランドはこれまで2度対戦しており、共に日本が勝利していますが1996年と2002年の時の対戦記録であるため参考にはほとんどなりません。現在のポーランドはその頃より圧倒的に強いです。
他のポット1の国よりは比較的やりやすいとは思いますが全く油断はできない相手と言えるでしょう。
ポーランドの注目選手①ロベルト・レヴァンドフスキ
そんな現在の強いポーランド代表において中心となっているのがバイエルン・ミュンヘンに所属するご存知ロベルト・レヴァンドフスキです。
純粋なセンターフォワードという意味では世界で1、2を争う大スター選手ですね。
バイエルンでは2年連続30ゴール、ロシアワールドカップ欧州予選でも16ゴールと史上最多記録で得点王になっている強烈なゴールセンスを持つストライカーです。
対ポーランドにおいてはレヴァンドフスキをどうやって止めるかが最大の焦点になります。しかしレヴァンドフスキのチームだとは分かっていても彼を止めるのは難しく、結果欧州では上記のような得点記録となっているので日本にとっては非常に困難なミッションになることが予想されます。
レヴァンドフスキの詳細なプレースタイルはこちらも参考に→ポーランド代表レヴァンドフスキのプレースタイルは?その凄さはどこにある?
ポーランドの注目選手②ヴォイチェフ・シュチェスニー
ポーランドの強さは前線のレヴァンドフスキだけではありません。ユベントスでブッフォンの後釜とも言われているゴールキーパーのヴォイチェフ・シュチェスニーが攻撃をストップします。
以前はやらかし癖が多かったシュチェスニーですが、アーセナルから守備の国イタリアのローマ→ユベントスで研鑽を積みかなり高いレベルのゴールキーパーとなりつつあります。
日本の攻撃の際は彼の壁を突破しなければならないので(スタメンで出るかは分からないけど)、ゴール前では一工夫必要かもしれません。
シュチェスニーの詳細な情報はこちらも参考に→ユヴェントスGKシュチェスニーのプレースタイルは?ブッフォンの後釜か
ポーランドの注目選手③ヤクブ・ブワシュチコフスキ
ヴォルフスブルグに所属するヤクブ・ブワシュチコフスキ(愛称クバ)も完成度の高いアタッカーですね。元ドルトムントの選手で香川真司ともプレーしていましたから知名度も割と高いでしょう。
サイドから鋭く切り込むプレーが特徴的で、日本はクバの切り込みに対してサイドバックがきっちり対応する必要があります。
日本が4-1ー4-1のフォーメーションを採用するならサイドハーフと挟み込むようにして守る必要がある危険なプレーヤーです。
ポーランドの注目選手④アルカディウシュ・ミリク
アルカディウシュ・ミリクはセリエAのナポリに所属するプレーヤーで前線では彼も要注意人物です。
フォーワードの選手ですが、典型的なストライカータイプであるレヴァンドフスキに対してミリクはどちらかというとセカンドトップ、トップ下のような役割をこなします。シュートだけでなくパスでチャンスメイクもできる選手ですね。
日本のバイタルエリアにできてしまったスペースを動き回るのはおそらくこのミリクになるはずで、ボランチとセンターバックのマーク受け渡しがスムーズではない事がある日本にとっては厄介なプレーヤーとなるでしょう。
ポーランドの注目選手⑤ウカシュ・ピシュチェク
ポーランドのサイドバックではドルトムントのウカシュ・ピシュチェクが要注意ですね。
90分間右サイドをタフに上下し続け攻撃と守備に絶えず厚みを持たせられる選手です。元々ウイングでプレーしていたためかダイナミックな攻撃やクロスボールも特徴的ですね。
上記のブワシュチコフスキとは上下の関係でコンビを組むことも多く、ドルトムントでも元同僚だったためかコンビネーションも良好です。
ここからレヴァンドフスキにボールが供給される可能性が高いのでピシュチェクの動向には注意を払っていきたいですね。
ポーランドの注目選手⑥カミル・グロシツキ
ポーランドのサイド攻撃という意味ではイングランドチャンピオンシップ(2部相当)のハル・シティに所属するカミル・グロシツキの攻撃が強力です。
ドリブルとスピードを活かしてサイドを疾走してくる選手で、左サイドで起用される事が多いですね。
特に怖いのがカットインからのシュートで、少しでもサイドにスペースがあればいつでも得点ができる怖い選手です。
日本は長友なら対応できそうですが、酒井宏樹だと敏捷性でかき回される可能性があるので丁寧にマークを行いたい選手と言えるでしょう。
地味だが強いチームが集まったグループH
ポッド1の国がポーランドだったこともあり、比較的地味なグループになったロシアワールドカップのグループHですが、メンバーを見てみると各国リーグで大活躍している選手がたくさんいます。
上記に挙げた以外にも怖い選手はたくさんいるので日本はかなり厳しいグループに入ったと思いますね。
しかしブラジルのように有無を言わせず蹂躙されるようなチームはいません。紹介したようにグループHの国の選手はどこも何というか個性の上下幅が激しいピーキーな選手が多いので適切な戦術を採り、しっかり対策をチームに浸透させ選手を状況に合わせて上手く配置できれば日本にもチャンスはあります。
ロシアワールドカップの開幕は2018年6月ですが、日本戦をもっと楽しむために今から上に紹介したような選手のクラブチームでの試合を観戦しておくとより本番で興奮できると思います。