プレミアリーグのトッテナム・ホットスパーはあまり補強に大金を使わないことで知られています。
しかし2017年アヤックスからコロンビア代表の21歳ダビンソン・サンチェスを約55億円というクラブ史上最高額を支払って獲得したことが話題になりましたね。
しかも優秀な人材が揃うトッテナム守備陣にいち早く適応し、将来的にワールドクラスのディフェンダーになるのではないかと思わされるほどの活躍を見せています。
今回はそんなダビンソン・サンチェスのプロフィールやプレースタイルを見ていきたいと思います。
ダビンソン・サンチェスのプロフィール
名前ーダビンソン・サンチェス・ミナ(Davinson Sánchez Mina)
国籍ーコロンビア
出身地ーカトロ
生年月日ー1996年6月12日
身長ー187cm
体重ー83kg
ポジションーDF
利き足ー右足
ダビンソン・サンチェスの本格的なサッカーキャリアのスタートはコロンビアの名門アトレティコ・ナシオナルから始まります。
16歳でトップリーグデビューを飾ると徐々に出場機会を増やして才能を発揮し始め、2016年にオランダリーグエールディヴィジのアヤックス・アムステルダムに引き抜かれます。
アヤックスでは初年度から主力に定着し、シーズンを通してオランダリーグ最多のビルドアップパスを繋ぎ、アヤックスの最優秀選手に選ばれる活躍を見せます。
決勝に進出したヨーロッパリーグ決勝ではマンチェスター・ユナイテッドに負けこそしましたが、ダビンソン・サンチェスのプレーは際立っていましたね。
この活躍によりバルセロナ、レアル・マドリードなど複数のクラブがダビンソン・サンチェスに興味を示し、最終的にイングランドプレミアリーグのトッテナム・ホットスパーにクラブ史上最高額で移籍しています。
またコロンビア代表では20歳の時にすでにA代表デビューを果たしていますね。
・コンビアリーグにて16歳でデビュー
・アヤックスで若くして主力に
・トッテナム加入初年度からチームになじむ
ダビンソン・サンチェスのプレースタイル
プレミア初年度から通用しているフィジカルとスピード
ダビンソン・サンチェスの主なポジションはセンターバックですが状況によってはボランチを務めることもできます。
ダビンソン・サンチェスのプレースタイルでまず特徴的なのは「フィジカル」、「スピード」と「年齢にそぐわない落ち着き」が挙げられます。
ダビンソン・サンチェスはとにかく身体能力が高く、フィジカルコンタクトで相手を弾き飛ばしボールを奪う事ができます。アヤックス時代にヨーロッパリーグ決勝で戦ったマンチェスター・ユナイテッド戦でもユナイテッドの屈強なアタッカーに対し全く劣っていないほどでした。
トッテナム移籍当初はダビンソンが攻撃偏重リーグのオランダリーグ、アヤックスから来たということでプレミアリーグ特有の強烈なフィジカルコンタクトへの適応に関して懐疑的な意見も聞かれましたが、蓋を開けてみると数年来のプレミアリーグディフェンダーかのような当たりの強さを見せています。
またダビンソン・サンチェスは身長187cm、体重が83kgと大柄で重量級の選手ではありますがスピードに優れており、仮に裏のスペースにスルーパスを出されてしまったとしてもすぐに追いついてボールを処理することが可能です。
トッテナムの守備陣はフェルトンゲンやアルデルヴァイレルトなど非常に優秀なセンターバックが揃っていますよね。しかし彼らはビルドアップやカバーリング技術は高いですがスピードの数値がそこまで高い選手ではありません。
フェルトンゲンのプレースタイルはこちらも参考に→ベルギー代表フェルトンゲンのプレースタイルは?プレミアトップクラスの攻撃的DF
アルデルヴァイレルトのプレースタイルはこちら→ベルギー代表アルデルヴァイレルトのプレースタイルは?トッテナム鉄壁コンビの一角
さらにトッテナムは高い位置からのプレスを好みますし、ゴールキーパーのロリスを中心にディフェンスラインをどんどん押し上げていくスタイルです。つまり前線におけるボールの奪われ方が良くないとスピードのあるアタッカーにラインの裏を突かれて突破されてしまう可能性も決して低くないわけですね。
そこでダビンソンサンチェスのようなスピードに優れた選手が一人いればラインを高く保ちつつ裏に抜けるスピード系アタッカーへの対処も容易になります。2017-2018シーズンのトッテナムは攻撃力と守備力を兼ね備える強いチームですが、この攻撃力と守備力の両立には対人守備が強烈で、かつ裏へ抜け出されるリスクをスピードによって抑える事ができるダビンソン・サンチェスの存在は大きいでしょう。
21歳とは思えない冷静さと判断力
さらにダビンソン・サンチェスはまだ21歳という若さながら判断力や落ち着いた対応ができるのも特徴的です。
プレミアリーグのアタッカーは「強くて速い」プレースタイルを持つ選手が多いですし、伝統的にキックアンドラッシュの国なので効率無視で身長の高い選手にロングボールをガンガン当てて攻めるチームも多いです(特に下位チーム)。
したがってディフェンダーが少しでも対応を間違えるとあっという間に得点されてしまうのですが、ダビンソン・サンチェスはとても冷静で、奪いに行くかディレイさせるか、クリアした場合には誰に繋げるか、キーパーまで戻すか・・・などといった判断が適切です。
21歳、しかもプレミアリーグ初挑戦でこの落ち着きは掛け値なしに素晴らしいですね。同年代のディフェンダーで言えば世界でも1、2を争う完成度と言えるでしょう。アヤックスでシーズン最多のパスを繋ぎ、バルセロナからの関心もあったという事実が物語るようにビルドアップの技術自体も高いというプレースタイルも持っています。
珍しく大金をはたいたトッテナムの補強は大成功だったと言えるでしょう。ダビンソン・サンチェスがこのまま順調に経験を積んでいけばワールドクラスのディフェンダーになる可能性が高いです。
もしコロンビアやトッテナムの試合を見る機会があればセンターバックに入るダビンソン・サンチェスのパワフルなプレースタイルに注目することをおすすめします。本当に逸材です。
・大柄な体躯と屈強なフィジカル
・トッテナムの攻守を支えるスピード
・将来的にはワールドクラスのプレーヤーに