セルビア、クロアチア、ボスニアなどから構成される旧ユーゴスラビア圏のサッカー選手は大柄な体躯と正確なテクニックを兼ね備えている選手が伝統的に多い地域ですよね。
モドリッチやラキティッチ、ジェコ、ピャニッチ、マティッチなどもし現代にユーゴスラビア代表があれば欧州でもトップクラスのチームを作れるだろうとも言われています。
その中で、上記の選手たちに将来的に並んでいくであろう選手がセルビア代表でラツィオ所属のセルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチです。
この記事では今口に出して名前を読んでみたい選手ナンバー1、ミリンコビッチ=サビッチのプロフィールとプレースタイルを見ていきたいと思います。
セルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチのプロフィール
名前ーセルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチ(Sergej Milinković-Savić)
国籍ーセルビア
出身地ーリェイダ(スペイン)
生年月日ー1995年2月27日
身長ー191cm
体重ー76kg
ポジションーMF
利き足ー右足
ミリンコビッチ=サビッチ(ミリンコヴィッチ=サヴィッチという発音もあり)は両親ともにセルビア系ですが、父親もサッカー選手でありスペインのリェイダでプレーしていた頃に誕生したことからスペイン国籍も所有しています。
本格的なサッカーキャリアのスタートはセルビア・スーペルリーガの名門ヴォイヴォデナから。
2013年にトップチームデビューを果たすとそのポテンシャルの高さを買われ、ベルギーのヘンクを経由して2015年にイタリア・セリエAのラツィオに移籍してトップリーグに移ります。
2017-2018シーズンには完全に才能が開花し、セリエAで33試合に出場するなど主力としてプレーしており、年齢の若さやラツィオがCL出場権を逃したことなどからビッグクラブも数多くミリンコビッチサビッチを狙っています。
ラツィオでの背番号は「21」番です。
・スペイン国籍も所有している
・ラツィオで才能が開花
・ビッグクラブも狙う逸材
セルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチのプレースタイルは?
現代のセントラルに必要なセンスを兼ね備える
ミリンコビッチ=サビッチの主なポジションはセンターハーフです。インサイドハーフなどセントラル寄りのポジションだけでなくトップ下や守備的なミッドフィルダーとしてもプレーする機会は多いですね。
ミリンコビッチ=サビッチのプレースタイルで特筆すべきは「フィジカルとテクニックの両立」、「懐の深いドリブル」、「ゲームコントロールIQ」、「意外と多い前線への飛び出し」です。
ミリンコビッチサビッチはビッグマンが揃う東欧系選手の中でも特にサイズが大きい選手です。そのサイズはなんと191cm。
キーパー、センターバック、電柱系ストライカー以外でこのタッパを持つ選手は世界広しと言えどもそう多くはありません。
もちろん言うまでもなく空中戦に強く、ロングボールのターゲットマンになることができますね。
2017-2018シーズンのセリエAでは空中戦の勝利数が1試合平均2.9回というスタッツを残しています。
これはセリエA全体で9位であり、セントラルミッドフィルダーとしては出色の数字となっています。
データ引用元:「who scored」
さらにミリンコビッチ=サビッチの凄い所はテクニックも完備している所。父親もスペインでサッカー選手だったという環境からかミリンコビッチサビッチは足元の技術も備えており、フィジカルとテクニックを両立させている選手です。
スピードはそれほどありませんが、ボールタッチがトリッキーかつ非常にエレガントであり、足も長いのでボールを体軸の中心付近に隠しながら相手の足を交わしつつボールを保持することができますね。ルーレット気味のターンで前進したりとプレーアイデアも豊富です。
上記のデータサイトでは悪いコントロールである「UnsTch」の平均数値、ボールロストを示す「Dispossessed」の平均数値もセリエAでトップというネガティブなデータもあり、数字上はけっこうボールロストしていますがそれほど印象は悪くなくむしろご愛嬌の範疇。いかにミリンコビッチサビッチが難しい局面でボールを捌いているかの証明になるとも言えます。
パススキルと司令塔センスも備える
そしてもちろん現代型のセントラルミッドフィルダーには必須である、試合をコントロールするパスセンスとサッカーIQもミリンコビッサビッチが多くのビッグクラブからの注目を集める要因の一つとなっています。
ジェラードばりのダイナミックなサイドチェンジでボールを左右に振ったかと思えばイニエスタか?と言いたくなるような繊細なグラウンダーパスを要所で織り交ぜて試合を自分たちのペースにコントロールすることができるプレースタイルを持つ選手ですね。
このミリンコビッチサビッチの勝負所を読めるクレバーなサッカーIQはペナルティエリア内でも発揮されます。
2018年ロシアワールドカップ、初戦のセルビア対コスタリカ戦では相手の最終ラインの位置をしっかり確認し、完璧なタイミングでラインの裏に抜け出すようなミリンコビッチサビッチのプレーが目立ちました。
トップ下やセントラルにいる選手がこのようなダイナミズムプレーを見せるとその後のラインコントロールに重要な影響を与えますね。バイタルのスペースを空けられなくなりラインの設定が難しくなるからです。
そういう意味でもミリンコビッチサビッチのサッカー脳は非常に発達していると言えるでしょう。
簡単に言うならミリンコビッチサビッチのプレースタイルは「めちゃくちゃ上手くて頭がいいフェライニ」とでも言えましょうか?笑
フェライニのプレースタイルはこちらも参考に→ベルギー代表フェライニのプレースタイルは?プレミア屈指のフィジカルと空爆力
ともかく高さとテクニック、司令塔としてのスキルとセンスが全て備わっているのがミリンコビッチ=サビッチという男のプレースタイルです。
「若手の有望な現代的セントラルミッドフィルダー」という文脈では間違いなく世界屈指の逸材と言えますね。
さてミリンコビッチ=サビッチはまだラツィオとの契約を残していますが、ユベントスやPSG、マンチェスター・ユナイテッドに加えてレアル・マドリードやバルセロナなども獲得レースに参戦するかも?という報道がされています。
近い将来間ビッグクラブでプレーする確率もかなり高い選手ですので、ロシアワールドカップやセリエAでの活躍にも注目するといいでしょう。
・正確なタッチと懐の深さ
・コントローラーとしても優秀
・思い切った飛び出しもセンス〇