サッカーポルトガル代表は大エースであるクリスティアーノ・ロナウドなど前線に素晴らしい選手を揃えていますが闘い方が堅実で少し地味ですよね。
しかし地力は確かなもので、EURO2016では優勝も果たしています。
そんなポルトガル代表の中盤で前線の影に隠れながら重要な仕事を果たしているのがASモナコに所属するジョアン・モウチーニョです。
この記事では近年のモナコ躍進を支えるジョアン・モウチーニョのプロフィールやプレースタイルを見ていきたいと思います。
ジョアン・モウチーニョのプロフィール
名前ージョアン・フィリペ・イリア・サントス・モウチーニョ(João Filipe Iria Santos Moutinho)
国籍ーポルトガル
出身地ーポルティモン
生年月日ー1986年9月8日
身長ー170cm
体重ー61kg
ポジションーMF
利き足ー右足
モウチーニョ(モウティーニョ)はポルトガル南部にあるポルティモンという街の出身で、サッカーキャリアのスタートも地元であるポルティモネンセの下部組織から始まっています。
その後ポルトガル名門であるスポルティング・リスボンの下部組織に移動、2004-2005シーズンにここでトップチームデビューを果たしました。
翌年から主力に定着し、公式戦43試合に出場すると正確なキックでチームを支え、2010-2011シーズンにこれまた強豪のFCポルトに移籍しています。
ポルトでもポルトガル屈指の成績を残したモウチーニョにはプレミアリーグのトッテナム・ホットスパーなど複数の欧州クラブからオファーが届きますが、結局2013年にフランスリーグアンのASモナコに移籍しました。
モナコでも主力の一角として活躍、2016ー2017シーズンにはリーグ優勝も経験していますね。
またポルトガル代表ではU-21世代の頃から招集されており、EURO2016フランス大会の優勝スカッドに入っていました。
・スポルティングで象徴的活躍
・トッテナムに行きかける
・モナコでも主力に定着
ジョアン・モウチーニョのプレースタイルは?
散らすパスとアシスト性のパスに特徴
モウチーニョの主なポジションはセンターハーフです。インサイドハーフやアンカー気味のポジション、トップ下もできますしキャリアの中でサイドハーフに就いたこともあります。
ミッドフィルダーの位置なら比較的どこでもプレーできますね。
さてモウチーニョのプレースタイルにおける特徴は「散らすパスと刺すパスのセンス」、「運動量」、「運ぶドリブル」が挙げられるでしょう。
モウチーニョは中盤の中央でひたすらパスを捌いて前後左右に散らし、ゲームをコントロールしながらフォーメーション及び選手に流れをもたらしてくれるタイプのミッドフィルダーです。
いわゆるプレーメイカーですね。
しかもモウチーニョはパスを出して動かないパス出し地蔵(一昔前のパサーはこういう人多かった)ではなく、運動量もかなり豊富でパスコースを作ってあげるのも上手い選手であり、ボールの流れが詰まったポイントで細かくボールホルダーのそばに顔を出し、パス回しを円滑にしてくれる気の利く選手でもあります。
モウチーニョがこうやってパス回しを補助してくれることによりモナコ及びポルトガルは中盤が安定していますね。
選手の間に細かくポジションを取り、正確なショートパス・ロングパスを切っては貼り、切っては貼りを繰り返してピッチを広く使わせるモウチーニョの姿はフォーメーションの流れと選手をくっつける「糊」と表現してもいいかもしれません。
さらにモウチーニョは散らすパスだけでなくアシスト性の「刺す」パスでも創造性あふれるプレーを見せてくれます。
特に前方のスペースを探し出すセンスに優れており、中盤のセンターからキーパスでゴールを直接演出することもできます。
モウチーニョにはこのアシストパスセンスがあるためセンターハーフだけでなくトップ下でも起用されるのです。
前述のゲームメイクパス、運動量と合わせてトッテナムが以前、レアル・マドリードに移籍したルカ・モドリッチの後釜としてモウチーニョを狙っていた(実際獲得寸前までいった)のも納得のパススキルだと言えるでしょう。
運ぶドリブルで陣地を押し上げる
またモウチーニョの戦術眼はパスだけでなく、ドリブルでも発揮されます。
スピードはあまりありませんがタッチ自体は正確で細かく、「抜くドリブル」というよりは「運ぶドリブル」でモウチーニョのパスを警戒した相手フォーメーションの間を縫うようにボールを前に運び、陣地を押し上げるようなプレーがとても印象的ですね。
この運ぶドリブルもモウチーニョにとってはゲームメイクの一環になっていると言えるでしょう。
守備に関しては上記の通り運動量は豊富ですし、スペースを埋めるセンスには長けているので並み以上のディフェンスはできます。
ただしモウチーニョは身長が170cmと大きくなく、フィジカルコンタクトや空中戦ではあまり大きな期待はできません。
そのためモナコでは守備的に入りたい時、体の強いティエムエ・バカヨコやファビーニョがセンターハーフに入る事も多かったですね。
バカヨコのプレースタイルはこちらも参考に→フランス代表バカヨコのプレースタイルは?チェルシー移籍が決定!
ファビーニョのプレースタイルはこちらも参考に→ブラジル代表ファビーニョのプレースタイルは?リヴァプール移籍が決定
そのあたりはモウチーニョのゲームメイク能力や運動量、パスセンスといった能力との兼ね合いでしょう。
さてモウチーニョはすでに30歳を越えましたが、ボールスキルと戦術眼は衰えることなくむしろ円熟味を増しているのでモナコから他クラブ、他リーグに移籍ということも考えられるでしょう。
プレミアやリーガなどでプレーするモウチーニョも見てみたい気がしますね。
・パスと運動量で試合を作る
・ドリブルで運ぶのもなかなか
・センス系守備は悪くない