サッカーで「司令塔」というポジションは古くはトップ下のポジションにいる選手が務めて来ました。その後、ピルロなどに代表されるように下がり目のセンターハーフや守備的ミッドフィルダーがゲームメイクを担当するようにもなりましたね。
しかし現代サッカーではディフェンダーの位置から質の高いパスを供給し、後ろから試合をコントロールする事が求められます。どこのリーグでも強いチームには大抵ビルドアップの巧いセンターバックがいますよね。
2017-2018シーズンのプレミアリーグで圧倒的な強さで首位を独走するマンチェスター・シティ所属のイングランド代表ジョン・ストーンズもそんなビルドアップ系センターバックの一人です。
今回はグアルディオラも強い信頼を寄せるジョン・ストーンズのプロフィールやプレースタイルを紹介したいと思います。
ジョン・ストーンズのプロフィール
名前ージョン・ストーンズ(John Stones)
国籍ーイングランド
出身地ーバーンズリー
生年月日ー1994年5月28日
身長ー188cm
体重ー70kg
ポジションーDF
利き足ー右足
ジョン・ストーンズはイングランド北部にあるバーンズリーという街の出身で、サッカーキャリアも地元であるバーンズリーの下部組織からスタートします。
2011-2012シーズン、当時2部相当であるチャンピオンシップを戦っていたバーンズリーのトップチームに昇格すると2年目から公式戦26試合に出場するなど若くしてディフェンスの中心としてプレーすることになりました。
この活躍により2013年にプレミアリーグのエヴァートンがストーンズの獲得を発表。
エヴァートンでもしっかりと出場機会を確保し、イングランドの将来を担うデイフェンダーであると評価を高め、2016-2017シーズンからマンチェスター・シティに移籍が決まりました。
マンチェスター・シティでの背番号は「5」。移籍金は公表されていませんがおよそ63億円もの大金が動いたという報道です。
当初はプレミアトップチームの流れにあまりついていけない場面も見られ、過大評価などと言われていましたが、徐々にフィットし2017-2018シーズンは主力としてプレーしています。
イングランド代表にはU-19世代の事から招集されており、こちらも主力としてプレーしていますね。
・2部でしっかり結果を残す
・エバートンでイングランド期待の若手DFと評価される
・最初は流れが掴めてなかったが徐々にフィット
ジョン・ストーンズのプレースタイルは?
ディフェンスラインから攻撃をコントロール
ストーンズの主なポジションはセンターバックです。緊急時のオプションに過ぎませんが一応右サイドバックでもプレーができます。
ストーンズのプレースタイルで特徴的なのは何と言っても「イングランドのセンターバックでは珍しいビルドアップパスの巧さ」でしょう。
冒頭でも記した通り現代サッカーではセンターバックの位置から細かくパスを繋ぐスキルと視野を求められます。グアルディオラが監督を務めるマンチェスター・シティは特にその傾向が顕著で守備が強くてもパスを細かく繋げない選手はセンターバックであまり起用されません。
ストーンズはその要求を完全に満たすパスセンスと技術を持っており、マンチェスター・シティのポゼッションサッカーにおいて欠かせない「攻撃の起点」となっています。
ストーンズ自身の位置である最終ラインとセンターハーフ、サイドバックとの細かいパス交換はもちろんのこと前方のスペースを狙ったパスも出せますし、サイドチェンジも正確に出すことができますね。
さらにパスを出すだけでなくパスを「受ける」動きが上手いのもストーンズのプレースタイルでは特徴的です。ボールをなるべく失わないことを信条とするポゼッションサッカーを実践すればどうしても後ろにボールを下げなければならない場面は多いですよね。
そんな時ストーンズは前やサイドにいる味方に対してしっかりとパスが降りてくるコースを作ってあげ、ボールの回りを潤滑にしてあげる地味かつ有効な動きを中盤にいるフェルナンジーニョらとと共に行っています。
フェルナンジーニョのプレースタイルはこちらも参考に→ブラジル代表フェルナンジーニョのプレースタイルは?世界トップクラスのバランサー
イングランドのセンターバックといえば屈強なフィジカルを持つ大男達がボールを跳ね返しまくる・・・というイメージが強いですがストーンズはそんなイングランドディフェンダーの系譜とは全く異なるプレースタイルなのです。
守備は改善と良化の一途!
ではディフェンダーとして肝心要の守備スキルはどうなっているのでしょうか。
ストーンズのシティ加入直後の守備面での評価は決して高くありませんでした。身長は188cmと高いですがフィジカルがさほど強くなく、空中戦も普通レベル。
さらにマンチェスター・シティというチームのレベルの高さ、グアルディオラ戦術の難易度、ハイレベルな3日毎の試合・・・などなど複数の要因も絡まってストーンズはミスによってピンチを作り出してしまうことが多々ありましたね。
しかし2017-2018シーズン、ストーンズの守備は確実に向上しています。
以前よりも一対一で強くいけるようになりましたし(比較的)、なにより他のディフェンダー達との連携も良くなりました。ポジショニングのミスも減りましたね。
エヴァートンにいた頃から読みの鋭いカバーリングには定評がありましたが、3バックのセンターも任されるようになってよりカバーリングのエリアが広がり、失点の少ないシティの守備に貢献しています。
シティで一緒にディフェンスラインのスタメンとして出る機会の多いオタメンディやウォーカーはフィジカルで強くアタックしていく守備が上手い選手達なのでストーンズがそのカバーに対応している感じですね。
オタメンディのプレースタイルはこちらも参考に→アルゼンチン代表オタメンディのプレースタイルは?シティでビルドアップスキルが進化?
ウォーカーのプレースタイルはこちら→イングランド代表カイル・ウォーカーのプレースタイルは?シティの右サイドを制圧するSB
異次元スピード&フィジカルでゴリ押ししてくる相手への対応はまだ若干不安も残りますが、ストーンズ自身まだ若いのでこれから十分対応できるようになるでしょう。
このまま怪我がなければロシアワールドカップに挑むイングランド代表にも召集されるはずなので楽しみですね。ストーンズの注目ポイントはもちろんビルドアップセンスです。
・視野が広くパスで守備から試合を作れる
・ポジショニングとカバーリングのセンスも〇
・守備はこれからもっと良くなる