2017ー2018シーズン負けなしで優勝しそうなほど頭一つ完成度が抜けているマンチェスター・シティ。
デブライネやシルバなど中盤の選手の活躍や圧倒的な得点力がクローズアップされることが多いですが、実は失点が少ないのも今季のシティの特徴です。
そのシティのディフェンス陣の中で進化を見せているのがアルゼンチン代表のニコラス・オタメンディ。
グアルディオラが監督に就任してから見違えるような選手になりました。
今回はそんなオタメンディのプロフィールやプレースタイルを見ていきたいと思います
ニコラス・オタメンディのプロフィール
名前ーニコラス・エルナン・ゴンサロ・オタメンディ(Nicolás Hernán Gonzalo Otamendi)
国籍ーアルゼンチン
出身地ーブエノスアイレス
生年月日ー1988年2月12日
身長ー183kg
体重ー81kg
ポジションーDF
利き足ー右足
ニコラス・オタメンディはアルゼンチンの首都ブエノスアイレスに産まれたサッカー選手で、キャリアのスタートもブエノスアイレスにあるサルス・ベルスフィエルドから始まります。
トップチームでデビューしたのは2008年のこと。この時のオタメンディはそこまで評価が高い選手ではありませんでしが、ディエゴ・マラドーナが監督を務めるアルゼンチン代表に招集され始め、2010南アフリカ大会では右サイドバックとして出場していました。
しかし南アフリカワールドカップではドイツ戦でミスを連発し、リオネル・メッシと共に戦犯かのような扱いをされてしまいましたが8月にポルトガルリーグのFCポルトがオタメンディの獲得を発表。徐々にステップアップしていくことになります。
ポルトでは主力の一角として試合に出場し続け、2014年にリーガ・エスパニョールのヴァレンシアが獲得を発表、外国人枠が空いていなかったため半年はブラジルのアトレチコ・ミネイロで過ごし、2014-2015シーズンの夏にヴァレンシアに合流しました。
ヴァレンシアではリーガベストイレブンに選出されるほどの活躍を見せて評価を完全に回復、2015-2016シーズンにはマンチェスター・シティに引き抜かれることになりました。背番号は「30」です。
マンチェスター・シティでも初年度からポジションを確保、ディフェンスラインを統率する存在となっています。
・南アW杯で代表メンバーに抜擢
・バレンシアではベストイレブンの活躍
・シティでも安心のCBとして君臨
ニコラス・オタメンディのプレースタイルは?
一対一の強い典型的なストッパータイプ
オタメンディのポジションはセンターバックです。デビュー当初は右サイドバックでしたが現在ではほぼセンターバックに固定されています。
オタメンディのプレースタイルで特徴的なのは「クラシカルなストッパーとしての技術」、「ペップに開花させられたビルドアップの才能」です。
オタメンディはパワフルでフィジカルが強く、一対一の守備に強みを見せるタイプのディフェンダーですね。
スピードがそれほどあるわけではありませんがタックルが上半身タックルも下半身タックルもタイミングが良く、ボールに食らいついて取り切ることが可能です。
183cmと身長自体はセンターバックとして高い方ではないものの空中戦も強くヘディングでも自陣ボックス内を支配することができます。4バックの2センターとしても、3バックのストッパーとしても機能しますね。
ディフェンスの技術とフィジカルパワー、闘志に関してはクラシカルに一対一の勝率が高い典型的なストッパー的選手と言えるでしょう。
シティに来てからビルドアップが劇的に進化
しかしオタメンディのプレースタイルは2016年にジョゼップ・グアルディオラが監督に就任して以来確実に進化しています。
特に顕著なのがビルドアップパスの技術です。
元々オタメンディは上記の通りディフェンスはタフにできるものの、ゲームを底から作っていくビルドアップの技術は高くありませんでした。
しかしペップが監督に就任してからパスの視野が広くなり、素早く前線や対角線に縦パスやフィードを送れるようになりましたね。足元の技術は普通レベルではありますが、オタメンディはそんな自分のボールスキルレベルをよく理解しており、無茶な持ち方はせず必ずプレスに来るアタッカーと一定の距離を置いて絶対にボールを奪われない距離間とタイミングを維持してパス行動に移るのでパスミスも少ないです。
実際に2018年1月初旬時点でのプレミアリーグ公式スタッツによるとオタメンディは並みいるプレミアの司令塔達を抑えてパス数で1位の座についています。フェルナンジーニョよりも、デブライネよりも多くパスを供給していることになります。
フェルナンジーニョのプレースタイルはこちらも参考に→ブラジル代表フェルナンジーニョのプレースタイルは?世界トップクラスのバランサー
デブライネのプレースタイルはこちら→ベルギー代表デ・ブライネのプレースタイルは?現役トップクラスのチャンスメイカー
いかにオタメンディのビルドアップがシティの攻撃にとって重要かという事と、いかに現代サッカーにおいてセンターバックのビルドアップスキルが重要かということを再確認できますね。
中盤からサイドバックにコンバートされたデルフもそうですが、ペップは本当に選手の新しいセンスを見抜き、引き出す指導力に長けていまよね。おそらくオタメンディにここまでパスのセンスがあると考えていた人はかなり少数ではないかと思います。
デルフのプレースタイルはこちらも参考に→イングランド代表デルフのプレースタイルは?ペップシティで進化する偽の左サイドバック
2014年ブラジルワールドカップではメンバーから漏れてしまったオタメンディですが、2017-2018シーズンの好調振りを見るとロシアワールドカップメンバーには怪我などがない限り確実に入ってくるでしょう。楽しみにしたいですね。
・一対一でパワフルに当たれるストッパー
・ビルドアップパス数でプレミアトップクラスの数字
・CBとしての質をかなり高めている