スペイン代表チアゴアルカンタラのプレースタイルは?バイエルン所属中盤のファンタジスタ

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現代サッカーのミッドフィルダーはテクニックはもちろんのこと一昔前よりアスリート的プレーを求められることが多くなりました。戦術が進歩し、より選手の距離感がタイトになっているので当然と言えば当然です。

そんな中バイエルン・ミュンヘンに所属するスペイン代表のチアゴ・アルカンタラは現代に残された数少ない「ファンタジスタ」の系譜を感じる選手です。

華麗なボールスキルと攻撃のセンス、視野の広さと正確なパスを駆使してプレーする姿は現代サッカーにおいてとても印象的ですね。

今回はそんな現役のミッドフィルダーでもトップクラスの性能を誇るチアゴ・アルカンタラのプロフィールやプレースタイルを見ていきたいと思います。

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チアゴ・アルカンタラのプロフィール

 

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名前ーチアゴ・アルカンタラ・ド・ナシメント(Thiago Alcântara Do Nascimento)

国籍ースペイン、イタリア、ブラジル(代表はスペイン)

出身地ーバーリ(イタリア)

生年月日ー1991年4月11日

身長ー174cm

体重ー70kg

ポジションーMF

利き足ー右足

チアゴ(ティアゴとも)・アルカンタラの父親は元ブラジル代表のマジーニョであり、チアゴの誕生当時はセリエAのフィオレンティーナでプレーしていたためチアゴはイタリアのバーリ生まれとなっています。

また幼い頃にスペインに移住しているためチアゴはスペインとブラジル、イタリアという3つの国籍を所有していることになりますね。ちなみに弟のラフィーニャもバルセロナの選手でブラジル代表です。

チアゴのサッカーキャリアの始まりはブラジルの名門フラメンゴの下部組織から。

その後スペインとブラジルを往復するような生活を送り、2004年にFCバルセロナのカンテラに入団。

トップチームデビューは2008-2009シーズンで2011-2012シーズン頃から主力の一角としてプレーしますが、本人が思っている程スタメンでの出場機会は得られず、また父親の母国であるブラジルワールドカップも迫っていたことから移籍を決意します。

移籍を表明したチアゴの元にはマンチェスター・ユナイテッドなど複数のクラブからオファーが届きますが、チアゴが選択したのはBチーム時代からの恩師であるジョゼップ・グアルディオラが新監督に就任したバイエルン・ミュンヘン。背番号は「6」です。

加入当初こそバルセロナとの違いに戸惑い、怪我などで活躍できない時期が続きましたが、2015-2016シーズン頃から欠かせない主力としてプレーしています。

また複数の国籍を持つチアゴですが、代表チームは生まれ育ったスペイン代表を選択、U-21欧州選手権の優勝に貢献するなど代表でも活躍を見せています。

POINT

・イタリア生まれブラジル国籍スペイン育ち

・バルセロナのカンテラでサッカーを学ぶ

・バイエルンでも欠かせない主力

チアゴ・アルカンタラのプレースタイルは?

中盤で「違い」を作れるファンタジスタ

 

Dancing ⚽️ #miasanmia

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チアゴ・アルカンタラの主なポジションはセンターハーフとトップ下で主に中央のミッドフィルダーを得意ポジションとしています。

チアゴのプレースタイルで特徴的なのは「ブラジル系のボールスキル」、「スペイン系のパスセンス」、「スペース発見力の高さと使い方の巧さ」といった長所です。

チアゴは幼い頃にブラジルのフラメンゴでキャリアを開始し、バルセロナのカンテラで育ったという環境から非常に卓越したボールコントロール技術を持っており中盤にて一人で局面を打開できる技術を持っている選手です。

ファーストタッチは置き所が絶妙で相手マークが足を伸ばしてきても届かない位置に本能的に置くことができます。ターンも素早くワンタッチで前を向くことができますね。

またブラジル系の選手に多い「遊び心」も持っておりリフティングタッチやシザース、ノールックのようなユニークなドリブル技術で守備ブロックの中に侵入していくこともできます。

単純に中盤で相手を一枚剥がして前を向くドリブル技術は世界のミッドフィルダーの中でも最高レベルのものを持っていると言えますね。

またチアゴはドリブルだけでなくパスセンスも一流です。バルセロナで教育を受けてきたので言うまでもなくアイデア豊富な崩しのショートパス交換も上手いですが、チアゴが近年凄みを見せているのがサイドチェンジなどの広角に出すロングパスですね。

バイエルン・ミュンヘンはリベリー、ロッベンら3トップのウイングにいる強力なアタッカーから攻撃の起点を作る事が多いです。そのため中央にいて攻撃のタクトを振るうチアゴには効果的にサイドにボールを振り分ける技術と視野が要求されます。

ロッベンのプレースタイルはこちらも参考に→元オランダ代表ロッベンのプレースタイルは?依然強力過ぎるカットインドリブルシュート

バイエルン加入直後は監督が同じとはいえバルセロナとは違う距離感に戸惑っていましたが、シーズンを重ねるにつれ視野が広角に拡大し、現在では素晴らしいパサー、サイドチェンジャーとしての素質を見せています。

スペースを工夫して使うセンスが抜群

このチアゴのパスセンスの高さにはチアゴ自身の「スペース発見力」の高さも一つの要因となっているでしょう。

チアゴはとにかく相手のフォーメーションにできるスペースを見つける、または予測するセンスに優れています。相手のフォーメーションの横ラインごとにできたスペースの間でイニエスタよろしく動き回ってボールにタッチする「間受け」の動きを繰り返すタイプですね。

バイエルンで中盤を一緒に組む事の多いビダルはインテンシティ高くピッチ上を動き回るタイプなので試合中に敵味方問わず中盤の距離感とスペースが一時的にカオス状態になります。ハメス・ロドリゲスや新加入のトリッソはもっと前のスペースでボールを触った方がいいタイプ。ハビ・マルティネスはアンカータイプで後方のスペースをケアしなければなりません。

そこでチアゴのようにフォーメーションの間で間受けをしてスペースを上手く使える選手がいると当然ながら中盤でのボールポゼッションは有利になりますね。

ビダルのプレースタイルはこちらも参考に→バイエルン・チリ代表ビダルのプレースタイルは?最高峰のボックストゥボックス

トリッソのプレースタイルはこちらも参考に→フランス代表トリッソのプレースタイルは?複数ポジションをこなせるバイエルンの新星

さらにそれだけでなくチアゴは前線のスペースに自ら突っ込んでいってボールを引き出す動きも近年パターンとして増やしています。チアゴはたまに印象的なヘディングでのゴールを決める事がありますよね。

身長174cmと小柄ながらヘディングやジャンピングボレーも決められるということはチアゴのスペースを見つける早さと適確にスペースを使う事ができる能力の証明になっていると思います。

総じてチアゴ・アルカンタラはブラジル風の個人技とスペイン風の組織力、パスセンスという現代サッカー最高峰の文化が絶妙にハイブリッドした数少ない「ファンタジスタ」系譜のプレースタイルを持っていると言えますね。

ちょっと怪我が多いのがチアゴの心配な点で、実際2017-2018シーズンも怪我をして長期間離脱を余儀なくされました。しかし順調に回復すればスペイン代表としてロシアワールドカップのメンバーに選ばれる確率は高いので期待したいですね。

POINT

・ボールタッチで相手を剥がして前を向ける

・視野が広くショートパスとロングパスのセンスが抜群

・スペースを使ってフォーメーションを流動的にできる