2017年に30歳になりましたが、衰えるどころかさらに円熟味を増しプレーのクオリティを挙げているのがチェルシーのスペイン代表ペドロ・ロドリゲスです。
バルセロナの生え抜きにも関わらず全く方向性の違うチームであるチェルシー移籍を決断したときは活躍を不安視する声もありましたが、今ではすっかりチェルシーのスカッドになくてはならないピースとなっていますよね。
若手がどんどん台頭してくるスペイン代表においてもいまだに選ばれ続けています。
今回はそんなペドロ・ロドリゲスのプロフィールやプレースタイルを見ていきましょう。
ペドロ・ロドリゲスのプロフィール
名前ーペドロ・エリエセル・ロドリゲス・レデスマ(Pedro Eliezer Rodríguez Ledesma9
国籍ースペイン
出身地ーテネリフェ
生年月日ー1987年7月28日
身長ー173cm
体重ー71kg
ポジションーMF、FW
利き足ー右足
ペドロ・ロドリゲスはモロッコにほど近いスペインの有名バカンス地であるテネリフェ島の出身です。
16歳でバルセロナのカンテラに加入。当初は4部相当のバルセロナのCチームでプレーしていましたが、一つ上のバルセロナBが降格してきたためCチームが消滅、ペドロも放出が濃厚とされていました。
しかし2007年シーズンからバルセロナBの監督に就任したジョゼップ・グアルディオラに才能を見いだされバルセロナに残留。この年から度々バルセロナのトップチームでプレーする機会も得ました。
2009-2010シーズンから控えに回ることが多いとはいえ安定的に出場機会を得て、出場時間が短いながら重要な試合で得点を挙げ続けるなど活躍。結局バルセロナでは公式戦通算99ゴールを記録するなど主力でしたね。
しかしペドロは能力と出した結果のわりに出場機会が少なく、リオネル・メッシや当時在籍していたアレクシス・サンチェスの陰に隠れ、またリヴァプールからルイス・スアレス、サントスからネイマールがやってくるなどあまりにも競争が激化してしまったためバルセロナを去る決断をします。
ペドロ・ロドリゲスが新天地に選んだのはバルセロナとはおよそ反対といってもいいプレー哲学を持つイングランドプレミアリーグのチェルシーFC。
当初はあまりにもそれまでのイメージと近い過ぎるチームに来たため適応が不安視されていまた。実際最初の数試合は苦戦している様子が見て取れましたね。
同じくスペイン代表でチェルシー所属のセスク・ファブレガスに「バルセロナに帰りたい」と愚痴をこぼしていたとも言われています。
しかし試合をこなすうちにペドロはすぐにプレミアとチェルシーの戦術に適応。あっという間に主力のポジションを掴みました。
スペイン代表ではU-21世代の頃から招集され始め、30歳になった今でも継続的に招集されています。
・グアルディオラに才能を見いだされる
・バルセロナでは結果を残すも競争が激しすぎた
・チェルシーでも適応し躍動中
ペドロ・ロドリゲスのプレースタイル
左右両足を使える稀有なアタッカー
ペドロ・ロドリゲスの主なポジションは左右のウイングフォワード。しかし後述する技術の高さと万能性からチェルシーではウイングバックを任されたこともあります。
プレースタイルはスペイン人らしく細かいボールタッチを活かしてディフェンスラインを切り裂くドリブルが特徴的ですね。
ペドロは利き足こそ右足ですが、左足でも遜色なくボールをコントロールすることが可能なタイプでこのドリブルが非常に強力です。
通常欧州トップレベルのリーグ選手でも利き足とそれを支える軸足は一つである事が多く、ディフェンダーはその情報をもとに相手アタッカーの進路を狭めたりふさいだりしますが、ペドロは軸足とボールにタッチする足をワンステップごとに切り替えるようなドリブルが可能になっており、相手マークからすると非常に次が読みにくいプレーができますね。
スペイン人は技術の高い選手が多いですが、その中においてもペドロのドリブルは非常に独特で狭いエリアを一人で突破していくことができます。もちろんキープ力も高いですね。
さらにパスやシュートといったキックも両足で蹴られるためチョイスできるプレーの選択肢が多く、これも相手ディフェンダーを混乱させているペドロの長所でもあります。ペドロはファウルで無理やり引き倒されているシーンをよく見かけますが(特にプレミアで)、それも仕方ないでしょう。ファウル以外の方法でペドロのドリブルとそこから派生するプレーを中断させるのは容易ではないです。
また足も速いですね。正直ペドロがカウンター時に発揮する縦へのスピードと迫力を見ているとポゼッション主体のバルセロナよりカウンターが多いチェルシーでのプレーの方がペドロの良さが出ているんじゃないかと思わされます。
運動量も豊富でチェルシーにハマったのは当然
さらにチェルシーでペドロのプレースタイルがハマった特徴としては「運動量」の豊富さも挙げなければいけないでしょう。
ペドロは基本的にウイングの位置でプレーしていますが、運動量が豊富でプレーエリアが非常に広く、中央に入ってくるようなシーンもしょっちゅう見かけます。守備でも中盤で相手がキープしようとすると猛然とボールを追いかけますし、最終ライン手前まで戻って守備をすることもあります。
同じくチェルシーのウイングでポジションを争うウィリアンやアザールもテクニック自体は素晴らしいですが、ポジショングセンスとこの運動量、守備も含めた総合的な仕事ではまだペドロの方がクオリティが高いと言えるでしょう。
アザールのプレースタイルはこちらも参考に→ヌルヌルドリブル!エデン・アザールのプレースタイルと性格
ウィリアンのプレースタイルはこちら→ブラジル代表ウィリアンのプレースタイルは?モウリーニョのお気に入り!
元々ペドロを獲得したのはアタッカーにも守備と運動量を要求するジョゼ・モウリーニョですし、現在チェルシーの監督を務めているアントニオ・コンテもそういった守備を重視する監督です。チェルシーでペドロが躍動しているのは全く驚かないですね。
ウイングバックを努めるマルコス・アロンソなどもそうですが、チェルシーに在籍しているスペイン人はよく走りますね。(セスクはあれだけど)
マルコス・アロンソのプレースタイルはこちらも参考に→マルコス・アロンソのプレースタイルは?地味だがチェルシー優勝の立役者
ペドロは2017年に30歳になりましたが、あの技術と溌剌な運動量を見る限りまだまだトップレベルで違いを作れる選手です。本人は引退はバルセロナで迎えたいと言っていますがどうなるでしょうか。
・両足の軸足を変えながら行うドリブルが強力
・ウイングだけどプレーエリアも広くて中央にも入る
・守備にも懸命に戻ってくるタイプ