2018年ロシアワールドカップの組み合わせが決まり、本格的にワールドカップシーズンの様相を呈してきましたが、ワールドカップで高いパフォーマンスを発揮する「お祭り男」はいつの時代にも存在しますよね。
バイエルン・ミュンヘンに所属するドイツ代表のトーマス・ミュラーもその一人です。これまでにワールドカップで10ゴールを挙げる活躍を見せています。
しかしこのトーマス・ミュラーは派手なスキルを見せつけるタイプのプレーヤーではないため人によっては「何が凄いのか?」と言われる事もあります。
今回はそんなトーマス・ミュラーのプロフィールとプレースタイルを紹介していきたいと思います。
トーマス・ミュラーのプロフィールは?
名前ートーマス・ミュラー(Thomas Müller)
国籍ードイツ
出身地ーヴァイルハイム
生年月日ー1989年9月13日
身長ー186cm
体重ー75kg
ポジションーMF、FW
利き足ー右足
トーマス・ミュラーの本格的なサッカーキャリアのスタートは現在も所属するドイツ王者バイエルン・ミュンヘンの下部組織から始まります。地元のクラブでプレーしていた時期もありましたが「生え抜き」と言ってもいいでしょう。
ユースカテゴリとリザーブチームで順調にステップアップしていったミュラーは2008-2009シーズンにバイエルンのトップチームに昇格しました。
そしてミュラーは昇格翌シーズンの2009-2010シーズンに公式戦52試合出場で18ゴールとブレイクを果たすとそのまま2010南アフリカワールドカップに挑むドイツ代表にまで一気に上り詰めます。
南アフリカ大会では5ゴールを挙げオランダのスナイデル、ウルグアイのフォルランと並んで得点王に輝きます。20歳でのワールドカップ得点王は史上最年少記録でしたね。
ワールドカップで名前を売ったミュラーはその後もバイエルンで活躍を続け、これまでにブンデスリーガ、ポカール、チャンピオンズリーグで計150以上ものゴールを記録しています。
また2014年ブラジルワールドカップでも5ゴールと爆発しており、得点王こそハメス・ロドリゲスに譲ったものの現在ワールドカップ歴代最多となるミロスラフ・クローゼの16ゴールに迫る勢いです。
・バイエルンの下部組織出身
・南アフリカWカップで最年少得点王
・バイエルンでも継続して得点を量産
トーマス・ミュラーのプレースタイルは?
ミュラーって何が凄い選手なの?
トーマス・ミュラーの主なポジションはセンターフォワードやセカンドストライカー、トップ下といった中央の攻撃的なポジションです。最近は右ウイングで起用される機会も増えておりサイドもできると言っていいでしょう。
ミュラーは総合的な技術がとても高い選手ですが、プレースタイルで注目するべきはやはり「ポジショニングセンス」と「オフザボールの質」、「運動量」ですね。
ミュラーはメッシのように相手をドリブルで派手に交わすようなプレーはしませんし、ルカクのようなフィジカルもありません。そのおかげで何が凄いのか分からない、長所が分からないという人は多いです。
しかしミュラーは非情に賢くサッカー脳が発達している選手で現代のサッカー選手の中でもトップクラスにポジショニングがいいのです。つまりボールを持っていない時でも仕事ができるプレースタイルとも言えます。
サッカーにおけるアタッカーのポジショニングとは「裏を取るか足元で受けるかという相手最終ラインとの駆け引き」と「ボックス内で空きそうなスペースをいち早く見つけるセンス」、「味方のボールプレーヤーをサポートする位置取り」、「味方のためにスペースを作ってあげる気遣い」といった要素が挙げられます。
ミュラーはブンデスリーガやワールドカップでの通算得点が示しているようにこういったボックス内でのスペースに関する駆け引きが抜群に上手いのです。
常に相手がマークを迷うようにディフェンダーとディフェンダーの間に入ったり(ギャップを突く)、ゾーンブロックを押し出す、もしくは引っ張るようにポジショニングを取ります。そのため味方と相手の間でごちゃごちゃになったボールでも最終的にミュラーの所に転がってくる事が多いです。
それは決して偶然ではありません。相手のディフェンダーやゴールキーパーの位置、味方のプレースタイルを瞬時に脳内で解析してボールが転がってくるポイントを精度高く予測できているからです。
この能力は研究を怠らないミュラーの努力の証、そしてまた生まれ持ったセンスの証とも言えるでしょう。もちろんシュートやラストパスといった基本的な技術は言うまでもなく高いレベルにあります。
強力なチームメイトをより活性化させる効果も
そしてこのミュラーのポジショニングセンスの好影響はミュラー自身の得点に留まりません。特に現在のバイエルン・ミュンヘンで強力なのは絶対的なエースストライカーであるレヴァンドフスキとのコンビネーションです。
ミュラーはボールが集まるレバンドフスキのポジションを見て周囲に陣取ったり、クロスオーバーするように走りこんでくるスペースメイキングをしてくれるため相手のマークが分散しレヴァンドフスキの攻撃力がより高まっています。
その逆もしかりで、レヴァンドフスキがマークを集めて空いたスペースにミュラーが大胆に飛び込んでくることもあります。こういったストライカーとのコンビネーションは頭が良くスペースを活かせるミュラーの特徴が最大限に発揮されていると言えるでしょう。
レヴァンドフスキのプレースタイルはこちらも参考に→ポーランド代表レヴァンドフスキのプレースタイルは?その凄さはどこにある?
またミュラーは運動量も豊富でかなり広範囲に動き回るプレースタイルも持っています。ミュラーがエリアを横断しながらガンガンスペースを作っていくので、相手からしたら90分間バイエルン選手10人の動きを捕捉し続けるのは非常に難しいミッションとなります。
バイエルンの2列目には2017年に完全移籍したコマンやハメスなど強力なアタッカーがいますが、スペースを使って周囲の選手を効果的に活かせるというプレースタイルにおいてミュラーに並ぶ選手はいません。
コマンのプレースタイルはこちらも参考に→フランス代表コマンのプレースタイルは?バイエルンの若手超速ドリブラー
ハメス・ロドリゲスのプレースタイルはこちら→コロンビア代表ハメス・ロドリゲスのプレースタイルは?バイエルンで巻き返しなるか
最近は怪我などもあり若干調子を落としていますが、バイエルン・ミュンヘン、ドイツ代表にはミュラーの運動量、スペースを突くプレースタイルは非常に重要なのでロシアワールドカップも楽しみです。
何が凄いのかよく分からないと言われることが多いトーマス・ミュラーですが、バイエルンやドイツ代表の試合を見る時はミュラーのポジショニングスキルに注目して見る事をおすすめします。スペースを上手く使うだけでこんなにもサッカーは効率的になるのかと思わされる魅力を持っている選手と言えるでしょう。
・派手なプレーはしないタイプ
・ポジショングのセンスは世界最高レベル
・味方のためのスペースメイキングもできる