2016年にマンチェスター・ユナイテッドの監督に就任したジョゼ・モウリーニョはガチガチの守備ブロックを作る監督で有名です。
そこで2014年からユナイテッドに在籍しているスペイン代表の小柄なテクニシャン、ファン・マタは以前所属したチェルシーでの出来事と同じようにモウリーニョに冷遇されるのではないかとささやかれていましたね。
しかし結果的にチェルシーの時とは違い、マタはユナイテッドでは主力の一角としてスカッドに欠かせない存在感を示しています。
今回はそんなマタのプロフィールやプレースタイルを見ていきたいと思います。
フアン・マタのプロフィール
名前ーフアン・マヌエル・マタ・ガルシア(Juan Manuel Mata García)
国籍ースペイン
出身地ーブルゴス
生年月日ー1988年4月28日
身長ー170cm
体重ー63kg
利き足ー左足
マタはスペインのブルゴスという街に生まれ、その後オビエドという街に移籍してレアル・オビエドの下部組織でサッカーキャリアをスタートさせます。
そして2003年にはレアル・マドリードの下部組織に引き抜かれ、各カテゴリーで活躍しますがトップチーム昇格はならず2007-2008シーズンにバレンシアCFに移籍します。
バレンシアでは主力に定着し、4シーズンの在籍期間中にゴールとアシストを量産、途中から10番を背負う活躍を見せました。
この結果により2011ー2012シーズンからはイングランドプレミアリーグのチェルシーFCに移籍。当初は主力で2012-2013シーズンにはプレミア12ゴール12アシストを記録するなど大活躍でしたが、2013ー2014よりチェルシーに戻ってきたジョゼ・モウリーニョの守備的な戦術志向によりベンチを温める日が多くなりました。
結果2013-2014シーズン途中にマタはマンチェスター・ユナイテッドに移籍することになってしまいます。
マンチェスター・ユナイテッドではチーム状態が良くない中でマタは奮闘していましたが、2016ー2017シーズンに因縁のあるモウリーニョがマンチェスター・ユナイテッドの監督に就任する事が発表され、マタとの関係を不安視する声が多数挙がりました。
しかしチェルシーとは違う戦術を用いたこともあり、また後述するマタの戦術的な成長もあって今度は主力としてモウリーニョも認め安定的に出場機会を得ています。
代表はU-16世代の頃からスペイン代表でプレーしていますね。
・レアルの下部組織出身だがトップチームとは契約できず
・バレンシアで頭角を現す
・チェルシーを不本意な形で去るもマンUでは主力を掴む
フアン・マタのプレースタイルは?
スペイン人らしい抜群のテクニックを誇る
マタは、センターハーフ、インサイドハーフ、両ウイング、トップ下と攻撃的なポジションをほとんどこなすことができるポリバレントな選手です。
プレースタイルで特徴的なのは適確なボールコントロールとファーストタッチ、常に相手の逆を取り続けるドリブルと鋭いパスです。サッカーファンなら誰もが思い描く「スペイン人選手」のイメージを体現している選手だと言えますね。
一つ一つのプレーの精度が抜群に高く、中盤から前線にかけてどんな状況でも「違い」を作れる選手です。また華麗なわりにプレーエリアは広く、サイドからドリブルスキルを利用してアウトサイドを駆け上がってクロスボールを供給することもできますし、逆に内側にカットインしてシュートを放つようなプレーも得意です。
セットプレーのキッカーを務める事があるようにエリア外からでも鋭いミドルシュートを突き刺すことができますね。
基本的にはボールプレーヤーですが、ゴールの数が多いという事実が示しているように空いたスペースに侵入するタイミングと勢い、頻度もなかなかのものです。
世界中を見てもマタより攻撃で万能に機能する選手は一部のトッププレーヤーしかいないのはないでしょうか?少なくともプレミアリーグではトップクラスのテクニックを持つ選手と言えます。
ポジションの隙間を自在に動くプレーメーカー
そしてマタはポジショニングも独特で運動量が豊富です。サイドから中央、自陣のエリア内から相手のエリア内まで90分間縦横無尽に動くプレースタイルを持っており、パスをディフェンダーから中盤、フォワードの選手に細かくリンクさせるような仕事も担当しています。
同じくチームメイトのマティッチやムヒタリアンもパスの上手い選手ですが、近い距離のパスコンビネーションはマタが一番効果的で上手くアイデアも豊富です。
マティッチのプレースタイルはこちらも参考に→セルビア代表マティッチのプレースタイルは?マンU移籍決定!
ムヒタリアンのプレースタイルはこちら→マンUムヒタリアンのプレースタイルは?香川真司との仲などエピソードも
マタがいないとユナイテッドはボールが近距離で回らず一気に攻撃の選択肢が狭まり、単調な攻撃に終始する事が増えるのでそういう意味でマタのチームに対する貢献は大きいと思いますね。ブレイク中の新鋭ラッシュフォードのスピードを活かしているのもマタのパスとゲームメイクセンスが影響しています。
ラッシュフォードのプレースタイルはこちらも参考に→イングランド代表ラッシュフォードのプレースタイルは?将来的なマンUの柱か
チェルシーではモウリーニョがサイズとボックス型守備ブロックの形成を最優先としたため出番が減るという結果になってしまいました。しかしマンチェスター・ユナイテッドではより守備にも積極的に走り回るようになり選手として一皮むけたように感じます。モウユナイテッドも比較的重心は後ろのチームですが、安易に移籍せずしっかり進化して対応しているのは素晴らしいです。
マタのスペイン人らしい繊細なテクニックはパワフル系の選手が多いマンチェスター・ユナイテッドのフォーメーションにおいて非常に際立っています。ユナイテッドの試合を見る時はマタのテクニックとポジショニングのセンスに注目してみると面白いと思います。
・ボール扱いの技術がまさにスペイン人
・サイドでも中央でも効果的なプレーができる
・パスを近距離でつなぎ合わせるプレーメーカー的センスもあり