エジプト代表と言えばリバプールに所属するモハメド・サラーが2017-2018シーズンの活躍によって大きな注目を集めていますよね。
しかしエジプトには彼だけでなく中盤にも優秀な選手が存在しています。
その名はモハメド・エルネニー。
所属するアーセナルでは不当に出場機会が得られないこともありますが、出場した際は高いパフォーマンスを見せています。
今回はそんなエルネニーのプロフィールやプレースタイルを見ていきたいと思います。
モハメド・エルネニーのプロフィール
名前ーモハメド・ナスル・エルサイード・エルネニー(Mohamed Naser Elsayed Elneny)
国籍ーエジプト
出身地ーエル=マハラ・エル=コブラ
生年月日ー1992年7月11日
身長ー180cm
体重ー78kg
ポジションーDF、MF
利き足ー右足
モハメド・エルネニーのサッカーキャリアはエジプト屈指の名門でACL優勝やクラブワールドカップ出場などアフリカで大きな存在感を誇るアル・アハリの下部組織でスタートしています。
その後アラブ・コントラクターズに移籍してここでプロリーグデビュー。
活躍を見せたエルネニーは2013年にローン移籍という形でスイス王者のバーゼルに移籍することになります。
その後バーゼルに完全移籍したエルネニーは主力として活躍し、2016年からはずっとエルネニーを狙っていたと言われるイングランド・プレミアリーグのアーセナルに移籍、ステップアップを果たしました。背番号は「35」です。
アーセナルでは完全にスタメンとは言えない扱いを受けていますが、試合に出場した際のパフォーマンスは比較的安定しています。
・バーゼルで頭角を現す
・アーセナルに移籍
モハメド・エルネニーのプレースタイルは?
パス&ムーブで流れを作れるセンターハーフ
エルネニーの主なポジションは下がり目のセンターハーフやアンカーといった中盤の守備的なミッドフィルダーです。緊急時にはセンターバックやサイドバックでもプレーしたことがありますね。
エルネニーのプレースタイルで特徴的なのは「パス&ムーブの動き」、「攻撃のスイッチになる縦パス」、「コンビネーションパスの際の冷静さ」が挙げられます。
エルネニーはパスを出す動きとその後のコース取り、いわゆる「パス&ムーブ」を中盤の位置で行って試合に流れを作り、ボールを上手く回らせる役割をこなせる選手です。
アーセナルは元々こういったパス&ムーブを90分間繰り返して流動的に試合を進めるチームでしたが、近年の成績が示す通り全盛期ほどそういったプレーは見られなくなってきました。
しかしこのエルネニーは常にボールが上手く回るようなポジショニングを取り、他の選手がロンドをしやすいようにオフザボールの動きを行ってくれます。アーセナル伝統のプレースタイルを受け継いでいるタイプの選手だと言えるでしょう。
しかも近い距離において他の選手とのコンビネーションで崩す際もエルネニーは非常に冷静であり、しっかり相手の位置を見て奪われないようにパスを回すことができます。ここにもエルネニーのポジショニングの良さとパスのセンスが表れていますね。
またエルネニーは視野も広く、上記したような繋ぎのパスだけでなくサイドチェンジや一発で相手の裏を取るスルーパスなどもセンスがいいです。2017-2018シーズンのアーセナルはオバメヤンやムヒタリアンといった裏を取れる選手が加入したのでエルネニーのパスは重要な攻撃オプションになりますね。
基本的には中盤の底で試合を組み立てる役割ですが、時折ポジションを上げてエルネニーがボックス付近まで飛び出していくこともあり、これもアーセナルにとっては攻撃のアクセントになっています。
アーセナルMFの中では守備も悪くない
さらにエルネニーは緊急時にディフェンダーでも起用された経験があるように守備面でも有用な戦力です。(あくまでアーセナルの中では)
スピードは正直ないですが、運動量が豊富なため90分間通して相手のストライカーやトップ下の選手を狭いスペースに押し込んでピン留めすることが可能ですね。
現在のアーセナルの中盤はジャカ、ラムジー、ウィルシャーが起用されていますが、彼らは守備に問題があります。厳密に言うとラムジーは対人守備がそこそこ強いですが、前線にオーバーラップしたまま後ろのスペースをがら空きにしてしまっていることが多々ありますよね。
ジャカのプレースタイルはこちら→スイス代表ジャカのプレースタイルは?パスセンスに長けたアーセナルの司令塔
ラムジーのプレースタイルはこちら→ウェールズ代表ラムジーのプレースタイルは?アーセナル不動のセンター!
ウィルシャーのプレースタイルはこちら→イングランド代表ウィルシャーのプレースタイルは?アーセナルが誇る天才プレーヤー
そのため2センターハーフの守備バランスがめちゃくちゃになっていることも珍しくなく、ここが近年のアーセナル不調の一因になっていると言えますね。
さて、このような状況のアーセナルですが、そこでエルネニーの重要性がクローズアップされます。
エルネニーは上記のように基本的に中盤の底に構え、適宜パスを繋ぎながらボールを動かすプレースタイルであり、全体のバランスを考えながらプレーできる守備的ミッドフィルダーです。
エルネニーを中盤の底においてまず守備とパス回しを安定させる陣形が今のアーセナルにとっては最善の策なのではないでしょうか。
いずれにしてもエルネニーは比較的地味な存在ながら、チームにとって一人はいた方がいい重要な役割を担ってくれます。最悪スリーバックのセンターやウイングバックなどもできますからね。
何事もなければロシアワールドカップエジプト代表にも選ばれるかと思いますので本大会ではエルネニーの地味かつ効果的な働きぶりに注目ですね。
・パスを出して受け手を繰り返すプレーメイカー
・ポジションを上げて飛び込んでいく事も
・スピードはないが守備も悪くない