ミッドフィルダーで現在世界トップクラスのレベルにいる選手といえば誰になるでしょうか?
たくさんの名前が挙がるとは思いますが、今年31歳になって持ち前のテクニックだけでなく円熟味を増しているスペイン代表のダビド・シルバは間違いなく真っ先に名前が挙がるでしょう。
マンチェスター・シティは完全にチームの主軸となり、ピッチ上をコントロールする存在になっていますよね。
今回はそんな世界でもトップクラスの技術とセンスを持つダビド・シルバのプロフィールやプレースタイルを見ていきたいと思います。
ダビド・シルバのプロフィール
名前ーダビド・ホスエ・ヒメネス・シルバ(David Josué Jiménez Silva)
国籍ースペイン
出身地ーアルギネグイン
生年月日ー1986年1月8日
身長ー170cm
体重ー67kg
ポジションーMF、FW
利き足ー左足
ダビド・シルバは地理的にはほとんどにアフリカに近いスペインのカナリア諸島で生まれた選手です。母親は日系人だそうですね。
幼い頃は地元カナリア諸島のサン・フェルナンドという小さなクラブでプレーしていましたが、15際の時にスペイン本土の東にあるバレンシアCFの下部組織に入団します。
その後経験を積むため当時2部に所属していたエイバルにレンタル移籍。さらに翌シーズンはセルタ・デ・ヴィーゴにレンタル移籍していずれも中心選手として活躍します。
様々なクラブがシルバを獲得しようとしますが、結局バレンシアに戻り4シーズンを主役の一人として過ごしました。
2010-2011シーズンからはイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティに移籍。シティ移籍後は2011-2012シーズンにおけるシティの44年ぶりの優勝に貢献するなどここでも主力として現在も活躍していますね。プレミアでは200試合以上出場しています。
またスペイン代表ではかなりエリートな経歴を持っており、U-15世代の頃から代表の常連ですでに115キャップ33ゴールを記録しています。
ちなみに余談ですが、シルバは2017年シーズンからイメチェンしており髪型が坊主になっています。今まではハンサムな髪型だったのでギャップが大きいですが、ピッチ上では見つけやすくなったと言えるでしょう。
下は本人のインスタグラムです。右がシルバ。
・母親が日系人でカナリア諸島に生まれる
・バレンシアで若くして主力として活躍
・シティでは優勝に貢献するなど完全にチームの主軸
ダビド・シルバのプレースタイルは?
現代では珍しくなった「ファンタジスタ」
ダビド・シルバのマンチェスター・シティでの主なポジションはトップ下とインサイドハーフです。しかしサイドハーフをやったりウイングをやったこともあるなど攻撃的な中盤であれば様々なポジションをこなすことができます。
シルバのプレースタイルで最大の特徴はやはりそのパスセンスとボールコントロールの技術、質の高いプレービジョンが挙げられるでしょう。
シルバは現代サッカーにおいて絶滅しかかっている「ファンタジスタ」の素質を持っている選手で、攻撃的なプレーがとても華麗なタイプの選手です。
スペイン代表はみんなそうですがシルバもその例に漏れずボールタッチが非常に柔らかく、足に吸い付いているかのようにドリブルを繰り出せますね。足元でボールを細かくコントロールすることができるため全くボールを奪われませんし、DFに囲まれた狭いエリアも難なくすり抜けていってしまいます。場合によっては一人で状況を打開してしまうこともありますね。
そしてシルバのプレースタイルで最大の魅力であるパス。正確性は言うまでもなく高いですが特に凄いのは視野の広さとビジョンの作り方です。
一体いつ確認しているのか・・・と思うほど視野が広くピッチの端から端まで味方選手の動きが見えており、ピッチ上のどこからでも決定的なチャンスを作れますね。
また攻め方もアイデア豊富で創造性が豊かです。上記の視野の広さと相まってテレビで見ていても「そこに出すか!?」と驚くような場所にパスを通してくることも珍しくありません。味方の最終ラインでディフェンダーがパス出しに困っていれば後ろに下がってボール回しを円滑にさせてあげる事もあります。
スペイン代表ではレアル・マドリードのイスコなどもセンスのあるインサイドハーフですが、ダビド・シルバの方がよりパスのアイデアと創造性という意味で優れています。
イスコのプレースタイルはこちらも参考に→スペイン代表イスコのプレースタイルとレアルでの欠点
シルバは判断力と効率的なパスセンスと意外性のある選択肢をチョイスできるセンスを併せ持っている選手だと言えるでしょう。あだ名が「魔術師」なのは当然ですね。
シティの攻撃をコントロールする存在
ジョゼップ・グアルディオラ率いるマンチェスター・シティにおいてボール回しの中心にいるのは間違いなくダビド・シルバで、シティはシルバの司令塔としてのセンスに支えられている部分は大きいと思います。
シルバはどちらかというパサー寄りの選手であるため(ドリブルも上手いけど気質として)ペナルティエリアにガンガン入っていくことはそんなに多くなく、得点数はそこまでハイスコアなわけではありませんが、ダイレクトでミドルシュートを突き刺したりドリブルで数人交わしてシュートを叩きこんだりと、バレンシア時代からスーパーゴールが多いタイプでもあります。
能力的にもっと前で起用されれば得点数は増えるでしょうが、シルバのパス回しのセンスや司令塔として存在感を考えるとやはり少し後ろでピッチ全体を眺めながらプレーするほうがチームへの影響力は大きいでしょうね。事実シティはシルバがいるのといないのとでは大きくクオリティに違いが生まれてしまいます。
2017-2018シーズンからは想像的な攻撃が得意でサイドでのプレーも上手いポルトガル代表のベルナルド・シウバが加入しましたのでシルバとのコンビネーションプレーが楽しみですね。
ベルナルド・シウバのプレースタイルはこちらも参考に→シティ移籍!ポルトガル代表ベルナルド・シウバのプレースタイルは?
またダビド・シルバは守備は決して得意とはいえませんがサボるタイプではなく、カウンターを喰らえばしっかり戻ってきて体をぶつける守備を披露します。ファンタジックで華麗なプレーだけでなく運動量と泥臭さも持っているタイプと言えるでしょう。
シルバはその創造性豊かなプレースタイルとパスセンス、そして同じ左利きであるという事からアーセナルのメスト・エジルと比べらる事がありますね。確かにセンスやプレービジョンは少し似ておりどちらも世界トップクラスのクオリティです。しかしエジルは稼働エリアが狭くディフェンスラインまで引いてくる事はほとんどありません。守備もしないですね。
そういった意味で言うと常にボールに関われ、運動量も豊富なシルバの方がプレミアリーグにおける使い勝手はいいでしょうね。
エジルのプレースタイルはこちらも参考に→ドイツ代表エジルのプレースタイルは?個性的なファッションエピソードも
それでは下にダビド・シルバのプレー動画をシェアします。やはり注目するべきはパスのセンスですね。
ダビド・シルバとマンチェスター・シティとの契約は2019年までとなっています。今年31歳とベテランの領域に入っているシルバには故郷カナリア諸島を本拠地に置くラス・パルマスなどがキャリアの最後に帰ってきて欲しいとオファーを出す準備があるそうですね。
シルバがキャリアの終盤にどのリーグでプレーするかは分かりませんが、能力と経験を考えればまだまだ数年は欧州トップのレベルでプレーできるでしょう。
・ボールタッチとパスセンスが異次元
・視野も広く以外のあるパスが出せる
・シティには欠かせないゲームメーカー