前線や中盤、ディフェンダーまで各国トップクラスの選手が集まるレアル・マドリードにおいて比較的地味な存在だという印象が強いスペイン代表のダニエル・カルバハル。
しかしカルバハルは２０１６－２０１７の欧州チャンピオンズリーグでチーム内最多のアシストを記録するなどレアル・マドリードの攻撃力を支える世界最高クラスのサイドバックの一人です。
今回はそんなカルバハルのプロフィールやプレースタイルを見ていきたいと思います。
ダニエル・カルバハルのプロフィール
名前ーダニエル・カルバハル・ラモス（Daniel Carvajal Ramos）
国籍ースペイン
出身地ーレガネス
生年月日ー１９９２年１月１１日
身長ー１７３ｃｍ
体重ー７３ｋｇ
ポジションーＳＢ
利き足ー右足
カルバハルはマドリード州にあるレガネスという街の出身で、サッカーキャリアのスタートは現在まで所属しているビッグクラブ、レアル・マドリードの下部組織から始まります。
レアルの下部組織カスティージャ（３部）でアシスト王に輝くなど才能の片鱗を見せつけますが、トップチームとの契約には至らず２０１２年にドイツブンデスリーガのレヴァークーゼンに放出されます。
しかしレアル・マドリード側も一方的にカルバハルを放出したのではなく活躍した場合の「買戻しオプション」をつけた上での放出だったので期待はされていたと言えるでしょう。
レヴァークーゼンでは公式戦３６試合に出場するなど主力として活躍し、２０１３－２０１４シーズンにわずか１年でレアル・マドリードに買い戻されることになります。
レアル復帰後はそれまでスタメンだったアルベロアを抑えてあっという間にスタメンを奪い２０１６－２０１７シーズンの欧州チャンピオンズリーグでチーム内最多となる５アシストを記録するなど替えの効かない主力として活躍を続けています。
代表はスペイン代表で、Ｕ－１９欧州選手権に優勝するなどの結果を残していますね。
・レアルの下部組織出身
・ドイツに放出されるも活躍によって買い戻される
・すでにレアルでは不動の右サイドバック
ダニエル・カルバハルのプレースタイルは？
足元の技術とクロスボールの精度が特徴的
カルバハルの主なポジションは右サイドバックです。一口にサイドバックと言ってもクロッサーだったりセンターバックよりのプレーだったり、スピード系だったりと様々な種類がありますが、カルバハルのプレースタイルはアウトサイドを直線的かつ精力的に上下するオーソドックスなサイドバックです。
オーソドックスと言ってもあくまでタイプの話でスキルは非常に高いレベルにあります。
レアル・マドリードでスタメン、スペイン代表にも選ばれているようにサイドバックとしては非常にボールタッチが柔らかいタイプであり足元の技術に優れていてディフェンスラインの底からゲームに関わっていける選手ですね。
レアル・マドリードでなければもっと前のポジションを任されていてもおかしくないテクニックを持っています。
そしてサイドバックの能力として大事なクロスボールの精度も世界トップクラスです。右足で巻くようにして蹴るクロスボールは味方とゴールキーパーの丁度真ん中を射抜くようにして放たれ、これがカルバハルのアシスト数における原動力となっていますね。
レアルでは相手がガチガチに守ってきて攻め手があまりない場合とりあえず右サイドに適当に流す→カルバハルが受ける→ロングクロス一発でＢＢＣが決める、という相手からしたら大変理不尽な得点パターンが多々見られます。
また巻くだけではなく状況をみてグラウンダーにしたり、思い切りスペースに出してみたりとクロスの種類も豊富ですね。カルバハルはクロスの対象が誰か、相手のＤＦの枚数は何枚かをしっかり考えてベストな位置にクロスを出している印象です。
運動量も多いですね。自分が上がって攻撃が失敗したからといってそのまま穴を放置することなくしっかりとポジションを埋めに戻ります。
同じスペイン代表においては総合的なポジショニングでいうとアスピリクエタの方が上でしょうが、カルバハルはより攻守のダイナミックさに優れていると言えますね。
アスピリクエタのプレースタイルはこちらも参考に→スペイン代表アスピリクエタのプレースタイルは？ポジショニングセンスが世界最高峰
カバーリングと一対一も強い優秀なＤＦ
そしてサイドバックは当然ディフェンダーなので守備も大切ですよね。カルバハルは身長１７３ｃｍと小柄ですが、中央でラモスやヴァランが上がった後にセンターの位置をカバーして相手の攻撃を潰すことがあるように一対一でガツンと相手に体をぶつけられるフィジカルの高さも持っています。
ガンガン上がるラモスのプレースタイルはこちらも参考に→スペイン代表セルヒオ・ラモスのプレースタイルは？守備の凄さと得点力！
ヴァランのプレースタイルはこちら→フランス代表ヴァランのプレースタイルは？レアルの世界最高峰スピード系ＤＦ
このようなプレースタイルを持つため、攻撃だけでなく攻められている時に右サイドのボックス付近で守るような展開でも貢献できる優秀なディフェンダーだと言えるでしょう。
けっこう気性は激しく相手に食って掛かるようなシーンも見られますが、プレー自体はわりと冷静なので問題はないでしょう。
紹介したようにカルバハルは派手なレアル・マドリードの面子において比較的地味な存在ですが、非常に総合力の高くバランスのいい世界トップクラスのサイドバックなのです。
レアルの試合を見る時は右サイドを繰り返しアップダウンするカルバハルに注目するとまた違ったレアルの姿が見えてくると思います。
・アシスト数が物語るクロスボールの正確さ
・攻守にも積極的でダイナミック
・カバーリングやフィジカルなど守備もいい万能サイドバック