2017-2018シーズンのバレンシアはここ2年の低迷から抜け出し4位でフィニッシュするなどかつての勢いを取り戻しています。
そのバレンシアにおいて復活の中心となったのがスペイン代表のロドリゴ・モレノです。
今までは物足りない活躍にブーイングが飛ぶなど苦しい時期を送っていましたが二桁ゴールを記録するなどとうとう真価を発揮し始めていますね。今季の活躍により2018ロシアワールドカップスペイン代表にも選出されました。
今回はそんなロドリゴ・モレノのプロフィールやプレースタイルを見ていたいと思います。
ロドリゴ・モレノのプロフィール
名前ーロドリゴ・モレノ・マチャド(Rodrigo Moreno Machado)
国籍ースペイン、ブラジル(代表はスペイン)
出身地ーリオデジャネイロ
生年月日ー1991年3月6日
身長ー182cm
体重ー77kg
ポジションーFW
利き足ー左足
ロドリゴ・モレノはブラジルのリオ出身ですが、10代前半でスペインに移住しておりスペインの国籍も所有しています。
本格的なサッカーキャリアのスタートはリーガエスパニョーラのセルタ・デヴィーゴの下部組織から。
優秀な成績を収めたロドリゴはその後スペイン中から有望株を集めるレアル・マドリードの下部組織に移り、Bチームであるカスティージャまで上り詰めます。
しかしトップチーム昇格は叶わず2010年にポルトガルのベンフィカに移籍。
初年度をプレミアリーグのボルトンにてローン選手という形で過ごしたのち、2011-2012シーズンからベンフィカに復帰し、2013-2014シーズンには公式戦22ゴールと気を吐きます。
そして2014-2015シーズンにバレンシアにローン移籍(後に完全移籍)でスペイン復帰を果たしました。
当初は移籍金に見合うほどの活躍ができず、サポーターからブーイングが飛ばされることもあり期待の声も小さくなっていましたが、2017-2018シーズンはラリーガ16ゴール4アシストと才能を発揮しています。バレンシアでの背番号は「19」です。
上記の通りロドリゴはブラジル生まれですが、代表はスペインを選択。過酷な競争を乗り越えロシアワールカップに臨むスペイン代表にも選出されました。
・レアルの下部組織でもプレー
・ベンフィカで頭角を現す
・バレンシアで2017-2018好調
ロドリゴ・モレノのプレースタイルは?
オフザボールでパスを引き出せるタイプ
ロドリゴ・モレノのポジションはセンターフォワードとセカンドトップ、両ウイングです。ロドリゴ本人はセカンドトップ気味のポジションがやりやすいと言っていますね。
ロドリゴ・モレノのプレースタイルで特徴的なのは「オフザボールのクオリティ」、「コンビネーションの良さ」、「スピード」です。
ロドリゴはいかにもスペインのフォワードと言うようなサッカーIQの高さを見せるタイプのフォワードと表現したい選手になっています。
特に前線で見せるロドリゴのオフザボールの動きは特筆すべき特徴で、バイタルエリア付近を縦横無尽に動きながら後方にいる味方のためにパスコースを作りまくります。現代サッカーは守備がタイトで前線のスペースが非常に少なくなっているのでフォワードによるスペースメイキングとボールの引き出しはとっても重要です。
スペインではラインとラインの間に入ってボールを受ける動きを「エントレリネアス(ラインの間の意)」と言いますが、ロドリゴはこの間受けの動きも本当に上手い選手で相手最終ラインと相手守備的ミッドフィルダーの丁度ゾーンが被るポイントにタイミングよく嫌らしく顔を出し続けるセンスがあります。
ロドリゴのフリーランやエントレリネアスで歪みが生じ、マークの受け渡しに少しでも混乱が生じたディフェンスブロックを一瞬で立て直すのは簡単ではないので、そのままなし崩し的に波状攻撃を展開することも可能になりますね。
そのためバレンシアではロドリゴの動きに合わせて楔のパスが入る事も多く、攻撃の起点となっています。2017-2018シーズンを観戦したバレンシア以外のリーガファンの中にはロドリゴのこの受け方にヒヤリとさせられた人も多いのではないでしょうか。
またロドリゴはスペインの選手なので当たり前と言えば当たり前ですが、ワンツーなどのパスアンドムーブを駆使して他の選手とコンビネーションで攻めるセンスもハイレベルです。
バレンシアでもコンビネーションでマークを引っ掻き回すような独特の動きを見せており、ディフェンダーがロドリゴを捕まえきれないシーンも散見されます。
快速も非常に驚異的
さらにロドリゴは上記のようなテクニックだけでなくスピードもプレースタイルの特徴です。
バルセロナを指揮するエルネスト・バルベルデが「リーガで最も優れている」と称したバレンシアのカウンターの威力には、このロドリゴの快速が大きく貢献しています。クイックネスで相手を完全に外すターンも持ち味の一つですね。
いつの時代、どこの国、どこのリーグでもそうですがオフザボールのセンスに長けた快速アタッカーは相手にするとそれまでのゲームプランを一変させてしまう破壊力がありますよね。
上記の通りロドリゴ・モレノは優秀なオフザボールの動きとコンビネーションスキル、スピードを持ち合わせるフォワードです。
ロシアワールドカップスペイン代表では同じようにプレーエリアが広く、パスを後方から引き出せるタイプのイアゴ・アスパスが選ばれ、チェルシーのアルバロ・モラタが落選しました。
後方からしっかりビルドアップをして、ポゼッションでそのボールを守り、コンビネーションでゴールに迫るスペイン代表においてモラタよりロドリゴやアスパスのような動きの質とスキルに長け、パスを引き出せるプレースタイルを持つ選手が優先されたのは不思議ではありません。
アスパスのプレースタイルはこちらも参考に→スペイン代表イアゴアスパスのプレースタイルは?地味だがリーガ屈指のストライカー
モラタのプレースタイルはこちらも参考に→スペイン代表モラタのプレースタイルは?高身長だけどテクニックもあり
さて、ロドリゴはバレンシアと2022年まで契約を延長しましたが、バイエルン・ミュンヘンやアトレティコ・マドリードなどが関心を示していると報道されています。
連携で攻めるプレースタイルなのでもし仮に移籍するのであればクラブ選びを慎重に行ってほしいですが今後のロドリゴ・モレノの動向にも注目したいですね。
・オフザボールの動きが抜群
・他人を使うコンビネーションも良好
・スピードも大きな武器