現在のFCバルセロナにおいて中盤のゲームメイクという重要な役割を担っているのがクロアチア代表のイヴァン・ラキティッチです。
攻撃においても守備においても非常に機能性の高い選手で、シャビが抜けた後のバルセロナの中盤をしっかりカバーしていますね。ラキティッチはメッシやスアレスなど攻撃陣に比べれば地味ではありますが、能力はヨーロッパでもトップクラスの才能を持っています。
今回はそんなラキティッチのプロフィールやプレースタイルを見ていきましょう。
イヴァン・ラキティッチのプロフィール
名前ーイヴァン・ラキティッチ(Ivan Rakitić)
国籍ークロアチア、スイス(代表はクロアチア)
出身地ーラインフェルデン(スイス)
生年月日ー1988年3月10日
身長ー184cm
体重ー78kg
ポジションーMF
効き足ー右足
ラキティッチは両親ともにクロアチア人ですが、東欧情勢の悪化により誕生前に両親がスイスに移住したためスイス国籍も所有しています。
サッカーキャリアのスタートはバルセロナ創業者の一人もプレーしていたスイスの名門バーゼルの下部組織から。
ラキティッチのバーゼルでのトップチーム昇格は2005年。1年目はほとんど出場機会はありませんでしたが、2年目にはスタメンに定着。33試合に出場して11ゴールを挙げスイス年間最優秀選手賞を受賞するなど活躍しました。
この活躍により2007-2008シーズンからはドイツブンデスリーガの古豪FCシャルケに移籍。スタメンの一人としてドイツでは通算97試合に出場しています。
2010-2011シーズンから今度はスペインのセビージャに籍を移し、ここでのプレーでラキティッチは本格的に名前を世界に売っていきました。
2013-2014シーズンにはキャプテンに就任。ヨーロッパリーグを制し、自身も公式戦15ゴールを決めるなどキャリアハイの成績を残します。
そしてその成績を引っさげて2014年にFCバルセロナに移籍。毎シーズン30試合以上に出場するなど主力になっていますね。
また年代別代表ではスイス代表でしたが、A代表では両親の生まれであるクロアチア代表を選択しています。
・バーゼルで頭角を現す
・シャルケとセビージャで欧州トップシーンへ
・バルセロナでも主力に定着
イヴァン・ラキティッチのプレースタイルは?
サイドチェンジの精度が現在のバルセロナにマッチ?
ラキティッチの主なポジションはインサイドハーフ。スペイン語で「インテリオール」と呼ばれているポジションです。またセビージャ時代はトップ下でしたし、中盤の底においてアンカーのような役割もこなす事ができ、中央のミッドフィルダー的ポジションならどこでもプレー可能と言える選手です。
ラキティッチのプレースタイルで最も特徴的なのは広角に散らすサイドチェンジと縦パスでしょう。
キックの精度が高いのはもちろんのこと、視野が非常に広く逆サイドに張ったウイング(またはサイドバック)を常に見ており、相手ディフェンダーのマークを散らすなど攻撃にアクセントを与える事ができます。
バルセロナは両ウイングにリオネル・メッシとネイマール(2017年に退団)という突破力において世界最強クラスのプレーヤーが存在しており、ネイマールサイドで詰まったらメッシへ、またはメッシサイドにマークが寄ってきたら逆に張るネイマールへ・・・とどんな態勢からでも適宜サイドを変えるプレーができるラキティッチの能力はバルセロナの攻撃力を支えていると言ってもいいでしょう。
また足元でパスを繋ぐ「ティキタカ」のイメージが強いバルセロナにおいて、ラキティッチは比較的ダイレクトでゴールに直結するパスが上手く、これもバルセロナの攻撃においてアクセントになっています。3列目からMSNにロングスルーパスを出してチャンスメイクするシーンはお馴染みですね。
サイドチェンジの技術と同様パスのレンジも広くてラインの深い所まで見えていると言えるでしょう。
運動量が豊富!メッシのカバー役?
そしてラキティッチはこれもバルセロナの選手にしては珍しく、運動量が多くてハードなタックルを仕掛けられるという現代風センターハーフのプレースタイルも持っています。
ラキティッチはメッシと同じ右サイド寄りのセンターハーフで起用されることが多いですが、メッシがほとんど(全く?)守備をしないためラキティッチが走り回ってそのスペースをカバーしているシーンが多いですね。
毎試合頑張ってハードワークをするため疲労が溜まりやすく、パフォーマンスを落とす試合も多いのがネックですが、ハードな守備をする選手が比較的少ないバルセロナにおいてラキティッチは貴重な存在だと言えるでしょう。
バルセロナ移籍直後はよくシャビと比べられる事がありましたが、よりダイレクトなパスを好む点とハードワークも厭わないという点でラキティッチはシャビとは全く違うプレースタイルを持っています。
ラキティッチのプレースタイルはどちらかという同じクロアチア代表のルカ・モドリッチの系統だと思います。技術が高く3列目から決定的なパスを出せる点と守備にも走る点が似ていますね。クロアチア人はこういう技術もあって走れる選手が多いです。
モドリッチのプレースタイルはこちらも参考に→レアルの主役・モドリッチのプレースタイルは?苦労人エピソードも
違うリーグでも見てみたい!
ラキティッチはバルセロナ生え抜きというわけではないのでいつか違うリーグに移籍することもあるかもしれません。実際2016-2017シーズンの後半は出場機会が減少して悩んでいましたしね。
2017シーズンのバルセロナは中国からより守備インテンシティの高いパウリーニョを獲得するなどハードタックラーを補充しているので出場機会はどうなるか分かりません。
パウリーニョのプレースタイルはこちらも参考に→ブラジル代表パウリーニョのプレースタイルは?バルセロナ移籍だが通用する?
本人はバルセロナに永遠に残りたいと話していますがどうなるでしょうか。ユベントス、マンチェスター・シティ、リヴァプール、バイエルン・ミュンヘンなど移籍の噂は絶えずありますね。
プレースタイル的にはどこでもやれるタイプだと思うので違うリーグでプレーしているラキティッチも見てみたい気がします。
・サイドチェンジが効果的で視野も広い
・運動量が多いメッシのカバー役
・違うリーグでも見てみたい選手