2年連続でプレミアリーグの得点王を獲得し、押しも押されぬイングランドのトップストライカーとなっているのがトッテナムに所属するハリー・ケインです。
大柄ながら見た目に似合わない器用さも持っている選手で、かつ現代型ストライカーの中ではトップクラスの才能を持っていてトッテナムの上位安定に貢献、そしてイングランド代表においても久しぶりの本格派ストライカーということで期待されています。
今回はそんなハリー・ケインのプロフィールやプレースタイルを見ていきましょう。
ハリー・ケインのプロフィール
名前ーハリー・エドワード・ケイン(Harry Edward Kane)
国籍ーイングランド
出身地ーロンドン
生年月日ー1993年7月28日
身長ー188cm
体重ー76kg
ポジションーFW
利き足ー右足
ハリー・ケインはロンドンの生まれですが、幼い頃からホームタウンを同じくするチェルシーやアーセナルではなくトッテナム・ホットスパーのファンでした。
しかしケインにとって最初のプレミアクラブはアーセナルのユース。
わずか1年で放出されると今度はそのアーセナルと練習場を隣接するワトフォードに移籍します。
そして2004年にやっと念願であるトッテナム・ホットスパーのユースチームに所属することができたのです。
2010年には若くしてトップチーム登録されますが、出場機会はほとんど得られず成長を促すためレイトン・オリエント(当時3部)にレンタル移籍。
ここからハリー・ケインはミルウォール(当時2部)→ノリッチ・シティ(当時プレミア)→レスター・シティ(当時2部)としばらくトッテナムに籍を置きながらレンタル移籍生活を送ることになります。
2014年にトッテナムに復帰しますが、ケインの本格的な開花は翌2014-2015シーズンでした。
このシーズン、ハリー・ケインは21ゴールを挙げると翌2015-2016シーズは25ゴール、2016-2017シーズンに29ゴール(全てプレミアリーグ)を挙げて2年連続プレミア得点王に輝き、3年連続20ゴール以上を挙げます。
現在では「10」番を背負い、クラブのレジェンドになりたいと発言していますね。
イングランド代表ではU-17世代から常に招集されている存在です。
・幼少の頃からファンのトッテナムに移籍するもレンタル生活
・2015年から3年連続20ゴール以上を記録
・イングランド代表でも常連
ハリー・ケインのプレースタイルは?
史上4人目の3年連続20ゴール
ハリー・ケインのポジションはセンターフォワード。得点を重ねるエースストライカーのポジションです。
もちろんプレースタイルの長所は2年連続プレミアリーグ得点王に輝いたその得点力。
シュートが正確できちんと安定して枠内に飛ばす能力は言うまでも高いです。
しかしシュートを打ちまくるセンターフォワードにおいて他のフォワードはケインほどゴール数を積み重ねられていません。プレミアだけで見ても、3年連続20ゴール以上記録したのはファン・ニステルローイ、ティエリ・アンリ、アラン・シアラーの3人の他には存在していませんね。
ハリー・ケインがこれらレジェンドに並ぶゴール数を記録できるのは相手チームのディフェンダーとゴールキーパーにコースを読まれない巧さに他なりません。
ハリー・ケインはシュートの際にパワーと枠内に飛ばす正確性だけでなく、タイミングを外す技術と相手の逆を突くセンスが非常に優れており、ブロックやセーブでシュートを防がれるシーンが他のフォワードに比べて少ないです。これがトッテナムにおいて得点王を獲得できる秘密になっています。
フリーでボールを持っても必ず相手が次に動くであろう、(キーパーなら)飛ぶであろう方向を見ていることが多いです。
フィジカルとシュートだけでなくボールタッチも上手い
さらに一時期トップ下での起用が検討されたようにボールをコントロールする技術もイングランドの大型系フォワードとしては抜群に高いのが特徴的ですね。
トラップ、ドロップするパスやラストパス、ドリブルとサッカー選手に求められる基本技術は全て高いレベルで備わっています。
ケインの名前が売れ始めたときはサッカーファンの間で「188cmもあってイングランド人(パワー系という先入観による)なのにずいぶん巧いな・・・」とよく言われていたものです。
ペナルティボックス内で相手をタッチドリブルで交わしつつシュートを打つシーンも珍しくありません。
厳密に言うとケインはプレースタイルは違いますが、フォワードとトップ下をいったり来たりしていた全盛期のウェイン・ルーニーにも匹敵する技術を持っていると言えます。
ルーニーのプレースタイルはこちらも参考に→エヴァートン復帰!ルーニーのプレースタイルと凄さは?マンUで不調だった理由も
このような基本テクニックと上記した相手のタイミングを上手く外せるセンスが相まってシュートコースを簡単に作ることができ、これもハリー・ケインのゴール数に直結しているはずです。
運動量も方で守備もやる現代型ストライカー
また現トッテナム監督のポチェッティーノの戦術は基本的にフォワードにも「ファーストディフェンダー」として運動量を求めるものです。実際にトッテナムでは稀有な才能を持っているテク系の天才デル・アリにもかなり守備量を要求していますよね。ハリー・ケインも現在のトッテナムの選手らしく運動量という点で優れています。
デル・アリのプレースタイルはこちらも参考に→イングランド代表デル・アリのプレースタイルは?トッテナムの若き大天才
常に前線からインテンシティの高い守備は欠かしませんし、ボールが後ろから出て来ないときにはサイドに開いたり中盤までドロップダウンしてパスコースを作ってあげる事も厭わないタイプですね。もちろん言うまでもなく守備時の空中戦には絶大な強さを誇ります。
むしろこのハリー・ケインの前線での運動量の豊富さはゴール数の多さに繋がっていると言えるでしょう。ケインは守備に走らされる展開でも常に自分がゴールを決めることを念頭に置き、そこから逆算するように効率的に準備を欠かさず運動量豊富な守備にチャレンジしている印象を受けます。
ケインは体が半分以上開いた無茶な態勢からいくつもゴールを決めていますが、これもしっかりゴールから逆算して準備し、守備やランをしっかり出来ているからこそでしょう。
基礎テクニックの高さ、読み合いのセンス、運動量の豊富さ、フィジカルパワーとなんでも万能にこなせる能力を持っているハリー・ケインは非常に現代的なセンターフォワードだと言えま。
本人はトッテナム愛を強調していて現状あまり移籍する気はなさそうですが、能力自体はビッグクラブ、またはワールドカップやユーロの舞台でも間違いなく通用する逸材ですね。
・シュートは正確なだけでなく相手を「外す」スキルが高い
・イングランドの大型選手にしては技術も高い
・運動量と守備も素晴らしい万能FW