フランスリーグアンにおいてカタール由来の莫大な資金力によって大物選手を獲得し続けるパリ・サンジェルマン(通称PSG)。
2017年にはバルセロナからネイマールを約290億円もの大金で引き抜いたことが話題となりましたがPSGにはフランス期待の若手も多く在籍しています。
中でも出場機会を多く貰っているのがフランスA代表にも召集されているアドリアン・ラビオです。
今回はPSGの中盤で存在感を高め続けるラビオのプロフィールやプレースタイルを紹介していきたいと思います。
アドリアン・ラビオのプロフィール
名前ーアドリアン・ラビオ(Adrien Rabiot)
国籍ーフランス
出身地ーサン=モーリス
生年月日ー1995年4月3日
身長ー188cm
体重ー71kg
ポジションーMF
利き足ー左足
アドリアン・ラビオのサッカーキャリアはいくつかのフランスユースチームを経由して2010年にPSGの下部組織に入団したことによって本格的にスタートします。
2008年にはイングランドプレミアリーグ、マンチェスター・シティの下部組織に在籍していたこともありますね。
当時PSGの監督を務めていたカルロ・アンチェロッティにそのプレーを見初められ、2012-2013シーズンにトップチームデビューを飾っています。この時はラビオはまだ17歳という若さでした。
その後2012-2013シーズンの後半戦は経験を積むためトゥールーズにローン移籍という形で放出されましたが、2013ー2014シーズンからは再びPSGに復帰、名選手が揃うビッグクラブでコンスタントに出場しています。
ちなみにラビオは代理人を務めている母ヴェロニカさんの剛腕ぶりがよく話題になる選手で、出場機会の確約や副キャプテン就任などかなり無茶な契約内容をクラブに迫る事でよく紙面を飾っています。そのため悪意のある人たちはラビオのことを「マザコン」などと揶揄する事がありますね。笑
・シティの下部組織に在籍していたことも
・17歳でPSGデビュー
・母親がかなり剛腕な代理人
アドリアン・ラビオのプレースタイルは?
若手ながらPSGの中盤で重要な存在
ラビオの主なポジションはセンターハーフです。インサイドハーフでの起用がメインですが、アンカーで使われる機会も多いですね。
ラビオのプレースタイルで特徴的なのは「エレガントなパスセンス」、「視野の広さ」、「左足キックの豊富さ」、「大柄な体格を活かした守備」といった要素になります。
ラビオはパスの技術がとても高い選手で中盤において細かくパスを繋ぎながら、フォーメーションの隙間を「糊」のようにくっつけることでスペースの受け渡し、及びボール回しを円滑にしてくれるプレースタイルが非常に際立っています。いわゆる「プレーメイカー」と呼ばれるプレースタイルですね。
キックは繋ぎや散らしのショートパスもサイドチェンジなどのロングボールも非常に正確、かつ足の色々な所を利用したボールタッチも独特で、少ないタッチで相手のマークを軽々と剥がすことができるためPSGの中盤構成力に欠かせない存在となっています。
さらにラビオはキックの種類も非常に豊富。特にボールをトラップして即ノーステップで放つパスの精度は絶品です。助走なしで放つフィードやクロスは相手ディフェンダーが予測する前にボックスの中に入るため非常に効果的なのですがその分コントロール、ボールスピードの面で難易度が高いです。
しかしラビオは体幹が強いのか練習の賜物なのかこのキックをとても正確に蹴る事ができ、意外性のあるパスを前線に送ることができます。言うまでもなくPSGの前線には強力なアタッカーが揃っているので蹴り方だけで相手マークのタイミングを外せるラビオのパスは有効ですよね。
こういったラビオのパスセンスは数字にも表れています。リーグアンのスタッツを見ると、2018年3月中旬の時点でラビオは1試合平均69.4本のパスを供給し、92.5%のパス成功率を記録しています。
データ引用サイト:「Who Scored」
ラビオのパス精度が伺い知れるスタッツだと言えるでしょう。このエレガントなパスの精度、レフティであること、端麗な容姿からラビオをかつてレアル・マドリードで活躍していたフェルナンド・レドンドと比べる声もあります。
元バルセロナの司令塔で、他人のプレースタイルに非常に辛口なシャビも「ラビオのプレーは大好き、バルセロナでもプレーできる」と太鼓判を押しています。シャビにここまで言わせる選手はなかなかいませんよね。笑
守備も成長しつつある
そしてラビオのプレースタイルの長所はプレーメイキングだけには留まりません。PSGではアンカーで使われる機会も多いという事実が示している通り守備力にも一定の評価があります。
ラビオは身長が188cmとミッドフィルダーとしては大型と言ってもいいサイズを持っており、手足も長いのでボール奪取が上手いですね。前線でボールを奪われた際は積極的に飛び出して早めに潰しに行くアタック系の守備も魅せます。
以前はサイズのわりに線が細くフィジカルコンタクトに弱いと言われていましたが、徐々にパワーがつき改善されつつあります。もちろん今でもゴリゴリのフィジカルプレーヤーには遅れを取る事もありますが、守備力は徐々に成長してきていると言っていいでしょう。
気になるのは今後のラビオの動向ですが、幼少時リバプールFCのファンであったことを公言しいつかプレミアリーグでプレーしたいとも言っています。
現在のリバプールは中盤でパスを散らすタイプの選手があまり多くないため需要は高いでしょうがどうなるでしょうか。
またフランス代表でのポジション争いも熾烈です。同じポジションにはポグバやカンテ、マテュイディなどなどそうそうたる面子を揃えていますが、彼らはダイナミズムとフィジカル、スキルこそ素晴らしいものの、プレーメイキングに長所を持つ選手達ではないためラビオの存在は重要だと思います。
ポグバのプレースタイルはこちらも参考に→フランス代表ポグバのプレースタイルは?フィジカルと技術の両立では世界一か
カンテのプレースタイルはこちら→「どこにでもいる」フランス代表カンテのプレースタイルと性格
マテュイディのプレースタイルはこちら→ユヴェントス移籍!フランス代表マテュイディのプレースタイルは?
いずれにしても今後のラビオには注目だと言えるでしょう。上手くいけば2018年ロシアワールドカップメンバー入りも期待できますね。
・正確なキックでパスを散らせる
・ノーステップパスがかなり効果的
・守備も成長が期待できる