現代サッカーにおいてドリブラーと言えば誰をイメージするでしょうか?ネイマールやアザール、メッシなどの名前が挙がってくるかと思います。
しかしベルギー代表でスペインのアトレティコ・マドリードに所属するヤニック・フェレイラ・カラスコは彼らにも負けないくらいの変態的ドリブルテクニックを持つ選手です。
将来的にはビッグクラブの器だとも言われていますね。
今回はそんなカラスコのプロフィールやプレースタイルを見ていきたいと思います。
カラスコのプロフィールは?
名前ーヤニック・フェレイラ・カラスコ(Yannick Ferreira Carrasco)
国籍ーベルギー、スペイン、ポルトガル(代表はベルギー)
出身地ーブリュッセル(イクセル)
生年月日ー1993年9月4日
身長ー180cm
体重ー67kg
ポジションーMF、FW
利き足ー右足
カラスコはベルギーの首都ブリュッセルのイクセル地区で生まれた選手です。名前の響きがそうであるように両親はスペイン人とポルトガル人であるため3つの国籍を所有していることになりますね。
幼い頃はベルギーのヘンクでプレーしていましたが、後にフランスのASモナコの下部組織に移籍し、ここで本格的にプロの道に進んでいく事になります。
モナコでは2012ー2013シーズンにトップチーム昇格を果たし、初年度から公式戦28試合に出場して8ゴールを決めるなど若くして主力としてプレーします。
次の移籍は2015-2016。カラスコのモナコでの活躍を評価していたスペインリーガ・エスパニョーラのアトレティコ・マドリードに移籍する事になりました。
リーグレベルが上がることになりましたが、カラスコは親がスペイン人であることから言語面でもすぐに水に慣れこちらも初年度からスタメンに定着しましたね。特に2016-2017シーズンは公式戦14ゴールを決めるなどキャリアハイとなるスコアを記録しています。
※2018年2月追記 中国への移籍が決定しました。
上記したように3つの国籍を持つカラスコですが、代表チームは生まれ育ったベルギーを選択しU-15世代からA代表までコンスタントに呼ばれています。
・ベルギー生まれだが両親はスペイン人とポルトガル人
・ASモナコで頭角を現す
・アトレティコでは欠かせないクラックとしてプレー
カラスコのプレースタイルは?
ストリート仕込みのドリブルが世界トップクラス
カラスコの主なポジションは両サイドのウイングフォワード、サイドハーフ、もしくはトップ下です。攻撃的なポジションはほとんどこなせると言っていいでしょう。
カラスコのプレースタイルで特筆すべきは何と言ってもその「ドリブルスキル」にあります。
幼い頃はストリートサッカーで育ったという南米人っぽいエピソードが示す通りカラスコはドリブルの際のボールタッチが非常に繊細かつアイデアも豊富で、細かいタッチで常に相手の逆を突き続けるドリブルが可能なタイプの選手なのです。
ストリートサッカーと言えば一人で何人もの選手を相手にしなければならない状況が多く、相手の足を見続けてマークを外すプレーが求められるのでカラスコのプレースタイルには大きな影響を与えているでしょう。
またカラスコは瞬発力、敏捷性などスピードに関する数値も高く爆発的な仕掛けから相手をガンガン抜いていくことが可能ですね。現代サッカーには幾人もの名ドリブラーがいますが、カラスコは一対一の対人ドリブルのスキルと突破のアイデアにおいては世界トップクラスの能力を持っていると思います。ベルギー代表の同僚エデン・アザールと比較してもドリブルに関してだけ言えばカラスコの方が上とまで言われています。
アザールのプレースタイルはこちらも参考に→ヌルヌルドリブル!エデン・アザールのプレースタイルと性格
また基本的には右利きですが左足も遜色ない精度で扱うことができ、欧州のメディアによってはカラスコのプロフィールに「両利き」と記載している所もあるくらいです。
この利き足の自由度が高いためダブルタッチによる突破も上手で駆け引きのパターンが多く、カラスコの対人ドリブルの強さに一役買っています。カラスコは左サイドに置かれてそこからボールを横にずらしてカットインシュートするのがメインのプレーですが上記のように両足を扱えるためあえて縦に抜いていく事もできますし、右サイドでも同様のプレーができます。ドリブル突破に関する選択肢は非常に豊富なタイプと言えるでしょうね。
もちろんドリブルと同じようにシュートも両足で打てます。シュートは振りもコンパクトで低弾道、エリア内だけでなくエリア外からミドルシュートを打つこともできます。前線のアタッカーとしては理想的ですね。
サッカーでは特定の選手に依存して結果を出すような事例を「戦術○○(選手名)」と表現することがありますが、カラスコは間違いなく「戦術カラスコ」が可能なタイプです。チームのコンビネーションが悪くてもカラスコにボールが渡れば単独で状況を打開してくれるからですね。
運動量とスタミナも悪くなく中盤でもプレー可能
ウイングでカットインさせるのがカラスコにとってベストの形ではありますが、アトレティコの基本布陣は4-4-2で左のサイドハーフで起用されることが多いです。アトレティコ、というかシメオネの戦術における中盤のサイドはとてつもない運動量を要求されますよね。テクニックのあるスペイン人サウール・ニゲスもいつもピッチを走り回っています。カラスコはこの戦術にもしっかり適応しているようにスタミナとインテンシティも高いレベルだと言えるでしょう。守備は決して上手いとは言えませんが、サボってはいません。
サウールのプレースタイルはこちらも参考に→サウール・ニゲス(スペイン)のプレースタイル!レアルではいじめも?
カラスコとアトレティコの契約は2022年までとなっていますが、これだけドリブルテクニックの高い選手をビッグクラブが放っておくことはないでしょうから移籍する可能性は十分ありますね。
※2018年2月追記 中国リーグ大連一方への移籍が決定しました。ファンはかなり悲しんでいるそうですがカラスコはまだ若いですし、パウリーニョのケースなどもあるので将来的に欧州に戻ってくる事もあるでしょう。
それにしてもベルギーは強いです。前線にルカク、アザール、カラスコ、デブライネが並ぶ可能性があるなんて他国にとっては地獄です。ロシアワールドカップでも本命候補の一角でしょう。
センタータイプのルカクのプレースタイルはこちらも参考に→ドログバ2世?ベルギー代表ルカクのプレースタイルは?マンU移籍決定!
・ストリートサッカーで培ったドリブルスキルが最大の特徴
・両足でボールを扱えるため仕掛けのパターンが豊富
・守備は決して上手じゃないが頑張ってはいる