プロ野球のセリーグとパリーグの分け方は?意味や由来も

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現在日本のプロ野球では全国に存在する12球団がセ・リーグとパ・リーグという2つのリーグに分かれてそれぞれ優勝を争う形となっていますよね。

これら2つのリーグの分け方は単純に東と西で分けられておらず、リーグが分裂した時のゴタゴタを引きずって現状の形となっているのです。

今回はそのセ・リーグとパ・リーグの分け方と歴史を見ていきたいと思います。

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現在のセ・リーグとパ・リーグ

セ・リーグの正式名称は「セントラル・リーグ」、パ・リーグの正式名称は「パシフィック・リーグ」です。

それぞれ所属チームはこちら。()内は本拠地球場所在地

セ・リーグ

広島東洋カープ(広島)

読売ジャイアンツ(東京)

横浜DeNAベイスターズ(神奈川)

阪神タイガース(兵庫)

東京ヤクルトスワローズ(東京)

中日ドラゴンズ(愛知)

パ・リーグ

北海道日本ハムファイターズ(北海道)

福岡ソフトバンクホークス(福岡)

千葉ロッテマリーンズ(千葉)

埼玉西武ライオンズ(埼玉)

東北楽天ゴールデンイーグルス(宮城)

オリックスバファローズ(大阪)

となっております。

東西ごちゃまぜですね。

名前の由来セントラルとパシフィックについては後述する2リーグに分離したときに「自分たちこそ本流であるという意味でセントラル」、「広く国際的な視野を持って運営する」という意味でパシフィック(太平洋)と名付けられたそうですね。

決して地名的に日本の真ん中の球団が多いからセントラル、太平洋側の球団が多いからパシフィックという意味ではないということです。

POINT

・セ・リーグとパ・リーグは立地で分けられているわけではない

セ・リーグとパ・リーグはどうやって分けられた?

元々日本プロ野球は1リーグだった

元々日本のプロ野球は6球団(のちに8球団)による「1リーグ制」で行われていました。

しかし戦後のプロ野球人気の高まりによって国民的なスポーツへと一気に上り詰めため、当時日本野球連盟のコミッショナーだった正力松太郎氏が競技のレベルアップとさらなる人気拡大を願ってアメリカのように「2リーグ」にするべきという「正力構想」を発表します。

この正力構想によって日本のプロ野球は球団の数が増え、2リーグ化が進むことになります。

どうやってセ・パを分けたのか?ロッテと巨人が対立?

上記したようにプロ野球はすでに国民的スポーツとなっていましたので新たに参入したい企業が多数名乗りを挙げる事態になります。

その中でキーとなったのが当時すでに一大新聞会社で現在では「センバツ」と呼ばれている学生野球大会を主催するなど存在感の大きかった毎日新聞(現千葉ロッテマリーンズ)でした。

この毎日新聞のプロ野球参戦に猛反対したのが1リーグ時代から存在していたライバル新聞社球団、読売巨人軍(現読売ジャイアンツ)中部日本ドラゴンズ(現中日ドラゴンス)

ライバル会社が参戦してくるのですからまあ考えられるリアクションではあるでしょう。

当初は1リーグ10球団で行われるとされていましたが、このような毎日の加入と新規球団の増加に対する賛成、反対という遺恨もあって2リーグに分裂することになったのです。

セ・リーグ誕生

毎日の加盟に反対していた読売ジャイアンツ中日ドラゴンズの他に同じく反対派だった

  • 広島カープ
  • 国鉄スワローズ(現東京ヤクルトスワローズ
  • 松竹ロビンス(後に大洋と合併、消滅)
  • 大洋ホエールズ(現在の横浜ベイスターズ
  • 大阪タイガース(現阪神タイガース
  • 西日本パイレーツ(後に西鉄と合併、消滅)

の6球団を加えて計8チームでセントラルリーグが発足。

ちなみに当初大阪タイガースはパ・リーグ側に付こうとしていましたが結局セ・リーグに所属することになりました。

パ・リーグ誕生

毎日は「毎日オリンオンズ(現千葉ロッテマリーンズ)」というチームを発足して加入に比較的賛同していた

  • 近鉄パールズ(後にオリックスに吸収合併される)
  • 阪急ブレーブス(現オリックスバファローズ
  • 東急フライヤーズ(現北海道日本ハムファイターズ
  • 西鉄クリッパーズ(現西武ライオンズ
  • 南海ホークス(現福岡ソフトバンクホークス
  • 大映スターズ(現在は消滅)

の6球団を加えて計7チームでパシフィックリーグが発足しました。

POINT

・日本プロ野球は元々1リーグ制

・毎日(現ロッテ)と巨人・中日の新聞組が揉める

・新規参入を拒否したグループがセ、寛容だったのがパ

賛成派と反対派の対立は今にも繋がっている?

平和的とは言えない成立背景

このようにセ・リーグとパ・リーグの分け方は新規球団の加盟に賛成したか反対したかによって分けられており、あまり平和的な成立背景ではなかったことが分かります。

最近ではセ・パ交流戦が行われたりなど昔に比べて距離は近づいたように見えますが、実はセ側が交流戦をやりたくなかったりなどセ・パの対立は今でも一部に根付いていると言えるでしょう。

セ・リーグが交流戦をやりたくない理由はこちら→プロ野球交流戦のメリット、デメリット。セリーグはやりたくない?

保守的なセ・リーグと革新的なパ・リーグ

またこの賛成、反対の対立は現在のリーグ体質にも反映されているという印象です。

セ・リーグのチームはけっこう保守的な考え方をするチームが多くてインターネット中継に積極的でなかったり古い体質のまま現在まで運営をしている感じですよね。

対してパ・リーグは予告先発をいち早く取り入れたり、DH制度を取り入れたり、「パ・リーグTV」を解説してインターネット中継サービスを始めたり、全球団公式Youtubeチャンネルを持っていたりなど新しい要素をどんどん取り入れる革新的な運営方針です。

それを踏まえた上でリーグの成立背景を振り返ってみると非常に興味深いですね。クライマックスシリーズを導入しているんだから1リーグ制に戻せば?という声もありますが、現状の力関係はけっこう面白いのでこのまま続けてもらいたいです。

パリーグが取り入れている指名打者(DH)制度についてはこちらも参考に→野球におけるDH制度のメリットとデメリットは?セリーグが導入しない理由は?

POINT

・セリーグとパリーグは今でも仲良しではない

・セリーグは保守的、パリーグは革新的と分裂当時の体質が今も出てる

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