野球のオールスターはメリットが薄い?意味と価値が低下している理由は?

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日本プロ野球界を代表する選手が一堂に会するオールスターゲーム。

普段同じリーグで対戦している敵チームの選手同士がチームメイトとしてプレーする貴重な機会であるため、豪華感の強い夏の一大イベントと化しています。

しかしこのオールスターゲーム、近年は勝ってもメリットがほとんどなく、真剣勝負の度合いが低くなってきていることから「開催する意味あるの?」という声が多数挙がっているのも事実なのです。

今回はそんなプロ野球のオールスターゲームというイベントの立ち位置や意味合い、近年価値が低下している理由や意外と知られていないペナルティについて見ていきたいと思います。

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オールスターゲームを開催するメリット

プロ野球オールスターゲームはそれぞれファン投票、選手間投票、監督推薦によって選ばれたセ・リーグ、パ・リーグ各選手がリーグ毎に分かれ、チームを組んで試合をするイベントになっています。

2017年は中日ドラゴンズのホーム・ナゴヤドームと千葉ロッテマリーンズのホーム・ZOZOマリンスタジアムで2試合が行われます。

このオールスターゲーム最大の楽しみは、やはりNPBに所属するスター選手達による夢の競演。普段敵として戦っている同一リーグの選手たちが同じチームを組むのですからプロ野球ファンからすればかなり豪華感あふれるイベントになっていますよね。

さらにホームランダービーチャリティーオークションなどお楽しみ要素も豊富で、他チームの選手同士が仲良く喋っている所が見れるなど「お祭り」的要素も強く、野球を知らない人でも楽しめる要素になっています。

こういった一流選手同士の夢の競演やペナントレースとは一味違った楽しみ方ができるのはこのイベントのメリットと言えるでしょう。

しかし後述する理由により真剣勝負としての意味合いは薄く、現状「ファン感謝祭」の延長程度でしかないこのオールスターゲームには批判の声も挙がっています。

POINT

・オールスターのメリットはやはり球界を代表する選手の競演

・ホームランダービーなど楽しめる要素も多い

・近年批判の声も高まる

オールスターに批判の声が出る理由

メリットが薄い?

オールスターに批判の声が出る理由として勝った所でメリットがあまりない、という理由が挙げられます。

ファン投票や選手投票で選ばれること自体はとても名誉なことだとは思いますが、このイベントに勝った所でちょっと賞金が多くもらえる程度しかメリットがないため真剣勝負の場になりにくいのです。

活躍したところで得られるのは数百万ちょっとの賞金と車くらい。もちろん一般人からしたらとても豪華な賞金ですが、オールスターに出るレベルのプロ野球選手からしたら微々たるもので、モチベーションを挙げる要因にはなりにくいと思いますね。

勝っても活躍してもメリットが薄いとなれば、当然選手たちは「怪我をしない」ことだけを考えて試合に臨むため、空気の緩んだ試合になりがちです。

例えば野手が投手をやってみたり、おふざけでわざと緩いボールを投げてみたり、盗塁を許しまくったりと・・・これらの行為は真剣勝負が前提の上で行われるならそれもオールスターというイベントの醍醐味ではあります。

新庄剛志選手のホームスチールや藤川球児選手のストレート宣言などは見ている側も非常に熱くなる展開でしたよね。そういったプレーはペナントではできないプレーなので、真剣勝負前提でそれを演出するような行為はアリだと思います。

しかし現在では一時期よりそういったショー的要素が真剣勝負より先に来てしまっている「ユルい」ゲームが増えてしまっているのも事実です。

豪華メンバーによる真剣勝負がみたい野球ファンからはこういった点で不満を言われることも多いのです。

POINT

・現状オールスターに出る、勝つメリットは薄い

・真剣勝負前提の演出ならいいが最近は演出が先行しすぎ

昔はドラフトで有利になるなどメリットがあった

2015年までは勝った方のリーグにドラフト会議での優先権が与えられるなど大きなメリットがありましたが、今ではその優先権も交流戦に移っているので今は本当に微量の賞金以外メリットがない状態です。

アメリカメジャーリーグのオールスターは勝った方のリーグにワールドシリーズの開幕権が与えられる仕様なので常に真剣勝負です。(2017年からはなくなったので、今年MLBオールスターがどういう雰囲気で行われるかは未知数)

プロだから常に真剣でいて欲しい・・・と言うのは簡単ですが、やはりこういった勝負することのメリットを開催側がある程度作る必要はあるでしょう。

POINT

・2015年まではドラフトで競合した場合オールスターに勝利したリーグに優先権があった

・MLBのオールスターは2016年までワールドシリーズの開幕権が与えられていた

2試合もいらない?

それと試合数が2試合(昔は3試合だった)と多いため、希少感が薄れるといった声もありますね。

NPB的にはこのオールスターゲームは貴重な主催試合で収入源となっているため出来るだけ試合数を増やしたいのは分かりますが・・・こういったイベントは年1だからこそ価値が上がるというのは間違いないと思います。

全体的に価値が低下している

また昔はセ・リーグとパ・リーグは日本シリーズくらいしか対戦機会がなかったため両リーグの対戦は非常に希少価値の高いもので、普段から他リーグのチームを見慣れていないファンからすれば新鮮な気持ちで試合を見れるためオールスターは人気だったのです。

しかし現在では交流戦があるのでセ・リーグの選手とパ・リーグの選手が試合をすることは珍しいことではなくなっています。

しかも交流戦は6月、オールスターは7月と日程が近いのでよりオールスターの新鮮味は薄れていくばかり

侍ジャパンなど両リーグの選手が同じチームでプレーする機会が増加したことも要因かと思います。

さらに現在では大スターは基本的にメジャーリーグに行ってしまうため、全体的な豪華感も以前に比べれば見劣りしますよね。

現在で言えばダルビッシュ有と田中将大が投げ合うような試合はもう見られないでしょう。これは仕方のないことではありますが、やはり一抹の寂しさは覚えます。

POINT

・オールスターは1試合の方が希少価値がでる

・交流戦ができてセ・パ対戦の新鮮味も薄くなる

・スターはメジャーに行くため層が薄くなっている

出場辞退すればペナルティあり?

上記のように選手、球団側にメリットが少ないため現状モチベーションの上がりにくいオールスターですが・・・実は「出たくないから」という理由でサボることは出来ません。

もし投票で選ばれたにも関わらず出場を辞退すれば野球協約86条の項目にのっとって強制的に登録抹消となり、オールスター後の後半戦の最初10試合には出られないことになってしまいます。このルールは例え怪我人であっても余程の重症でない限り適用されるという厳しいルール。

この「出るメリットを増やす」のではなく「出ないことにペナルティを課す」という後ろ向きなNPBの姿勢にも批判が出ていますね。

このルールがあるため、ヤクルトの由規投手が豆をつぶしているにも関わらず出場を辞退できず、やむなく投手ではなく代走として出場したことがあるなどちょっと無理のある状況となっています。

選手がWBCのように自由に辞退できるようになればそれはそれで大きな問題ですが・・・そこはメジャーリーグの旧ルールであるワールドシリーズ優先開幕権や2015年までのドラフト優先権みたいに「出るメリット」を増やす方針を取るべきだと思いますね。

現状ネガティブな要素の方が強い日本のオールスター。一流選手達が一堂に会して真剣勝負をする機会はオールスター以外にはWBCくらいしかないのでなんとかいい方向に向かってくれたらいいな、と思います。

POINT

・出場を辞退すると10試合の出場停止処分がされる

・「出るメリットを増やす」ではなく「出ないことにペナルティを課す」ネガティブさ

・オールスターに出る、勝つことのメリットを増やすべき

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