高校野球の伝令とはどんな役割?なぜ高校野球にしかないのか?

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高校野球で印象に残るシーンと言えばプレーだけではありません。

ピンチの時やチャンスの時、ここぞという場面でベンチからマウンドに走って指示を送り、時には仲間たちをリラックスさせてくれる「伝令」の存在は甲子園大会でとても印象的ですよね。

この伝令というシステムはプロ野球では見ない光景です。

今回は伝令とはどういう役割なのか、そしてなぜ高校野球にはあってプロ野球にはないのかを見ていきたいと思います。

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高校野球の「伝令」とは?

伝令とは?

高校野球における「伝令」とは攻撃時、守備時にそれぞれ監督の指示をプレーしている選手に伝えに行く役割を与えられた人の事を指します。

タイムと同じく回数は高校野球規則で規定されていて、1試合につき3回ずつとされており、延長に入った場合はそれまでの回数に関係なく1イニングにつき1回伝令が使用できます。

伝令がチームメイトと話せるのはタイムが掛かってから30秒間です。

またベンチ入りしている選手であれば基本的に誰でも伝令を務める事が可能で、伝令のみの行動であれば交代済みの選手でも伝令を務める事ができます。

伝令を何を伝えているのか?

伝令の選手が伝えているのは基本的に次の打者と勝負するかどうかなどの「監督の指示」と守備位置を改めて全員で統一するといった「戦術の確認」です。

また、それだけでなくピンチに陥ったときにムードメーカー的存在の選手をマウンドに送って気合を入れたりチームをリラックスさせるなどの役割も持ちます。

そのためわざとマウンドを通り過ぎたりライン際で転んだりして笑いを取る伝令もたまにいますね。そういった行動のおかげで雰囲気が和み、落ち着いて次のプレーに向かえます。

POINT

・伝令は1試合に3回まで

・戦術の確認において重要な存在

・チームをリラックスさせるムードメーカーも

伝令は高校野球だけ!なぜプロ野球にはないのか?

試合時間を短縮できる

この伝令は高校野球独特の文化で、プロ野球では見かけませんよね。

まず高校野球に伝令がある理由としてはプレーの「時間短縮」が挙げられます。

伝令の選手がマウンドに向かって全力ダッシュしていくのは甲子園大会などでよく見かける光景ですよね。

甲子園大会では1日に最大4試合も行うのでそこに時間を掛けてしまうと大会運営が上手くいかなくなる可能性があります。

なので伝令を使ってタイム中に掛かる時間を制限しているのです。

そもそも監督はグラウンドの中に入れない

そして高校野球では「監督はグラウンド内に入れない」という規定もあるため、監督の指示を選手に伝えるにはそもそも誰か違う人に指示を依頼する必要があるのです。

プロ野球だと判定を確認する際は監督が出て来ますが、高校野球ではそれも監督には認めらていないため、伝令を使う必要があるわけです。

ちなみに高校野球は審判の判定への抗議が全面的に禁止されてもいますね。(プロ野球も一応禁止だけど)

ただ判定に関して抗議ではなく「ルールの確認」をすることは認められおり、その際は主将、該当プレーヤー、伝令に審判とルールの確認をし合う権利が認められています。こういった状況では監督の代わりとなる立ち回りが求められるため伝令は非常に大切なポジションなのです。

さらに高校野球には「教育の一環」という要素もあるため、基本的には大人が介在することが好まれないという文化も伝令という制度がある理由の一つになっているでしょう。

POINT

・時間短縮目的で伝令制度がある

・高校野球の監督はそもそもグラウンドに入れない

・伝令は審判と判定について確認をすることができる

伝令に注目してみると高校野球はより面白いかも?

このように伝令はプロ野球にはなく、高校野球でしか見る事のできない文化で主にピンチの時に登場するためとても目立つ存在です。

チームをリラックスさせたり高校野球において重要な役割を持つポジションなので、高校野球を見る時は伝令に注目して試合を見てみると試合の流れがより分かりやすくなって深く野球を楽しめると思います。