サッカーW杯予選が長期間に渡って行われる理由とは

シェアする

※当サイトは記事内にアフィリエイト・アドセンス広告を含む場合があります。

サッカーをたまにしか見ない人からよく聞かれるのは「なんでW杯予選って何年もやってるの?」という疑問。

W杯は四年に一度。そんなに期間が開くのにすぐに次の大会の予選が始まり、2、3年もやっているのは確かに長いと感じるかもしれません。W杯本大会が終わってから大体次の年くらいから1次予選がスタートしますからね。

その理由のとしては世界のサッカー人口の多さとクラブチームとの兼ね合い、サッカーというスポーツの競技性が関わっているのです。

国際Aマッチデーとクラブの関係などと共に見てみましょう。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

サッカーW杯予選が長い理由とは

参加国数の多さ

まず現在国際サッカー連盟FIFAに加盟している国は211ヶ国にものぼります。

政治情勢や経済状況の悪化などの事情がない限り基本的にこれらの国が全て予選に参加するため必然的に予選の試合数が多くなり、それなりの期間を取らなければ消化しきれないのです。

特にアジア、アフリカ、北中米カリブ、ヨーロッパは平均して50ヶ国ほどが加盟しているため特に試合数が多く、長期間に渡ることが多いですね。

世界中に散るサッカー選手と国際Aマッチデー

サッカー選手はそれなりのレベルになると自国内だけでなく、ヨーロッパや南米、アメリカ、中国、日本など世界中のクラブチームに所属してプレーすることが多くなります。

当然移動時間なども地域や時差、距離によってバラバラになってしまい、集まるのにも時間が掛かるので勝手に代表戦を組むとクラブでの試合が成り立たなくなってしまうことになります。

選手の管理をして給料を払っているのはクラブチーム。そこでその大事な選手が代表戦に無駄に招集されてケガや疲労を重ねて戻ってくることに反発したヨーロッパのクラブチームが「年間で代表戦を行う日程をあらかじめ決めて欲しい」とFIFAに要求します。

それを受けてFIFAが設定したのが「国際Aマッチデー」という日程。

国際Aマッチデーの期間はFIFAに所属する各国リーグ戦が1、2週間中断されるため選手の招集が容易になり、世界中で代表戦が行われます。

また通常クラブチームは自クラブに所属する選手の代表への招集を拒否する権利を持っていますが、この国際Aマッチデーの期間はクラブチーム側は所属選手の代表招集を拒否することができなくなります。(ケガや病気の場合を除く)

そしてこの国際Aマッチデーは年間に10試合と少ししか設定されていません。なので2、3ヵ月に一度集まり、2試合ほどしてまた解散という日程になってしまいますね。

W杯予選も基本的にこの国際Aマッチデーの日に行われるので年にやれても7、8試合ほど(その年による)になるので必然的に期間を長く取る必要があります。

例えば日本代表の2018年ロシアW杯に向けた予選の試合数は2次予選、最終予選合わせて18試合ほどあるので2、3年は絶対にかかる計算です。W杯予選以外にも親善試合などありますからね。

サッカーは走り回るスポーツなので短期集中開催は難しい

サッカーは1試合平均で10km以上走り回るスポーツなので毎日毎日試合をするという訳にはいきません。多くても1週間に3試合が限度で、それ以上試合をすると選手の健康やパフォーマンスに大きな影響が出てしまいます。

昔は短期間に集中開催をしてW杯予選を行っていましたが、サッカーが世界中に広まり日程が取りにくくなったことと選手の健康問題、最終的には誰も走れなくなって試合が面白くないなどの観点から現在の長期間に渡って行う方式になった経緯があります。

個人的にはその時代のW杯予選はそれはそれで死闘感と緊張感が張りつめていて好きだったのですが選手の負担を考えると今の方式のほうがいいでしょうね。

まとめると上記した「参加国の多さ」、「試合を行える日(国際Aマッチデー)の少なさ」、「毎日試合できないスポーツ」という点でW杯予選はどうしても長くなってしまうのです。