野球で左利きは有利か不利か?守備ポジションごとにメリットとデメリットあり!

シェアする

※当サイトは記事内にアフィリエイト・アドセンス広告を含む場合があります。

現在日本に「左利き」である人の割合はおよそ全人口の1割ほどだそうです。

右利きの人が大半を占めるので例えば食事をするときに肘がぶつかって迷惑を掛けてしまったり、電車の改札や自動販売機が使いにくかったりします。

スポーツにも「サウスポー」と言って左利きの選手は競技によって貴重な扱いを受ける事もありますよね。

では野球の場合「左利き」である事のメリットは存在するのでしょうか?また不便な状況はあるのでしょうか?

今回は左利きの野球選手について見ていきたいと思います。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

野球において左利きで得する、メリットがあるポジション

左利きの選手は投手を勧められる!

まず「左利き」の子供が野球を始めた時、コーチなどに真っ先に勧められるポジションが投手です。

左利きの選手は非常に少ないためとても貴重で、プロ野球選手の中にも対応に慣れていない選手が多いため多少素質に欠けていてもプロでもやれる可能性が高まります。

こちらの右打者、左打者に関する記事野球における右打者と左打者それぞれのメリットとデメリットは?でも書いていますが、左の投手はボールの出所が右投手と全く違うため右打者にしても左打者にしても比較的有利に立ち回る事ができるのです。

右利きの打者が「左打ち」に矯正する事は比較的簡単ですが、右利きの投手が投げる側の手を左に矯正するのは容易ではありません。子供の頃から強い矯正を加えないと難しいでしょう。

こういった希少性から左利きで野球を始めた選手にはまず投手が勧められます。

ファーストも左利きが有利!?

投手に続き左利きの選手に勧められるポジションがファースト、「一塁手」です。

左利きだとグラブを右手にはめることになり、一塁手の主な仕事の一つである投手からの「牽制球」を受ける際にグラブがランナー側にあるので素早くタッチに行きやすいのです。

またそのグラブの位置から一、二塁間の難しい打球にもグラブが届きやすいです。さらに二塁へ送球してゲッツーを取りたい場面でも左投げの場合体を捻らずに送球できますので右利きより有利なのです。三塁に投げる場合もこれが該当します。

ただ一塁線を抜ける打球だけは右利き一塁手の方が有利だと言えますね。

しかし一塁線を抜けるような打球が飛んでくる事より一、二塁間に打球が飛んでくる回数の方が多く、また前述した牽制時の有利もあって一塁手も左利きの選手にはおすすめのポジションと言えるでしょう。

外野も可能!

特段有利という事ではないですが左利きの選手は外野のポジションも守れます。

特に右翼手、ライトだと体の向きが自然とセカンド方向に向いているので左利きの選手が配置される事が多いですね。

レフトに左利きはあまり聞いたことがないですが・・・やれない事はないでしょう。逆のポジション右利きのライトもたくさんいますしね。

少なくとも後述する他のポジションより左利きである事が不利にはならないと思います。総じて外野も左利きの選手がプレーできるポジションだと言えますね。

左利きの打者時のメリット

最近右利きにも関わらず一塁に近い事や右投手を攻略しやすいというメリットを重要視して学生時代から「左打ち」に矯正する選手が多数います。

これはもちろん前述したメリットはあるのですが・・・「右利き右打者」「左利き左打者」のように利き手側の打席に立つ選手より長打力に欠ける傾向にあります。(あくまで比較的)

打球を飛ばすためにはバットのグリップの上側の手でミートしたボールを押し込む動作が必要になるからです。当然利き手で押し込む方がパワーは出ますよね。なのでホームランバッターは「利き手側の打席」に立つ選手に多いのです。

2016年のセ・パそれぞれのホームラン数ランキングのベスト5のうち「右投げ左打ち」の選手は横浜の筒香選手だけで、他はすべて「右投げ右打ち」という利き手側の打席に立っていた選手達でした。

「左利き左打ち」の野手は少ないですが・・・非常にメリットが大きいです。一塁到達が速くなり、右打者も打ちやすいという左打者のメリットに「利き手で押し込むパワー」が加われば・・・言うまでもなく優位に立てますよね。

世界のホームラン王、王貞治氏も左利きの左打者でした。

野球において左利きで損する、できないポジション

左利きキャッチャーは難しい

上記したように「左利き」で有利になるポジションはいくつか存在しますが、左利きであることによってそもそもポジション自体向いてないという状況も存在します。

捕手、キャッチャーも左利きにとっては不利なポジションの一つ。

捕手の大事な仕事の一つとして「盗塁阻止」が挙げられますよね。特にランナーが二塁から三塁に走る「三盗」は失点に直結する可能性が高まるだけに捕手側は絶対に阻止しなければいけないプレーです。

この三盗阻止の時、左投げだと体を一旦開いてから投げないといけないため、送球が右投げの捕手に比べて遅れてしまいがちです。三盗を阻止する確率が低いのは正直捕手としては厳しすぎますよね。

またグラブも右なので三塁走者、つまり左からランナーが本塁に突入してくるタッチプレーの際にどうしても「追いタッチ」になってしまいこれも痛い不利。特にクロスプレー時に捕手による過剰なブロックを禁止する「コリジョンルール」が採用された現在では余計不利になっています。

このことから捕手、キャッチャーは基本的に左利きの選手では難しいと思いますね。少なくとも肩が強いのであればキャッチャーよりピッチャーに挑戦した方がメリットは大きいでしょう。

セカンド、ショート、サードも左利きでは難しい

セカンド(二塁手)、ショート(遊撃手)、サード(三塁手)も左利きだと基本的に難しいでしょう。

理由としてこれらのポジションにおける主な仕事、打球を捕球して「一塁に投げるプレー」にロスが生まれてしまうからです。

自分がこれらのポジションから「左投げ」で一塁に送球するところをイメージしてもらえれば分かりやすいかと思います。スムーズに投げられる気がしませんよね?

右投げであれば捕球した姿勢そのまま前に重心移動して自然な流れで一塁に送球できます。しかし左投げだと体を外野側に向かって45°以上開いてから投げなければいけません。

一般人に比べてほとんどの選手が俊足であるプロ野球の世界では致命的なロスになります。

また特にサードの場合、基本的に守るのは二遊間の打球なので右にグラブをつけていると打球に届かない事もありますね。

やはりこれらの事から考えても一塁以外の内野手は左利きでは難しいと言えるでしょう。

日本球界屈指の名ショートである坂本勇人(巨人)選手や鳥谷敬(阪神)選手は元々左利きですが守備の際は「右投げ」に矯正してプレーしています。

利き手の選択は慎重に・・・

まとめると左利きの選手ができる、またはメリットの大きいポジション

投手、一塁手、外野手

できない、またはデメリットの大きいポジション

捕手、二塁手、遊撃手、三塁手

となります。

左利きだとノーチャンスなポジションが増えるのでリトルリーグの頃から右投げに矯正させる例も珍しくありません。確かにきっちり専門化されてるプロならまだしも、子供の頃からポジションの幅が限定されているのは少しかわいそうですしプレー機会の損失にもなります。ですので矯正させる指導者や親御さんの気持ちは理解できますね。

ただ特に投手や強打者の場合、左投げ左打ちのメリットはかなり大きいのでそれを最大限に活かすというのも野球界で生きていく一つの手。このメリットとデメリットどちらを優先させるかは非常に難しい問題だと言えます。

いずれにしても若年代の指導をしている人たちには慎重に判断してもらいたい所ですね。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

シェアする

フォローする