オーストラリアは最近以前の高さを最大限に活かしたサッカーではなく、ショートパスを繋いで攻めるスタイルへ転換を図っていますよね。
そのオーストラリアのパスサッカーにおいて重要な存在になっているのはイングランドプレミアリーグのハダースフィールドに所属する司令塔のアーロン・ムーイです。
2017-2018のニューカッスル戦でも見事にゴールを決めましたね。日本代表にとっても非常に脅威となる選手でしょう。
今回はそんなアーロン・ムーイのプロフィールやプレースタイルを見ていきたいと思います。
アーロン・ムーイのプロフィール
名前ーアーロン・フランク・ムーイ(Aaron Frank Mooy)
国籍ーオーストラリア
出身地ーシドニー
生年月日ー1990年9月15日
身長ー175cm
体重ー75kg
ポジションーMF
利き足ー右足
アーロン・ムーイはオーストラリアのシドニー出身ですが、ユース時代はイングランドプレミアリーグのボルトン・ワンダラーズの下部組織で経験を積んでいます。
しかしボルトンはプレミア1部のクラブなので出場機会を得る事は簡単でなく、お隣の国であるスコットランドリーグのセント・ミレンに移籍します。
スコットランドではそこそこ出場機会は得ますが、能力を発揮しているとは言い難く、ムーイは2012年に故郷であるオーストラリア・Aリーグの新設チーム、ウェスタン・シドニー・ワンダラーズに移籍することになりました。シドニーでは小野伸二選手とも同僚でしたね。
2014年にはAリーグのライバルチームであるメルボルン・シティに移籍。移籍翌年には11ゴール21アシストを決めるなど大暴れで本格的に才能が開花します。
そしてその実績により2016年からは同じシティ・フットボールグループの傘下であるマンチェスター・シティに移籍。プレミアリーグ復帰となりました。
しかしこのビッグクラブではポジションはなく初年度から当時2部に在籍していたハダースフィールド・タウンにレンタル移籍されます。
ここで主軸としてハダースフィールドのプレミア昇格に貢献したムーイは2017ー2018シーズンからハダースフィールドに完全移籍。10番を背負ってチームの昇格後2連勝に貢献しています。
代表はもちろんオーストラリア代表で、U-20世代から招集を受けており今後も怪我などがない限り招集され続けるでしょう。
・シドニー出身だけどボルトンの下部組織で育つ
・オーストラリアリーグで才能が開花
・ハダースフィールドの10番としてチームに貢献
アーロン・ムーイのプレースタイルは?
オーストラリアでは珍しいテク系司令塔
ムーイのポジションは基本的にセンターハーフです。しかしオーストラリア代表ではインサイドハーフやボランチ、サイドハーフもこなすなど中盤で万能に動ける選手です。
プレースタイルの特徴は何と言ってもゲームメイクセンスと動きの量ですね。
オーストラリア系の選手は高さに特徴があったり、カウンターで直線的なスピードに長けた選手が多いですが、ムーイはオーストラリアでは珍しくパスのセンスと技術に特徴があるテクニカルな司令塔と言えますね。
パスはコンビネーション系のショートパス、前線の選手とスペースに大きく出すロングパスの両方が非常に正確で、かつ視野が広くて冷静に周りも見えているタイプであるため繋いで崩すプレーもカウンターもパワープレーにも質の高いボールを供給することができます。
これまでのオーストラリアはこういった効果的に前線に質の高いボールを供給できる選手が多くなかったので、ムーイはオーストラリアの戦術幅の広さに大きな貢献をしています。
プレーエリアも広くゴールも奪えるタイプ
またムーイは前線の選手をパスによって走らせるだけでなく自らも広いエリアを動き回るプレースタイルも持っています。
後方でディフェンダーのパス回しに人数が足りないと感じた時は即座に中盤から降りてきてスムーズなパス回しに貢献。攻撃で人数が足りなければ積極的にエリア付近まで侵入してシュートを狙っていきますね。
2015ー2016シーズンのAリーグで11ゴール21アシストの成績を残したのは伊達ではありません。組み立てのパスだけでなく、ゴールに直結するラストパスとシュートの質、エリアへのランの質が高い事の証だと思います。
2017-2018シーズンのニューカッスル戦でもエリア外から巻くようにカーブを掛けて完璧なミドルシュートをゴール隅に突き刺しました。ミドルシュートも怖い選手です。
欠点というほどの欠点ではないですが、しいて一つ上げるならオーストラリアの選手にしては身長が175cmと低めであることでしょうか。ヘディングも特別上手いということはありません。
ムーイは2017年で27歳になり、まだまだ若いプレーヤーで、そのプレースタイルは繋ぐサッカーに転換しつつあるオーストラリアにおいて今後も中心となり得る存在と言えるでしょう。同じ地区である日本代表にはとても脅威ですよね。
ヘアスタイルもスキンヘッドでピッチの上でも見つけやすいですから、オーストラリアもしくはハダースフィールドの試合を見る時はムーイに注目してみると面白いと思います。
・オーストラリアでは珍しいパスを配給できるMF
・動き回ってボールに関わり続けるタイプでもある
・日本代表にとっては今後も要注意プレーヤー