2015-2016シーズンに奇跡の優勝を果たしたレスター・シティのおとぎ話はサッカーファンなら記憶に新しいことでしょう。
当時のレスターはブロック守備と前線のハイプレス戦術とクラシカルな4-4-2を用いた堅守速攻により躍進を果たしたわけですが、当該シーズン以後は苦しんでいます。
やはりプレミアリーグで安定、そして欧州の舞台で結果を残すには守ってカウンターだけではなくある程度現代的なサッカーをすることが必要です。
そういう意味で2017年にレスターに新たに加入したイングランド代表ハリー・マグワイアはとても重要です。センターバックながら攻撃的なプレースタイルを持っておりこれまでのレスターに一味違う魅力を与えていますね。
今回はそんなハリー・マグワイアのプロフィールやプレースタイルを見ていきたいと思います。
ハリー・マグワイアのプロフィール
名前ージェイコブ・ハリー・マグワイア(Jacob Harry Maguire)
国籍ーイングランド
出身地ーシェフィールド
生年月日ー1993年3月5日
身長ー194cm
体重ー100kg
ポジションーDF
利き足ー右足
ハリー・マグワイアはイングランド中央部のサウスヨークシャー州にあるシェフィールドで生まれたサッカー選手です。
下部組織時代から地元のシェフィールド・ユナイテッドでプレーしており、プロキャリアもシェフィールド・ユナイテッドでスタートしています。
当時は3部相当のフットボールリーグでのプレーになりましたが持って生まれた天性の体の大きさと意外な技術の高さを活かしてトップチームで活躍、2011-2012シーズンから2013-2014シーズンまで3年連続フットボールリーグ年間ベストイレブンに輝くなど下部リーグでは次元の違う活躍を見せていました。
この成績により2014年には当時プレミアリーグ所属だったハル・シティに移籍、ウィガン・アスレティックへのレンタル移籍や2部降格などを経験しましたがイングランドでも屈指のディフェンダーとして名を上げていきます。
複数のクラブがマグワイアの獲得を狙っているとされましたが、2017年にマグワイアが移籍を決めたのはレスター・シティ。背番号「15」での加入となりました。
レスターでは初年度ながら衰えを見せ始めたフートやモーガンに代わり欠かせない主力センターバックとして出場機会を得ています。
またイングランド代表ではU-21世代の頃に招集されており、2017年からは徐々にA代表にも選出され始めています。
・シェフィールドとハルで評価を高める
・レスターでは初年度からスタメンに定着
・イングランドA代表にも召集されつつある
ハリー・マグワイアのプレースタイルは?
プレミアリーグでも屈指の巨漢ディフェンダー
ハリーマグワイアの主なポジションはセンターバックです。2センターバックにも3センターバックにも対応できますね。
マグワイアのプレースタイルで特徴的なのは「大柄な体躯を活かした守備のインテンシティ」と「意外性のある攻撃能力」です。
マグワイアは身長が194cmで体重が100kg(プレミアリーグ公式サイト参照、サバも入ってるかもしれない笑)と巨人が揃うプレミアリーグでも特に大きなサイズを持っている巨漢ディンフェンダーで、その見た目通り空中戦とフィジカルコンタクトで抜群の強さを見せつけます。
特に守備時のフィジカルプレーは関取なんじゃないかと思うくらいゴリゴリとボールホルダーを押し切り、タフにボールを奪えるタイプのセンターバックですね。
レスターは奇跡の優勝劇のシーズンがそうだったように基本的に後方で守備ブロックを形成し、自陣エリア内からボールを弾いてカウンターを狙うスタイルなのでマグワイアのようなプレースタイルを持つセンターバックの存在は重要ですね。
攻撃にも積極的なリベロ的プレーも魅せる
そしてハリー・マグワイアのプレースタイルで着目すべきは守備だけではありません。マグワイアはシェフィールド時代から非常に攻撃的なプレースタイルで知られており、レスターにおいてこれまでのセンターバックとは一味違うアクセントを与えています。
マグワイアの攻撃面で特に顕著なのはドリブル突破です。その大柄な巨体からは想像もできないスルスルと相手フォーメーションの隙間を縫うようなドリブルで後方から単独で突破していくシーンがよく見られます。駆け上がってサイドに流れていくこともありますね。
レスターのような堅守を敷いて相手が攻めてきたところでカウンターを喰らわすチームの弱点として、ボールをあえて「持たされた」時の攻めパターンの少なさが挙げられますよね。
そこでマグワイアのように自らドリブルでボールを前に持っていける選手がいるとビルドアップに詰まった際も攻撃を継続することが可能になります。もちろんリスクもありますが今までのレスターにはなかったアクセントをマグワイアは持っていると言えるでしょう。
さらにロングフィードにも積極的です。現在ストーク・シティに在籍する元イングランド代表のピーター・クラウチもハル時代に対戦したマグワイアのロングフィードの精度と出すまでの足捌きに感銘を覚え、「ベッケンバウアーがいた」と評しています。
確かに大柄なセンターバックながら攻撃にも頻繁に顔を出すマグワイアの姿は現代サッカー版のリベロと言ってもいいかもしれません。
それ以外にもマグワイア最大の長所であるサイズを活かしたセットプレーも大きな武器です。高確率で競り勝ってくれるためセットプレーの際には最優先のターゲットとなっていますね。
イングランド代表にはシティのジョン・ストーンズなどビルドアップに優れた攻撃もできるセンターバックが近年現れていますが、スケール感という意味ではマグワイアも将来のイングランドを担う存在だと言えます。
ストーンズのプレースタイルはこちらも参考に→イングランド代表ストーンズのプレースタイルは?シティの攻撃を底から作るCB
まだ若干守備の際に重心が前過ぎるという欠点はあるものの、上手くいけばロシアワールドカップのメンバーに選ばれるかもしれないマグワイアの活躍にはすでにマンチェスター・シティなど多くのクラブが関心を寄せています。
イングランドのセンターバックとしては比較的レアなタイプだと思いますので今後の活躍も期待したいですね。
・大きな身長と重量を活かしたタフな守備
・体格にそぐわぬ華麗な謎ドリブルが魅力的
・セットプレーの時も重要なターゲットマンに