昨年11月、試合に向かう途中で搭乗する飛行機が墜落するという悲劇に見舞われたブラジルのサッカーチーム「シャペコエンセ」。
Jリーグでプレーしたケンペス選手やヴィッセル神戸で監督だったカイオ・ジュニオール監督など71名が亡くなり、生存者わずか6名という悲惨な事故でしたが・・・その後他のクラブや協会の支援もあって徐々にチームは復興しつつあります。
生存者6名のうち、選手は3人。GKのジャクソン・フォルマン、DFのエリオ・ネト、同じくDFのアラン・ルシェウの現在の容体、復帰具合はどうなっているのでしょうか?
直後の報道では深刻な状態であることが伝えられていましたが・・・
シャペコエンセ飛行機墜落事故で生き残った選手の現在
ジャクソン・フォルマン
一番の重傷を負っていたのはGKのジャクソン・フォルマン。
フォルマンは下半身に強い外傷を負って、治療により右足を切断。命は助かったものの残念ながらプロのサッカー選手としての復帰は難しくなってしまいました。
しかし本人は全く諦めておらず、右足に義足を着けてスポーツ界への復帰を目指しトレーニングを開始しています。サッカーにはパラリンピックはもちろんのこと、四肢の切断障害を負った人がプレーする「アンプティサッカー」というジャンルもありますので頑張って欲しいですね。
エリオ・ネト
DFのエリオ・ネトは軽度の脳挫傷や足など複数個所を骨折し、意識回復後もプレーするはずだった試合の結果を周囲に尋ねるなどあまり良くない容体でした。
しかし周囲の強いサポートや治療もあって徐々に回復を見せ、1月には松葉杖をつきながら練習を開始したチームを激励するなどしていました。
そして4月、ネトはフィジカルトレーニングやボールを使ったトレーニングを開始できるほどに回復しました。コンディションを元に戻すにはまだ時間が掛かると思いますが、試合への復帰はそう遠くなさそうです。
O Neto retornou hoje aos treinos com a equipe!#VamosChape pic.twitter.com/jWdmTJe3K0
— Chapecoense (@ChapecoenseReal) 2017年4月12日
アラン・ルシェウ
アラン・ルシェウは肺の損傷やいくつかの骨折を負いましたが、中でも重症だったのが背骨、脊椎の損傷でした。脊椎の骨折となると半身不随になる可能性もあり、実際に事故後数週間は口も聞けない状態だったそうです。
しかし上記の二人よりも早い回復を見せ、現在奇跡的に後遺症などもほとんどない状態まで回復しました。背骨の骨折も影響が無かったようでなによりです。
そしてすでにチームに合流、練習を再開しています。
本人のインスタグラムにもその練習模様が投稿されていますね。
軽快な動きです。これならすぐにプレーできる状態に戻るでしょう。
悲しい事故の記憶は消える事がないですが、シャペコエンセは移籍金無しで加入したレンタル移籍の選手たちによって再建を目指しています。日本で行われたスルガ銀行カップにも参加しましたね。