高校野球にコールドゲームはない?ルールと甲子園での実例も!

シェアする

※当サイトは記事内にアフィリエイト・アドセンス広告を含む場合があります。

夏の風物詩となっている高校野球・夏の甲子園大会。

まだ高校生であるため強豪校とそうでない学校には力の差が存在することもありますね。

そこで野球には「コールドゲーム」という大差がついた場合や雨の場合に試合途中で勝敗が決まってしまう制度がありますが、甲子園大会の試合がコールドゲームで終了したという話はほとんど聞きませんよね。

高校野球の甲子園大会にはコールドゲームはないのでしょうか?実例とともルールを見ていきたいと思います。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

野球におけるコールドゲームとは?

コールドゲームとは英語で「called game」と表記し、大量得点差がついてその後のプレーにあまり意味が無くなったり、雨天で試合続行が不可能になった場合、試合途中で審判によって勝敗が宣告(コール)された試合のことを指します。

大会規定などにもよりますが、基本的に5回を経過して上記の状態になった場合に宣告されるレギュレーションであることが多いです。高校野球なら7回ですね。

日本のプロ野球では意味のないほど点差が開くことはほとんどなく、実際にルール上も点差によるコールドは存在しません。

ただプロ野球にも雨天によるコールドルールはあって、こちらは5回の表裏が終了した時点、もしくは5回表終了時点で後攻チームが勝っている時点、5回裏途中で後攻チームが勝ち越し・同点に追いついた時点で雨天など悪天候の場合にコールドゲームが宣告され、その時点でのスコアが勝敗になります。

詳しくは後述しますが、高校野球にも一応コールドのルールはあります。

POINT

・コールドは審判が「コール」して勝敗を決める

・プロ野球では点差によるコールドはない

・雨天コールドはある

甲子園でコールドゲームはない?

実は甲子園大会でも得点差によるコールドゲームは規定されてないです。基本的に甲子園大会での試合はどんなに点差がつこうとも9回を終わるまでプレーしなければいけません。

理由としては甲子園大会は地方大会を勝ち抜いてきた強いチームばかり(基本的には)なのでそこまで大量得点差がつくことが少ない事と、夢の舞台に立っている高校球児、チームをリスペクトするためだと思われます。また高校球児が途中で諦めるわけがないという理由もあるでしょう。

1985年のPL学園対東海大山形の試合で29-7という甲子園史上最大得点差がついた試合がありますが、このときもコールドゲームにはなっていません。

そこまで点差がつくと負けてる方が少し可哀想ではありますが、いずれにしても甲子園で得点差によるコールドゲームはルール上存在しないことになります。

POINT

・甲子園本大会も得点によるコールドはない

・実力差が少ないし諦める選手もいないから

・例えスコアが29-7でも基本的には9回試合やる

甲子園でコールドになったことは?

地方大会のみコールドあり!

しかし高校野球大会にもコールドゲームと成り得る条件は存在します。

それは地方大会悪天候です。

甲子園球場で行われる本大会では上述の通り点差によるコールドゲームは発生しません。しかし地方予選大会の決勝以外(神奈川は準決勝も)では点差によるコールドゲームが規定されています。

条件は5回終了時点で10点差以上ついた場合と7回終了時点で7点差以上ついた場合です。

高校野球の地方大会は強豪校とメンバーを揃えるのすら大変なレベルの学校が一緒に試合をするのでコールド規定がないといつまでたっても強豪校の攻撃、試合が終わらない可能性があるので地方大会ではコールドが成立します。

雨天コールドは甲子園本大会でもあり

そして悪天候によるコールドゲームは甲子園球場で行われる本大会でも発生します。

条件は7回終了時に悪天候で試合続行が不可能であると審判によって判断された場合です。通常野球ルールの「9回」と同じように後攻チームが7回表にリードして終えるか、7回裏に同点、逆転をした場合も試合が成立します。

この条件を満たした場合はその時点でのスコアが勝敗になります。

7回試合成立時に同点だった場合は「引き分け」になり別日程で「引き分け再試合」となります。

7回の前に悪天候により続行不可能になった場合は「ノーゲーム」となり試合は不成立。この場合も別日程でもう一度試合をすることになります。

今までに甲子園大会における降雨コールドゲームは4回あり、

  • 1929年台北一中対海草中
  • 1932年秋田中対早稲田実業
  • 1988年滝川第二高校対高田高校
  • 1993年堀越高校対鹿児島商業高校

の試合が降雨コールドによって勝敗が決まっています。長い歴史の中で4回というのはかなり少ないですよね。

ちなみに悪天候ノーゲームの方は過去何十回もあり珍しいことではありません。

甲子園大会が行われる8月は台風の影響で雨が降る事が事前にある程度予測されていることが多いので、7回終了を待って試合を成立とするより試合の序盤で続行可能か不可能かを判断する機会の方が圧倒的に多いということですね。

2003年の駒大苫小牧のように8点差リードしていながら4回雨天ノーゲームになって翌日再試合で負けた例などもあるにはありますけど・・・基本的には球児たちにとってもコールドで終わらせられるくらいならノーゲームでやり直した方がいいでしょう。

POINT

・実力差の大きい地方大会は得点差コールドあり

・悪天候によるコールドは本大会でもある

・雨天コールドよりノーゲームになる機会の方が多い

雨の中の甲子園も悪くない

2017年の甲子園大会でも雨が降る事はあるかもしれません。雨が降ると球児たちにはちょっと気の毒ですが、雨に煙る甲子園もそれはそれで雰囲気があって趣深いでしょう。

もし試合中に雨が降り始めたら7回付近に注目してみるとコールドかどうか楽しめると思います。