現代におけるフリーキックの名手として度々名前が挙がるレヴァークーゼンのトルコ代表ハカン・チャルハノール。
そのフリーキック精度は現役でもトップクラスで海外のサッカー誌などでよくある「フリーキックの名手ベスト○○」のような企画にはベッカムやピルロなど歴代の名手と共に必ず上位にランクインしてくる選手です。
ではこのチャルハノールはフリーキック以外にどのような特徴を持った選手なのでしょうか?
今回はACミランへの移籍も噂されているチャルハノールのプロフィールやプレースタイルを見ていきたいと思います。
ハカン・チャルハノールのプロフィール
トルコ系ドイツ人・チャルハノールのプロフィール
名前ーハカン・チャルハノール(Hakan Çalhanoğlu)
国籍ートルコ、ドイツ(代表はトルコ)
出身地ーマンハイム(ドイツ)
生年月日ー1994年2月8日
身長ー178cm
体重ー69kg
ポジションーMF
利き足ー右足
チャルハノールはドイツのマンハイム生まれですが、トルコをルーツに持つトルコ系ドイツ人です。
近年アーセナルのエジルやリヴァプールのエムレ・ジャンなどトルコ系ドイツ人のサッカー選手は目立っていますよね。
ただチャルハノールはアンダー世代からトルコ代表としてプレーしていたため、ルーツであるトルコ代表を選択しています。
サッカーキャリアは地元のヴァルトホーフ・マンハイムからスタート。
その後カールスルーエ→ハンブルガーSV→レヴァークゼーンと徐々に所属クラブのレベルを上げていき、2017年オフにはACミランなどに移籍の噂が出ていますね。
4か月出場停止処分を受ける!?
ちなみにチャルハノールは2017年2月からおよそ4か月間の出場停止処分を受けています。
4か月の出場停止なんてなにか重大な暴力事件でもやらかしたのか?と思いますが、原因は過去の移籍トラブル。
2011年カールスルーエに所属していた頃、トルコのトラブゾンスポルと明確な移籍契約を結びましたが結局移籍せず、カールスルーエとの契約を勝手に延長。翌年にハンブルガーSVに移籍したことが契約不履行とみなされ、FIFAから出場停止処分を喰らってしまいました。
ただこの件は本人が悪いわけではなく、当時17歳で何も分からなかったチャルハノールの契約を担当していた父親が勝手に行った契約だったそうです。
チャルハノール本人はこの処分を受けた直後、レヴァークーゼンから貰っている給料を出場停止中は受け取らないという事を発表しているように非常に謙虚な姿勢で受け入れています。
・トルコ系ドイツ人だがトルコ代表を選択
・少しずつステップアップしてきた選手
・2017年に4か月の出場停止処分を受けるも本人は悪くない
ハカン・チャルハノールのプレースタイルは?
世界トップクラスのフリーキック
チャルハノールのポジションは基本的にトップ下です。しかしサイドでもインサイドハーフでもプレーしているように攻撃よりのポジションならどこでもやれるタイプ。
プレースタイルで第一に挙げられるのはやはり何と言ってもフリーキックの精度と美しさでしょう。
フリーキックの最大レンジはおよそ40mにも及び、球種も緩やかにカーブさせたり速くて鋭いボールをぶち込んだり、無回転でゴールキーパーを惑わしたりと多種多様。
歴代の名手デヴィッド・ベッカムや中村俊輔のように大きく体は回転させるフォームとは真逆な独特のフォームも特徴。足の振りがとてもコンパクトでまるでピンポン玉を弾くようにボールにアプローチします。
この蹴り方であれだけゴールを量産できるのはチャルハノールくらいでしょうね。本人もフリーキックの練習はかなり時間をかけて行っているように彼にしか分からない感覚があるのだと思います。
このフリーキックがあるお陰で相手チームは深い位置でのファールに常に気を配らなければならず、フリーキックのみで駆け引きが成立している稀有な選手と言えるでしょう。
フリーキック以外の特徴は?
またフリーキックの精度と連動しがちなロングキックももちろん得意。
視野も広いので2列目、3列目付近から一発でゴールに近づくパス技術、センスの高い選手だと言えるでしょう。創造性あふれる崩しのアイデアも持っています。
ドリブルに関してはガンガン相手を抜いていくようなスピードはありませんが、相手マーク間とのスペースの押し引きが上手く、マークを外したりキープしたりするドリブルは上手いですね。
守備面では特に目立ったストロングポイントは正直ありません。ただサボるようなことはなく、いつも一生懸命走って戻ってはいますね。
非常に総合力が高い選手なので目立った弱点はないのですが・・・しいて言えばヘディングがあまり上手くない事でしょうか?
比較的プレーできるポジションは多いタイプですが、他クラブに移籍すればインサイドハーフなど守備寄りのポジションで使われる機会が増えることもあるでしょう。その際に空中戦の弱さが露呈してしまう可能性はありますね。フィジカルも並程度なのでパワーでゴリ押しされるようなリーグだと輝けないかも・・・?
2017年オフ、ACミランへの移籍が噂されています。セリエAは戦術的なリーグで合っている様な印象ですがさてどうなるでしょうか。
いずれにしてもフリーキックが上手い、決定的なパスも出せる、アイデアもある、キープドリブルができるといわゆる「ファンタジスタ」の素質を持っている選手なのでこれからも期待したいですね。
・フリーキックが世界トップクラスに精確で多彩
・パス技術と崩しのアイデアに優れる
・フィジカルは普通、ヘディングもあまり得意ではない