3月20日に行われたG3フラワーカップを5馬身差で圧勝したディープインパクト産駒ファンディーナが桜花賞ではなく牡馬相手の皐月賞に挑むことが管理する高野友和調教師から正式発表されました。
牝馬ではトップクラスの走りを見せていますが果たして牡馬相手に同じ走りができるでしょうか?牝馬に比べてメンバーが薄いと言われていた今年の牡馬路線、非常に楽しみになってきましたね。
ファンディーナ皐月賞参戦の理由は?
フラワーカップのパフォーマンス
ファンディーナは中山1800mのフラワーカップで2着以下を5馬身突き放して圧勝しました。
フラワーカップのタイムは1:48:7、ファンディーナの上がり3ハロンは34.9秒です。
この前日に同じ中山1800mで行われた皐月賞トライアル、スプリングSのタイムは1:48:4、勝ったウインブライトの上がり3ハロンは35.5秒でした。
同じような勝ちタイムで上りはファンディーナの方が0.6秒速いのです。
しかもファンディーナは最後手綱を緩めて流してこの上がりを記録しています。最後まで追えばもっと勝ちタイムと上りタイムは短縮されていたでしょう。
この能力の高さを考えると牡馬相手にも力は通用すると言っていいと思います。
現3歳牡馬の層の薄さ
今年の3歳牡馬は牝馬路線に比べて層が薄いとされています。有力馬だったブレスジャーニーが骨折で戦線離脱、カデナが勝った弥生賞は本番に直結しにくい超スロー、ホープフルSの勝ち馬レイデオロは直行でぶっつけ本番で挑む、など層の薄さばかりか有力馬にも不安が非常に多い状況です。
反対に牝馬はソウルスターリング、リスグラシュー、レーヌミノルなどレベルが高く、ファンディーナと言えども勝てるかどうかは分かりません。であれば層の薄い牡馬戦線に加わったほうがいいのではないか?という陣営の判断ですね。
ファンディーナは皐月賞には事前登録していなかったため、200万円もする追加登録料を払わなければいけません。しかしわざわざその高い登録料を払って参戦しようというのですから陣営も相当自信を持っているのでしょう。
中山向きの能力
またファンディーナは中山競馬場の適正も高いと思います。圧勝したフラワーカップも中山競馬場ですし、それまでの京都でのレースも馬群の前目につけてさらに速い上がりを繰り出すというレース内容だったので、直線が短く前にいる馬が有利になりやすい中山は向いていると言えるでしょう。
ローテーションを考慮
フラワーカップが3月20日、桜花賞は4月9日なので桜花賞に出走するとなれば中2週というこの時期の牝馬には決して楽ではないローテーションで出走せざるを得ません。
皐月賞は翌週、4月16日に行われるので中3週となり、少しでも馬の負担を軽減して疲労回復させる時間を稼げます。牝馬は馬にもよりますが出走間隔が短いとイライラしてくる馬もいますからね。
ファンディーナが皐月賞に向かったのはこういうローテーションの問題もあると思いますね。
ファンディーナが皐月賞で苦戦するとしたら
上記したようにファンディーナは牡馬相手でも十分にやれる力はあると思います。
しかし不安材料がないわけではありません。
ファンディーナはまだキャリア3戦とかなりレース経験の浅い馬です。そして今までの3戦は比較的スローな流れのレースで、まだ極端に速い流れのレース経験がありません。
もし雨が降って馬場の状態が悪くなり、ペースが速くなって極端なスタミナ勝負になった場合・・・こなせずにキャリアの浅さを露呈してしまう可能性もあります。
ただファンディーナは牡馬と見間違うかのような雄大な馬体を持つ馬なので、間違いなくパワーもあるでしょうし少しくらい馬場が悪くてもあっさり勝ち切るかもしれません。前に行って速い上がりを使えるのも皐月賞向きだと思いますしね。
さて、ファンディーナの挑戦はどんな結末を迎えるのでしょうか?少なくとも牡馬クラシックが面白くなったのは間違いありませんね!牡馬クラシック第1弾、皐月賞は4月16日(日)発走です!
レース情報などはJRAの公式HPを参考にしています→JRA公式ホームページ