ストライクゾーン判定に機械を導入すべき理由と問題点

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メジャーリーグのコミッショナーの一人、ロブ・マンフレッドが将来的な主審のロボット化を示唆して話題になっています。

野球の主審がロボット化することによって一番影響が大きい要素は何でしょうか。

すでに野球ではビデオ判定など様々なコンピュータ技術が導入されていますが、一番影響が大きいのはやはり「ストライクゾーンの判定」でしょう。

野球を見ていると「なんでそれがストライク(ボール)!?」と感じることが多々ありますよね。特にひいきのチームが不利な判定を受けた時は機械で判定して欲しいと思うことも多いです。

さて野球のストライクゾーン判定を機械化することによるメリットやデメリット、問題点はどのようなものになるのでしょうか?

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そもそもストライクゾーンってどうやって決めてるの?

そもそもストライクゾーンってどうやって判断されてるのでしょうか?

公認野球規則によれば、

ストライクゾーンは打者の肩の上部とユニフォームのズボンの上部との中間点に引いた水平のラインを上限とし、ひざ頭の下部のラインを下限とする本塁上の空間をいう。

とあります。

画像引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%82%BE%E3%83%BC%E3%83%B3

つまり選手の体格や打ち方によってストライクゾーンは変わってくるということですね。

そしてストライクゾーンは「横」だけではなく「縦」にも範囲があり、ホームプレートを通過しているかどうかで判断が行われます。

これが難しいポイントです。

投手が変化球を投げた際、キャッチャーのグラブの位置が横から見て明らかに範囲外なのにストライクが宣告される事がありますよね。

あれは変化球が曲がる過程でホームプレートをしっかり通過しているためストライクなのです。

ではこのストライクゾーンを毎回きちんと判定することは人間には可能なのでしょうか?

ストライクゾーン判定を機械化するメリット。人間が完璧に判断することは不可能

出来るなら機械判定は導入すべき

結論から言うと・・・人間がストライクゾーンを完璧に判断するのは不可能だと思います。

現役の野球選手ですら見えない球があるのに、経験はあるも選手より年齢を重ねた審判、また上記のように選手一人一人や変化球の種類によって範囲が変わるのにこれを完璧に判断するのは人間では限界があるでしょう。

福岡ソフトバンクホークスの武田翔太選手やドジャースのカーショウの縦割れカーブなんて映像で見ても判断が難しいくらい変化します。

「誤審」とまでは言わないし審判を責めるつもりは全くありませんが導入できる環境では機械判定を導入するべきだと思いますね。

スポーツビジョン社が開発したPITCHf/xというボール追跡システムは、判定にこそ正式に使用されていませんが、解析のためアメリカのメジャーリーグ全球団、日本のプロ野球にも一部導入されています。

審判団のレベル向上にもつながる?

ストライクゾーンも含め、「審判のジャッジをさらに判定する制度」(ほとんどの場合機械)が導入されれば審判団のレベル向上にもつながると思います。

NPBでは今でも選手交代やカウントのコールを間違った場合には罰金などの制裁があります。

しかし日本の球審はジャッジミスに関しては滅多に認めないので放置される事が多いです。

メジャーリーグでも審判に著しい判断ミスがあった場合、降格や減給など処罰が厳密に定まっています。サッカーのW杯などでもミスジャッジを繰り返した審判はその後のトーナメントで審判団から外されますよね。

もちろん処罰が厳しすぎて審判を目指す人が少なくなればそれは問題ですが・・・NPBの審判にはもう少しジャッジミスに厳しくなるべきだとは思います。そのためにある程度の機械化は進める必要があるでしょう。

ストライクゾーン機械化による問題点、デメリット。

実現難易度が高い?

上に書いた通りストライクゾーンの判定は打者の肩や膝の位置が重要で、審判は常にこれを見ながら判定しています。つまり背丈だけではなくバッティングフォームもストライクゾーンを構成する要素の一つなのです。

背丈のデータはあらかじめ全選手の情報を入力しておけばいいですが、バッティングフォームによって常に変わるゾーンを完璧に捉え切るならかなり精密なセンサーが必要ですよね。

もちろん技術的には可能だと思いますが、金銭面などで現実的に導入可能かと言われれば考えざるを得ないと思います。

回数制限やチャレンジ制度が必須

野球では両チームの投手は合わせて平均300球くらい投げます。

いくら機械判定を導入するべきとはいっても9回300球全ての投球のストライク、ボールを即時で判断するのは最新技術と言えども難しいでしょう。

2017WBCでもビデオ判定要求の回数制限が無く、アメリカと日本の準決勝では何度もビデオ判定の要求合戦になって見てる方も興ざめで結果的に試合の進行も遅くなってしまいました。

単なるケチの付けあいに見えたし、正直見栄えも良くなかったですよね。

無駄に長い試合にならないためにもストライクゾーンに機械判定を導入するなら「即時判断できる」機能か、それが無理ならばテニスのチャレンジ制度のような回数制限は必須でしょう。

決して安くない。「機械が無いとできないスポーツ」になってはダメ!

ストライク判定に使う技術の値段は決して安くありません。

もちろん研究が進むにつれて安くはなってくるでしょうが・・・高校野球や少年野球の地方球場では設置できないところもあるでしょう。

ビデオ判定やAIはあくまで審判の補助であるべきで、「機械が無いと試合が成立しない」スポーツになってはいけません。

ただでさえ野球選手を志す人が減っている状況ですから、お金が無いとできないスポーツになってしまうくらいなら導入しない方がいいと思います。コスト面を考えるとまずはプロ野球で導入して様子を見る形がいいでしょう。NPBにはそれくらいのお金はあるはずです。

実験だけでもいいのでどこかで試してもらいたいです。試さない事には議論も進みません。

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