先天性難聴を持つ「サイレントK」日本ハム石井裕也のエピソード

シェアする

※当サイトは記事内にアフィリエイト・アドセンス広告を含む場合があります。

皆さんはプロ野球の石井裕也という選手をご存知でしょうか?

中日ドラゴンズ、横浜ベイスターズ、そして現在は北海道日本ハムファイターズで中継ぎ投手として通算82ホールドを記録している一流の投手です。

しかしこの石井選手はなんと耳がほとんど聞こえない先天性難聴、聴覚障害というハンデを抱えている選手なのです。

今回はその「サイレントK」と呼ばれる石井裕也選手の経歴やエピソードを紹介したいと思います。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

先天性難聴を持つ石井裕也の経歴

石井裕也選手は1981年に横浜市に生まれました。

生まれたころから左耳が全く聞こえず、右耳は補聴器をつけてわずかに聞こえる程度という「先天性難聴」を患っていました。

それでも野球が好きで小学生2年生の頃にはじめ、横浜商工高校に進学して大活躍してその難聴とエピソードも相まって「サイレントK」と呼ばれるようになります。

そして社会人野球の三菱重工横浜に入部、2004年のプロ野球ドラフト会議で中日ドラゴンズから6巡目で指名を受けてプロ入りを果たします。

その後、ノビのいいストレートやスライダーを武器に主にロングリリーフとして活躍し、横浜ベイスターズ、北海道日本ハムファイターズでも大事な左のリリーフとして重宝されていますね。

通算勝利数は19勝、通算ホールド数は82と一流の数字。

石井裕也のエピソード!「サイレントK」と呼ばれる理由

マウンド上では補聴器を切る

上述した通り石井裕也選手は左耳が完全に聞こえず、右耳は補聴器を使用することでなんとか音を捉えているという状態です。

補聴器を使用している時は周囲とのコミュニケーションもそんなに問題ないそうですが、マウンド上では観客の声が反響して聞こえが悪くなるため補聴器の電源を切り、完全に無音の状態で投球に臨みます。

完全な静寂の中、ストライクを取っていく姿から付けられたあだ名は「サイレントK」。

石井選手が紹介されるときによく使われるニックネームですね。

マウンド上でのコミュニケーションは?

マウンド上での内野陣とのコミュニケーションは主に指差し確認で行っているそうです。

確かに投手は言葉を交わさなくても多少は問題ないですし、周囲の理解があれば日々の練習と指差し確認で十分に補えるでしょう。

そして石井選手は難聴者にとって大事な技術である「読唇術」、「リップリーディング」といった唇の動きで言葉を判断する技術も身に着けているのでコミュニケーション面で問題はほとんどないようです。

谷繁に怒られて嬉しかったと語る

石井選手は中日ドラゴンズで一緒にプレーした谷繁元信を非常に慕っています。

それまで障害があることが原因で人から気を遣われ続けていた石井選手のことを谷繁元選手は他の選手と同じように本気で叱責していました。このことに石井選手は「この人は本気で叱ってくれる」と痛く感激したそうですね。

杉谷拳士との移動中に補聴器を切る

石井選手は大変真面目な選手ですが、お茶目な一面もあります。

北海道で放送されている日本ハムファイターズ応援番組「FFFFF(エフファイブ)」の中で語られていたエピソードなのですが、石井選手があのいつも声が大きくてうるさい杉谷拳士選手とタクシーで移動中、冗談で補聴器の電源を露骨に切っていたことが複数の選手に目撃されています。

石井選手によるこういったジョーク(たぶん)は頻繁に見られることです。

難聴持ちの人にとって希望の星である石井裕也

そんな石井選手は周囲の信頼もとても厚いです。

2016年の日本ハムファイターズ対広島カープによる日本シリーズの第4戦。日本ハムの試合前の円陣の中心には石井選手。何やらチームメイトに声を掛け、全員しっかり話を聞いています。石井選手が言った言葉の内容は分かりませんがレアードやバースといった外国人選手もしっかりと耳を傾けていますね。

この石井選手の檄が効いたのかどうかは分かりませんが、その後日本ハムは結果的に4連勝で日本一に輝きます。あのような大事な試合の前で円陣の声掛けを担当するなんてよほど信頼されていないと任されないですよね。

難聴持ちでプロ野球選手としてここまで成績を残すのは本当に難しいこと。石井選手のこの功績は絶対に聴覚障害を持っている人への励みになるはずなので、今後の活躍も期待しています。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

シェアする

フォローする