あの呂比須が日本に戻って来ることが正式に決定しましたね!
フランスワールドカップを目指す日本代表対UAE代表との試合で決めたボレーシュートは今でも語り草となっていますね。
引退後はガンバ大阪のコーチやブラジルのクラブで指導者経験を積み・・・2017年5月アルビレックス新潟の監督として日本に戻ってくることになりました。
今回はそんな「日本人」呂比須ワグナー氏の経歴や指導歴などを振り返ってみます。
呂比須ワグナーのプロフィールと経歴!
呂比須ワグナーのプロフィール
名前ー呂比須(ロペス)ワグナー
国籍ーブラジル、日本
出身地ーフランカ
生年月日ー1969年1月29日
身長ー182cm
体重ー75kg
ワグネル・ロペスが初めて日本に来たのはまだJリーグが発足する前、1987年の事でした。
まだJリーグは始まっていませんでしたがその母体となるJSL(日本サッカーリーグ)にはジーコやオスカルなどブラジルから有名な選手を多数集め、サッカーのプロリーグ化を目指していました。
ロペスが最初にプレーしたクラブは日産自動車サッカー部。現在では横浜Fマリノスと名乗っているクラブです。
その後は日立(柏レイソル)、本田技研、ベルマーレ平塚(湘南ベルマーレ)、名古屋グランパスエイト、FC東京、アビスパ福岡など日本のクラブでプレーし日本で引退します。
日本に帰化!
ブラジル代表の壁は厚すぎるためか、ロペス・ワグネルは日本でプレーするうちにブラジル代表より日本代表としてプレーしたいと考えるようになったそうです。
柏レイソルの時には帰化申請のゴタゴタがあったりして上手くいきませんでしたが1997年ついに日本国籍を取得して名前を「ワグネル・ロペス」から「呂比須 ワグナー」に改め名実共に日本人となります。
当時フランスワールドカップ予選に苦戦し、加茂周氏が更迭されて岡田武史氏が急遽監督に就任するなど混迷を極めていた日本代表にもすぐさま招集され、UAE戦で決めた右サイドからのロングボレーシュートを含む3戦連続ゴールを記録して日本代表のワールドカップ初出場に貢献します。
フィリップ・トルシエが就任したフランスワールドカップ後の日本代表にも召集されていましたが、小野伸二ら黄金世代や黄金世代の台頭もあって2002年の日韓ワールドカップ日本代表には選出されていません。
引退後の呂比須ワグナーは何をしていたのか?
呂比須ワグナーは引退後、故郷のブラジルに戻り大学に通ってブラジルの指導者ライセンスを取得します。
ブラジルリーグのパウリスタFCやグレミオ・アウダックスなどでコーチ、監督経験を積み、2012年にJリーグガンバ大阪から監督就任の話を受けます。
監督就任は決定的かと思われましたが・・・呂比須の所有していたブラジルのライセンスはJリーグの監督ができる基準を満たしておらず、監督としては就任できないことになってしまいます。
そこでチームや呂比須が考えた苦肉の策が呂比須のサンパウロユース時代の恩師でありJリーグのライセンス基準を満たしているジョゼ・カルロス・セホーンを監督に据えて呂比須はあくまで「ヘッドコーチ」としてチーム運営に携わる、という策でした。
一応名目上セホーンが監督でしたが、選手獲得や戦術指揮などは実質呂比須が行っていたと言われています。
では呂比須のJリーグ初指導結果はと言うと・・・2012年のガンバ大阪は開幕公式戦5連敗でセホーンや呂比須、フィジカルコーチや強化部長が解任され、結果的にクラブ史上初のJ2降格を招くなど悲惨な結果に終わりました。
前年まで10年に渡って指揮を執ってきた西野朗氏のパスサッカーから突然ロングボール戦術に転換したのもまずかったかもしれませんね。
失意の元ブラジルに戻った呂比須はサンベルナルドやボタフォゴ、ゴイアスなど多数のブラジルクラブでコーチや監督を務めガムシャラに経験を積み重ねます。
2017年はパラナ・クラブで監督をしていましたが、5月に開幕から低迷するアルビレックス新潟の監督に就任すると正式に報道され、日本で再び監督をすることになりました。
この新潟からのオファーについて「とても断れないオファーだった」と語っていることから呂比須の日本への思いとガンバで味わった悔しさをまだ忘れていない事が伝わってきますね。
アルビレックス新潟、呂比須ワグナーの戦術は?
いよいよ今日から呂比須ワグナー新監督の下でトレーニングがスタート!「声を出していこう!」と指揮官自らチームを盛り上げ、選手たちはバチバチと火花を散らして練習に臨んでいました。情熱と共に、勝利を目指して突き進んでいきます!!#albirex pic.twitter.com/LuVkPRp7M5
— albirex_pr (@albirex_pr) 2017年5月16日
さて記者会見では流暢な日本語(当たり前ですけど)でアルビレックス新潟監督就任後の展望を語った呂比須ワグナー。
本人によると「新潟は堅守が持ち味のチームだと現役の時から思っていたのでそこを立て直したい」という趣旨の発言をしています。
確かに新潟はここまで11節を終えてわずかに1勝、11節浦和レッズ戦では6失点を喫するなど守備が崩壊気味であるのは間違いないでしょう。
ここまで新潟は基本フォーメーション「4-4-2」と堅守速攻を実践しやすいフォーメーションを採用していますがこのフォーメーションは選手にハードワークが求められますし「4-2-3-1」などラインの間を動き回る選手が多く配置されているチームには比較的苦戦を強いられます。
呂比須監督はフォーメーション自体変える事を示唆していて練習でも4-2-3-1や4-3-3の動き方を指導しているようですね。
ガンバの時とは違ってブラジルでたくさんの経験を積んできた呂比須ですがさてどんな戦術を見せてくれるのでしょうか。
呂比須には是非日本で成功してもらいたいと思っているのでなんとかアルビレックスを立て直してもらいたいですね。