日本ハム球場移転⑦北広島に移転した場合の問題点は?快速エアポートの増便は可能?

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日本ハム球場移転に関して新球場の候補地として名前が挙がっているのが札幌市に隣接する「北広島市」です。

予定地は「きたひろしま総合運動公園」という敷地の広い自然公園で、日本ハムファイターズが目指す「ボールパーク構想」の用地20ヘクタールという条件を満たすため、新球場候補の最有力と見られています。

しかし北広島に新球場を作ると問題になるのが「交通」です。実は北広島のある「千歳線」は輸送力に限界があり・・・日本ハムが新球場を作るならこれを何とかしなければいけないという欠点もあるのです。

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札幌から北広島の距離は?決定なら「請願駅」も

本決まりなら北広島に新駅?請願駅とは?

まずは北広島市への鉄道アクセスを見ていきましょう。

北広島駅はJR北海道の中でも札幌から苫小牧までを結ぶ「千歳線」の路線内にある駅です。

札幌からのアクセスは快速エアポートで15分程と比較的アクセスはいいと言えるでしょう。新球場予定地の「きたひろしま総合運動公園」は若干今の駅とは距離が離れていますが、もし本格的に北広島に新球場建設が決まった場合、「請願駅」という形で近くに新駅を作る計画が具体的に出されているのでそうなれば単純なアクセス時間は問題ないはずです。

路線や駅の廃止など赤字にあえぐJR北海道の状況を見ると「新しい駅なんて作る余裕あるの?」と思いますが、この「請願駅」は基本的に費用を建てたいと考える「自治体」の寄付や予算によって賄います。この場合だと北広島市が主に費用を負担するという事ですね。JR北海道の負担は1割にも満たないでしょう。余裕で新駅作れるとは言えないですが「請願駅」なら今のJR北海道の経営状況でも可能だと思います。

また日本ハムは「ボールパーク構想」という球場だけでなく敷地内にホテルや飲食店、ショッピングセンターなどを誘致して単なるスポーツスタジアムというだけではない一大アミューズメントゾーンを作る事を目標としているので仮に野球の試合がない日でもかなりの集客が見込めます。得られる利益も相当なものでしょう。

新駅を建てる価値は十分にあると言えるでしょうね。

POINT

・札幌駅からJRで最速15分とアクセスはいい

・新球場決定なら市が建設費用を負担する新「請願駅」建設も

千歳線の輸送能力に問題あり!?

千歳線はパンパン状態

しかし問題もあります。

実は千歳線は現在、人も列車も非常に混雑していて「パンパン」状態なのです。北広島に最速で着ける列車としては上述した「快速エアポート」という列車になるですが・・・この列車は「エアポート」と名付けられているだけあって「新千歳空港」と札幌駅間の乗客を運ぶのがメインの役割になります。

新千歳空港から直通で札幌駅に行けるため、年間2000万人を超える新千歳空港利用客のおよそ半数以上がこの快速エアポートを利用しています。近年海外からの観光客も激増している北海道。この快速エアポートはいつも大量の人で溢れています。

そして千歳線自体も空港利用客だけでなく白石、新札幌、北広島、恵庭、千歳、苫小牧(南千歳で乗り継ぎ)など札幌近郊の主要都市を通過するため、通学や通勤客も多数利用します。

平成27年度の千歳線白石~苫小牧間の1日の輸送密度はおよそ4万5千人。北海道の中では小樽ー札幌間と一、二を争うトップクラスの輸送密度になっています。

参照:JR北海道プレスリリース2016.11.04「平成27年度 線区別の収支状況について

さらに白石区にある貨物ターミナル駅やフェリー乗り場もある工業都市苫小牧からの貨物列車の影響で、千歳線はかなり複雑な路線運営となっているのです。

日本ハムは約3万人規模のスタジアムを予定しているそうですがそうなると1試合で最低でも数千人は鉄道を利用するでしょう。そうなった場合、千歳線には野球観戦に訪れる人数を運べる容量は現状ないと思います。

北海道は観光が経済に与える影響が大きいので新千歳空港ー札幌間の輸送に影響があると非常にまずいですよね。

もし本当に新球場が北広島に決まったら千歳線の増発、増便が当然計画されるでしょう。しかしそれも簡単には出来ない問題なのです。

POINT

・北広島のある千歳線は主要都市を通過するためパンパン状態

・貨物列車も通過するので路線自体もパンパン

・新球場建設なら増便必須だが・・・

千歳線、快速エアポートの増発増便は可能か?

快速エアポートの車両を増やすのは難しい?

野球観戦目的の人々を輸送し、かつ北海道鉄道経済のキモである新千歳空港ー札幌間の輸送容量を現在のままキープしようとするのであればやはり快速エアポートの増便、増発は必須です。

となると現在6両編成で運行している快速エアポートの車両を増やせばいいのでは?と思いますよね。

しかし訪れた事がある方なら分かるかと思いますが新千歳空港駅での発着は「地下」になっていて、ホームが6両編成までしか対応していないのです。

なので車両を増やそうとすると新千歳空港駅の拡張、つまりトンネルを掘ってホームを広げるための工事が必要になります。言うまでもなく費用は莫大。工事期間の利用客への影響も懸念されますね。

貨物線の立体交差が必要か?

現在快速エアポートはおよそ15分に1本の割合で運行しています。この間隔を短縮できればいいのですが・・・これも簡単にはいきません。

原因となるのは「貨物列車」です。

貨物列車が白石にある札幌貨物ターミナルを出て千歳線に入る部分は「平面交差」となっており、貨物列車が通るときは各列車に信号による「待合」が発生します。それでなくても本数の多い路線ですからその待ち時間も影響して、現状でもギリギリのダイヤで運行している状況です。この発車間隔を詰めるのは容易ではないため、そう簡単に増便はできないという状況になっています。

貨物列車の信号待合を減らすにはどこかで(白石か新札幌かな?)高架を作って「立体交差」するように大規模な工事を行う必要があります。費用は数十億円~百億円・・・経営の厳しいJR北海道にそんなお金があるとは思えません。

POINT

・エアポートの車両を増やすなら新千歳空港ホームの工事が必要

・貨物列車などの影響で現状でもギリギリのダイヤ

・発車間隔を詰めるなら貨物列車を「立体交差」させる工事が必要

輸送問題を解決しないと北広島に新球場は難しい

JR北海道と国は2020年までに快速エアポートの輸送力を3割増強したいと言っていますが・・・上記の理由により厳しいと言わざるを得ないです。

ロングシートの導入を増やしたり対策はしているんですけどね・・・

後考えられる対策としては複々線化とか2階建て車両の導入とか色々考えられますが何をするにしてもそれなりのお金が必要です。

いずれにしても北広島市に日本ハム新球場を建設するなら「増え続ける新千歳空港利用客の需要を満たしたまま野球観戦に訪れる大量の客を輸送する」という困難な条件を設備面から改善しなければいけません。

個人的にはボールパークやるなら北広島がベストだと考えているので何とか解決して欲しいと思ってはいるんですけどね。

そもそも日本ハムが札幌ドームを出たい理由はこちらをご参考下さい→日本ハム球場移転①札幌ドームの問題点は?

コメント

  1. 澤田 より:

    北広島市になるともし試合が延長なったときJRに乗れなくて次の便になった場合乗り換えの最終に間に合わない
    交通手段は一番大事❗仕事が終ってからだと行けないと友人は嘆いている❗
    北広島市になったらもう行かないかな❗

  2. 河野 より:

    千歳線が貨物列車で過密ということですが、苫小牧~白石の貨物列車を全て室蘭本線経由にはできないのでしょうか。苫小牧~岩見沢の室蘭本線は複線区間が多い割に閑散区間となっていますので貨物列車を走らせることに問題はないと思います。
    貨物列車が全てなくなれば千歳線の大幅な増便が可能となります。

  3. のぞみ4号 より:

    自分も北広島案に反対してる一人です。それも千歳線の輸送問題で。現に空港利用者とかで混んでる千歳線にハムファンを乗せてさらに混雑させる気なのかといつも電車乗る度に思ってます。

    1:新駅できても増便は難しい。2~3万人の人を1両150人乗れる733系6両でも900人しか運べず23回以上運ぶ必要あり。現段階JRは733系以外も走ってるので混乱すること間違いなし。さらに千歳や苫小牧からの列車に乗せる形式なら余計乗れるかわからない
    2:新駅の乗降に時間とられて千歳線のダイヤが乱れやすくなる→特急にも影響
    3:北広島とハムがJRの問題を無視して?勝手に話進んでる状況に腹立つ

  4. のぞみ4号 より:

    貨物列車の札幌ターミナルがJR千歳線の平和駅近くにあります。そのため岩見沢を経由するとなるとかなり遠回りですよ