数多くのヤングスターを抱えるスペイン代表にあって昔から将来を嘱望されているのが現在エヴァートンからセリエAのACミランにレンタル移籍しているジェラール・デウロフェウです。
元々バルセロナの選手でしたが所属クラブは転々としている選手です。
しかしミランでの活躍から2017年夏バルセロナに戻る可能性や他のビッグクラブへの移籍の噂が取り沙汰されていますね。
※追記2017年夏バルセロナに復帰、2018年1月にワトフォードへのレンタルが決定(後に完全移籍)
カンテラ育ちでそのスピードとドリブルテクニックからよくメッシと比べられるほどの才能を持っているデウロフェウですが・・・そもそもどうしてバルセロナから放出されてしまったのでしょうか?
今回はそのデウロフェウのプロフィールやバルセロナから放出された理由、プレースタイルなどを見ていきましょう。
ジェラール・デウロフェウのプロフィールと経歴
名前ージェラール・デウロフェウ・ラサーロ(Gerard Deulofeu Lázaro)
国籍ースペイン
出身地ージローナ
生年月日ー1994年3月13日
身長ー179cm
体重ー73kg
ポジションーFW
利き足ー右足
デウロフェウがバルセロナのカンテラに入団したのは2003年。わずか9歳のことでした。
その才能と技術は早くから注目を集め、「メッシの再来」と期待され2011年まだ若干18歳にも関わらずトップチームに招集されます。
しかしデウロフェウは後述するプレースタイルやバルセロナのカンテラ育ちにしては珍しい激しい性格が影響して出場機会が得られない日々が続きます。
出場機会が得られない状況に業を煮やしたデウロフェウは移籍を決断。2013年にまったく違う文化であるイングランドプレミアリーグのエヴァートンにレンタル移籍することになりました。
エヴァートンで結果を残したデウロフェウはさらに2014年セビージャへレンタル移籍されますが、スペインではまたもやいまいち活躍できず。
2015年にはとうとうバルセロナ→エヴァートンとの間で完全移籍が成立し、デウロフェウはバルセロナの人間ではなくなります。
プレミアリーグでノビノビやるかに思われましたが・・・しかし2016年に監督に就任したロナルド・クーマンから信頼を失い(クーマンも元バルセロナ)、2017年1月にイタリア・セリエAのACミランにレンタル移籍に出されます。
ミランではまだ半年間しかプレーしていませんが4ゴール、そしてサイドからのチャンスメイクで大活躍を見せ、バルセロナが呼び戻す算段をしているようですね。
※追記2017年夏バルセロナが買い戻し決定
※追記2018年1月ワトフォードへレンタル移籍、後に完全移籍が決定しました。
スペイン代表でも各年代で招集されており、2017年には久しぶりにA代表にも召集されています。
・9歳でバルセロナの下部組織「カンテラ」に入団
・バルセロナでは出場機会少なく、プレミアのエヴァートンに移籍。
・2017年はミランにレンタル移籍
デウロフェウがバルセロナから放出された理由は?
ドリブル重視すぎて球離れが悪い?
「メッシの再来」とまで言われたデウロフェウはトップチームでほとんど出場機会を得られずエヴァートンに放出されています。
原因として考えられるのはデウロフェウのプレースタイルと性格。
詳しくは後述しますが、デウロフェウはバルセロナっぽくないクラシカルなウインガータイプで切れ味鋭いドリブルが持ち味の選手ですが欠点として球離れが悪く、バルセロナのポゼッションサッカーよりもカウンターサッカーで活きるタイプの選手です。
このプレースタイルとバルセロナの哲学との乖離が最後まで埋められず、出場機会をろくに得られなかったものと思われます。
気性も激しいタイプ
またバルセロナのカンテラ育ちの選手は大人しい性格の選手が多いですが(比較的)、デウロフェウは不平不満がすぐ口や態度に出るタイプの選手だったらしく、チームのために走るようなプレーも見せなかったそうです。
この気性の荒さと態度の悪さが放出の一因であったと言われていますね。
気性に関しては徐々に改善しつつあるようですが・・・2016-2017シーズンも元バルセロナのエヴァートン監督、ロナルド・クーマンと衝突してミランにレンタル移籍しているようにそもそも性格的にバルセロナには合わない選手なのかもしれません。
・プレースタイルがバルセロナと嚙み合っていなかった
・若い頃は態度が悪かったのも原因か?
・そもそもバルセロナは性格的に合わない可能性も
ジェラール・デウロフェウのプレースタイルは?
ドリブル技術とスピードは現役トップクラス
デウロフェウは典型的なウインガーでサイドを切り裂くドリブル技術と絶対的なスピードが武器の選手です。
利き足は右足で、右サイドでも左サイドでもプレーが可能。
スペイン人らしく非常にボールを扱う技術に長けており、細かいステップとテクニックでドリブルを繰り出しチャンスメイクができます。
タッチは基本的にほとんどが右足で行われますが、相手の逆を突くのが抜群に上手いので右足に照準を絞って守っていてもなかなか止められません。
スピードに関しては一瞬の加速力、長い距離を走り切る走力の両方がとても速くタッチライン際から一人でチャンスを作ることが可能となっています。
単純なドリブル技術とドリブル時のスピードだけみればエデン・アザールやクリスティアーノ・ロナウドらにも全く劣ってないという印象ですね。
現状ポゼッションよりカウンター向きの選手
ただ前述した通り少しボールを持ちすぎたり「球離れの悪さ」を見せる事があるのでそれは課題ですね。ポゼッションよりカウンター向きの選手で、現状バルセロナよりはレアル、リーガよりはプレミア向きの選手と言えるでしょう。
エヴァートンで成功したのは全く不思議ではないです。
いずれにしてもスペインでこういったスピードとドリブルに長けたクラシカルなウインガーは比較的珍しいタイプだとは思います。仮にバルセロナに戻ったとしてもこのスタイルを貫き通せばアクセントになる可能性はありますね。
※2018年6月追記 プレミアリーグのワトフォードへ移籍が決定しました。カウンター主体のプレミア下位クラブは合うでしょう。
・ドリブル技術とスピードは現役トップクラス
・ポゼッションよりカウンター向きの選手
・スペインではけっこうレアな純粋ウインガー