サッカー賭博で出場停止!バートンの抗議文を翻訳してみた。

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イングランドサッカー界のお騒がせ男、ジョーイ・バートンがまたピッチ外で話題を振りまいています。

チームメイトやファンにしょっちゅう暴行を働き、退場は日常茶飯事という「サッカーの上手い犯罪者」とも揶揄されるバートンですが今回の罪状は「賭博」。サッカー選手がサッカーの試合で賭けをしたことがFA(イングランドサッカー協会)の定めるルールに違反したとのことで18か月の出場停止と3万ポンドの罰金が言い渡されました。

そしてこのFAの決定にバートンが自身のホームページで声明を発表して制裁の縮小を求めていますので、翻訳を載せたいと思います。バートンの言い分はどのようなものなのでしょうか。

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バートンがFAの制裁に反論!

FAの制裁に対し、バートンが自身のホームページで反論文を掲載していますので翻訳してみます。

JOEY BARTONホームページ 「BETTING CHARGES: MY STATEMENT」より

FAは俺がFAの定める賭けのルールに関して罪を犯したとして18か月の出場停止と3万ポンドの罰金処分を発表した。制裁のエグさにとても失望している。この決定は俺をサッカーから引退させるのに効果的だろうよ。最初にはっきりさせておきたいが八百長なんてないし、そのいくつかの疑惑は話しても意味のない事だ。

プロ選手に定められたルールを破ったことは認めるよ。でも他の問題行動が目立つ選手よりペナルティが重すぎやしないか?俺はギャンブル依存症と闘い続けているしFAにもその問題に関して医学的なサポートを受けているんだ。適切な考慮をしてくれなかったことに失望しているよ。もしFAがサッカー選手のギャンブル文化について深刻に取り組むつもりなら、俺のギャンブル会社への依存について注視するべきだし、それがお前らの役割だろ?賭けを行ったやつを非難するんじゃなくてだ。

ギャンブル依存症という問題を抱えているサッカー選手は俺だけじゃないんだ。俺は賭けのある環境で育ってきて、今もそれを抱えてる。早くも思い起こされるよ、仲間が俺に賭けに使うクーポンを持たせてくれることをね。その中でも特に年の取った仲間がグランドナショナル(イギリスの競馬レース)みたいな大きいレースを俺に買わせるであろう事もだ。最近では「賭け」なしで何らかの勝負事をすることはほとんどないね。それが友人とのほんの少しの掛け金によるゴルフのラウンドだろうと、紅茶を誰が作るかを決めるダーツのトレーニングであろうとね。俺はこれらの勝負事を愛している。もちろん勝つこともだ。もう中毒なのさ。サッカーの世界もまた賭けの文化が長い事存在しているし、俺の大人の人生において重要な娯楽であり続けるのさ。

試合に金を掛ける事と、賭け事が生む爆発性について、俺はルールは強化されているし、違反行為だとも認めている。FAが主導した今回の問題でも受け入れすぎてるくらいだ。しかしFAはルールと最近のサッカーの試合を取り巻く環境に大きな亀裂を入れたことははっきり認めなければいけないだろう。賭け会社によるマーケティングや宣伝やスポンサーシップにより爆発的な拡がりを見せるサッカーのテレビ放送・・・例えば今がそうであるように俺の件がスカイスポーツでさんざん報道されている。この問題は複雑に絡み合っているんだよ。

賭けに失敗した人に賭けをやめさせたり、正しい道を勧めるのは簡単ではないのは確か。パブや醸成所で時間を無駄に使ってるアル中に回復具合を聞くようなもんだ。もしFAが深刻にギャンブル問題について考えているのであれば、ギャンブル依存を俺に考え直させているはずだ。俺はユニフォームを着ている時はいつだって賭け会社の宣伝をしているって分かっているんだよ。

自分自身を正当化するつもりはない。でもこの事件に関してみんなが思っているより複雑な状況だという事は説明したい。

俺のスポーツへの賭けはどれぐらいの規模かというと、2004年、betfair(賭け会社)に名前と住所、パスポートを登録した時から始まる。色々なスポーツに合計15000回以上賭けたよ。サッカーの試合は1200ベットを超えているだろうね。賭け金の平均は150ポンド、多くは少しのポンドだけだった。

最近のサッカー選手にとって休養やオフは必要なものだ。俺はトレーニング以外の時間はテレビの前で色んなスポーツにチャンネルを飛ばしながら試合に金を賭けていたんだ。試合を見るのも好きだし、結果を予測するのも好き。そして俺たちサッカー選手が得られる特権と一緒で、俺の掛け金は少額だったのさ。俺にとって賭けはいくら金を得たか失ったかではなく、見ている試合の結果を正確に予測できるかどうかだったんだ。そして俺は「勝つことが好き」より「失うのが嫌い」な人間だ。こういった俺の心持ちは大きな賭けをして大金を失う事を防止するのに役立ったよ。

2004年から2011年までいくつか自分のチームの負け試合に賭けたこともある。もちろんルール違反である事は分かっているよ。試合に追加利益をもたらせるプレイヤーが個人的理由でその方向性を変えてしまうかもしれないからね。しかしながらいくつか言いたい事があるんだ。

まず一つ目。俺は今までプレーしてきた全ての試合で、何かを与えてきた。俺のプレーを見てきた人にとっても、一緒にプレーした人にとっても、アンチにっても、それは確かな事だと自信を持っている。俺は誰よりも自分が戦闘的で中毒性がある事に気付いているんだ。でもピッチの上では誰よりも献身的で目的に対して打ち込み、何かを与えようとしてきた。

二つ目。俺が自分のチームに賭けて負けた数少ない時、俺はチームのスカッド(試合に出る可能性がある選手)から外れていたんだ。プレーしていなかったんだよ。ベンチにすらいなかったんだ。西インド諸島でダーツ、スヌーカー、クリケットの試合に賭ける以上に影響を与える能力なんてなかったよ。このときのことにいくつか付け加えなきゃいけないな。自分のチームが負ける方に賭けるということは自分がプレーできなかった、選ばれなかったことに対する怒りとフラストレーションの表明だったんだ。みんなはそれを「子供っぽい」とか「自己中」だなんて考えていることは分かってるよ。でもそれには賛同できないな。

三つ目。俺が自分のチームに賭けた最後の試合は6年前だ。(それも2軍の試合だ)特に難しいトラブルを抱えていた時だったんだよ。FAも賭けに対して今ほど厳しくない頃だ。

一つ俺が絶対的に確実に言える事。俺は試合の負けに影響を与えられるポジションにある時、絶対に自分のチームに賭けはしていない。FAとのインタビューやヒアリングにも満足している。疑問点なんて出なかった。俺の賭けの影響でチームが負けるなんて事になったらクラブにもファンにも顔向け出来ないし、この先自分自身と生きていく事も出来なかっただろうね。

コミッショナーは俺の状況を聞いて、「八百長への関与はなかった」としているし、俺も全ての事実を知りたいから今まで俺が賭けをしたベットリストを公開する。

18か月の出場停止は、自分が影響できる試合でなおかつ自分のチームが負ける事に賭けていた選手の処分より長い。12か月以上の出場停止処分を受けたのは自分のチームに賭けてかつプレーした選手だけだ。賭けながらも試合に出場しなかった選手は6か月以上の出場停止処分は受けていない。このことからも今回の処分は行き過ぎていると感じる。

俺はキャリアを通して色んなミスや学ばなきゃいけない事を経験した。今回もそうするつもりだ。自分のやってしまった行動が原因で混乱が一つ増えてしまったことは認める。今回のエピソードはアルコールや短気に関する対処を迫られた時と同じように助けが必要な問題を持ち込んで来た。ギャンブルに関する問題もまた助けが必要なんだ。

バーンリーのマネージメントや選手、スタッフの信念や理解は本当に心に残っているし感謝したい。ファンのサポートにも感謝しているよ。彼らは素晴らしい。

俺は友人や弁護士と相談して、この出場停止期間の長さに抵抗する事を決めたよ。今とは違う独立したアピールパネル、公平なヒアリングが用意されることを願ってる。自分が正しければこの賭けに対する制裁は公平で、事実を反映させたより小さいものなると信じている。

引用元:JOEY BARTON公式ホームページ

バートンの言い分は出場停止期間に影響する?

一応本人の言い分では「自分がチームに強い影響を与えられて、かつチームが負けた試合」には関わっていないと主張しています。一応FAの調査でも八百長などへの関連性はないとのことですね。

本人は余程不服だったのか上記のホームページで実際に賭けの収支をいくつか公開しています。確かにプレミアリーガーの割には掛け金はほんのちょっとと言えるでしょう。

バートンが賭けた試合で意図的に手を抜いたりしているようなシーンもないですし、そのようなベットもないです。自分のチームが負ける方に賭けたのは本人の言う通り出場できない腹いせというのも間違いないでしょう。

基本的に自分のチームが勝つ方に賭けているので、八百長などといった不正問題とは根本が異なる単なるギャンブル依存人間の問題だとは思います。しかしさすがに数が多いし、今後の防止策のためにも「減刑」は難しいのではないでしょうか。

バートンが主張しているように出場停止期間はかなり長いですが、ただでさえバートンは前科が大量にあるので合わせ技で仕方なしといった所です。自分がゴールすることに賭けてるのはなんとも微笑ましいですけどほどほどにしないとね・・・

バートンは現在34歳、かつてはジェラード、ランパードに次ぐ存在とも目されていましたが、1年半も出られないのはサッカー人生において致命的です。どうなるんでしょうか。