ディープインパクト産駒アドミラブルが4月29日に行われた東京2400m青葉賞を快勝しました。
2着ベストアプローチに2馬身以上の差を付けて最後は余裕を持っての入線で非常に強い内容でした。
今まで青葉賞の勝ち馬からダービー勝ち馬が出た事はありませんが・・・時計面でもかなり優秀な強い内容だったのでアドミラブルの本番日本ダービーでの可能性を見ていきましょう。
時計面で非常に優秀なアドミラブルの青葉賞
アドミラブルはディープインパクト産駒で近親にはリンカーンやヴィクトリーなどがいます。
2016年9月の新馬戦は9着と大敗していますが原因は喘鳴症、通称「喉なり」というやつですね。手術で治療後2連勝してこの青葉賞に臨んでいました。
青葉賞の勝ち時計は2:23:6。これは青葉賞レースレコードという優秀な時計です。
レースラップは12.5 – 11.2 – 11.8 – 11.8 – 12.4 – 12.4 – 12.3 – 12.1 – 11.9 – 11.8 – 11.4 – 12.0
12秒台後半のラップがスタートの1ハロン目だけという持続力とタフさが要求される非常にレベルの高いラップタイムだと思います。これは近年の日本ダービーのレースラップと比べてみても遜色ありません。
このラップを序盤最後方から進め、3コーナー付近からじわっと動いて4コーナーで早めに先行集団に並びかけて押し切ったのですから大したものです。
本番の日本ダービーでも十分に期待できると言えるでしょう。
本番日本ダービーにおけるアドミラブルの不安要素は?
非常に強い勝ち方をしたアドミラブルですが・・・本番での不安要素はあるでしょうか?
今までにトライアルに青葉賞を使ってきた馬が日本ダービーを勝ったことはありません。
青葉賞からダービーに出走した馬はここ10年でも2着が2回、3着が2回のみ。
勝てない原因としては
①トライアル特有の緩い流れが厳しい流れのダービーと異なる事が多いため。
②皐月賞組の実力が高すぎる
③3歳馬にとって短い期間に東京の2400m2連戦はしんどい
といったことが挙げられます。
①に関しては前述の通り、本番日本ダービーでも遜色ないラップと時計で勝っているのでクリアしているでしょう。
②はどうでしょうか。基本的に日本ダービーは皐月賞を走った馬が強いです。ここ10年で皐月賞組が複勝圏内を外したことはゼロ。今年は皐月賞のレース回顧。ファンディーナの敗因は?マイラー有利だった?という記事でも書きましたが、アルアインとペルシアンナイトというマイル寄りに適性を見せていた馬がワンツー。カデナやレイデオロ、スワーヴリチャードといったゆったり行きたい中距離馬は差し届かない流れでしたね。
少し特殊な流れでしかも高速馬場でしたが、コースレコードタイという速いタイムで決着しました。例年通り皐月賞組が着に絡んでくる確率は高いと言えるでしょうが、このアドミラブルの青葉賞を上回るパフォーマンスとまでは言えるかどうかは微妙。
唯一アドミラブルに不安があるとしたら③の体調管理という点でしょう。確かに青葉賞と日本ダービーという僅か1か月の間に東京の2400m連戦は楽ではないです。アドミラブル自身も強かったとはいえ今回の青葉賞で追い出されてから左右にフラフラするようなシーンも見られましたね。あれがソラを使っただけなのか、しんどかったのかは分かりませんが・・・アドミラブルが本番で着外に沈むとしたら「体調管理の難しさ」だと思います。
日本ダービーのデータや穴馬探しのはこちらもご参考下さい→【過去10年】2017日本ダービーのデータと傾向と穴馬探し!
さて史上初となる青葉賞勝ち馬による日本ダービー制覇は成るでしょうか?今年のダービーは5月28日(日)発走です。